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20231125「曙光」

朝が来て
今日がもう終わるのなら
今することは何なのか
そんなこともわかってないから
いつもと同じような朝を送る
さよならだから
手を振っては
伝えきれないものを探す
何を言ってもいいはず
言葉にしたそれは
膨大なそれ以外のことを言いたいのに
ひとことかふたことしか
言葉にならない
過ごしたはずの毎日さえ
全うしてないのだから
ささやかな笑みや感謝をもって
その朝を過ごそう
いつものように
いつもと違う朝を

そんなことなら
誰彼に話しをして
くだらない戯言でも言って
揶揄してもいい
真剣な眼差しで
あなたを見つめてもいい
それが最後で
出会った数えきれない人たち
会おうと思えば会える人
記憶の中に入っている
名前も忘れた誰かのこと
関係性のどこかで停まって
その場面場面が浮かんで来る
あれもそれも
どれもこれもがわたしの思い出
全部がわたしたちの事
抱きしめられない抱擁を
既に交わしたのなら
今を見つめるといい

時も流れ
あっという間に夜が待っている
飛ばした瞬間さえ後に送って
わたしの全部を懸ける
上手くいく事もあるし
そうでない方が多いけれど
試した全てが何かに宿る
見つければいい
その前後と隣に在るもの
近くと遠く
引き寄せて抱きしめて
悲しんで喜んで
わたしの中に浮かぶ暗闇に
明かりを灯し
言葉にならないそれに
返事を送る
届かないけれど届いてしまう
きっとそうだとすればいい
誰かの明日を誰かが待っている

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