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読書リスト

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読書が大好き。読書感想文を書くのも好き。
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2021年3月の記事一覧

コンビニ人間

コンビニ人間

図書館でたまたま手に取った「コンビニ人間(村田沙耶香 著)」。

主人公の古倉さんはおそらく発達障害なのだろう。発達障害の自分にとって、共感する部分がとても多かった。相当の変わり者であっても、自分にピッタリくる環境さえあれば生き生きと社会活動が送れるという希望が、この本にはあった。

古倉さんと同じで、私も色々なことがマニュアル化されているとスムーズに暮らすことができる。何時に起きて何をするから始

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25年後のSex And The City

25年後のSex And The City

※ネタばれです。ご注意ください。

「25年後のセックス・アンド・ザ・シティ(キャンディス・ブシュネル著)」を読んだ。アメリカの人気ドラマ Sex And The City の主人公たちの25年後を描いたエッセイ。ドラマでは、仕事に恋にパワフルに取り組む「いけてる」30代女性の主人公たちにとても元気と刺激をもらっていたので、自分が中年の複雑な年齢に差し掛かる今、再度元気をもらおうと読み始めた。

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時間どろぼうとの闘い

時間どろぼうとの闘い

「モモ(ミヒャエル・エンデ著)」を読んだ。実家の本棚には置いてあった気がするが、この読書好き少女が読んだ記憶がなかった。

時間どろぼうに取られた人々の時間を取り戻すため、小さい不思議な少女モモが立ち上がる。いま流行りの「時短」は何のため?と思わせられた。時間を節約して節約して、浮いた時間を私たちは何に使っているだろうか。

物語の中で時間を象徴する花びらの描写がとても美しかった。時間ってこんなに

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鴨長明さんに学ぶシンプルな心と暮らし

鴨長明さんに学ぶシンプルな心と暮らし

「すらすら読める方丈記(中野孝次著)」を読んだ。昔の京に生きた鴨長明さんが、超シンプルでミニマリストな自分の生き方をひたすら自画自賛するエッセイが方丈記だ。

京の外れの小さな組み立て式の家で、最小限のものとともに暮らす鴨長明さん。その生き方はまさに、今流行りのミニマリストそのものだ。私も自称そこそこのミニマリストではあるが、ここまで突き抜けた生活はできない。それに、何にもとらわれずに、自分の好き

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