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書を捨てよ、街を出よう
川蝉というバンドのワガユージさんに憧れ、川蝉のレコ発でクリープハイプが前座をつとめ、尾崎世界観が打ち上げか何かでワガさんに寺山修司を薦め、それは寺山の映画を薦めたつもりだったらしいがワガさんが勘違いして本(エッセイ等)の方だと思ったらしくて、それで寺山の本の感想を書いたワガさんのブログが面白かったため16歳のぼくは本を読み始めた。
たしか最初に読んだ本が寺山修司『家出のすすめ』で、次に読んだ本が『
『鬱塔』0.23487
虚船(きょせん)から降りた時ぼくの髪は白くなっていた、と気付くまでには30年ほどかかるのだが、とにもかくにも、逆すじの道が一度終わって、時が巡行することになった。髪の白いぼくはまだ生まれていないが、お父酸が、船から降りる。護くんがそれを見つめる。護くんにはまだ知識が無いので、虚船(うつろぶね)のことをキョセンと言ってしまった。しかし、まだ生まれていないぼくもこれからぼくを産む父も、それで納得がいっ
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