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令和漢詩 〜芸術をもっと身近に!〜

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漢詩を 型や形式にこだわらず表現するものとして 「令和漢詩」の分野を勝手に作りました。 または「いんちき漢詩」です。 表現は様々。 上手でなくても、綺麗でなくてもいい。 ただ、… もっと読む
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令和漢詩のススメ

私の尊敬する方から
漢詩を書いてみるように言われた。

ちなみに
その方はYouTuberとしても収益を上げている
実業者でもある。

漢詩なんて
やってる人はかなりニッチだ
という目付もあったかもしれない。

漢詩を
特に好きでもなかったが
執行草舟氏の「友よ」から

詩の面白さを知り、
漢詩も
いくらか面白さを感じていた。

また
私の座右の銘は
漢詩の神様・李白の言葉から出している。

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夕沁 ゆうしん

夕沁 ゆうしん

木洩陽覗夕暮時
小鳥遊於宿木在
汗拭仰天心空哉
天生我材必有用

木洩れ陽覗く 夕暮れ時
小鳥遊ぶ 宿り木在り
汗拭い天を仰ぐ 心空(くう)かな
天我が材を生ず 必ず用有り

参照

祈

其処有穏祈
私居其処穏
祈満場心繋
希望常足下

其処有るのは穏やかな祈り
私は其処に居るだけで穏やかに
場が祈りに満たされて 心繋がる
希望は常に足下に

唯諦 

今此処道迷
魂彷徨抜殻
誰声唆妄想
唯諦此道歩

道に迷って今此処
彷徨う魂は抜け殻に
誰かの声に唆される妄想
唯諦めて此の道歩む

去冬 去りゆく冬

去冬 去りゆく冬

梅芳春雪雪深々
三寒四温巡自然
春日差雫滴雪雪
冬去無声自然理

梅芳る春の雪雪深々と
三寒四温 自然は巡る
春の日差しに雫滴る雪雪
冬は声無く去る 自然の理

春雪

春雪

梅咲誇春雪
暖日嘘様降
喜悲流移中
喜共生自然

梅咲き誇る春の雪
暖かい日が嘘の様に降る
喜びも悲しみも移ろいの中に流れる
自然と共に生きる喜びよ

地震の夜の夢

地震の夜の夢

漆黒の闇を地を震わす
真夜中の来訪
心掻き乱される孤独
警報音が鳴り響く

彼の地では砲弾が降る
共生の地は遥か夢か
生きる只其れだけのことが有難い
希望に生きる 道は創る

春風

春風

暖かい風が頬を撫でるように吹く
春の陽射しに心弾む
降り積もった悲しみが穏やかに成る
凝り固まった心が氷解する

暖風吹撫頬
春陽射弾心
降積悲成穏
凝固心氷解

千金散じ尽すも還復来たらん 〜書初2022〜

千金散じ尽すも還復来たらん 〜書初2022〜

今年も書初をしてみた。
ふたばいんふぉ にて

昨年はこんなことを書いた。

今回は左の字を話題にします。

そして
今年は実はその続きの言葉です。

まあ、そのままですかね。

千金散尽還復来
千金散じ尽すも還復来たらん

超訳すれば、「金なんぞ使い果たしてもまたすぐ入ってくる」

・・・
天生我材必有用
千金散尽還復来
・・・

と続く。

超訳すれば、

天が私を生んだのだから、必ずなすべ

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友よ

友よ

酌酒交友懐旧交  友と酒酌み交わす 旧交を懐かしむ
違道通心安寧時  道は違えど心通じ 安寧の時
於酒席人学成長  酒の席でこそ 人は学び成長できる
場人繋人得我意  人と人とを繋ぐ場 我が意を得たり

友と酒を酌み交わすのは楽しい。

本音で付き合える友がいることにまた喜ぶ。

若人とさる方との交流の中で
若人は行動が変わる

人を動かすのは指示命令でなく
信頼関係であることをまた痛感する。

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上善如水 上善水の如し

山海只水流自然  山から海へ只水は自然に流れる
用機械至極便利  機械を用い便利は極まり至る
嫌不快没快知愚  不快を嫌い快に没する愚かさを知る
無為自然只水流  為す事なく自然に只々水は流るる

人は自分の思う通りにし過ぎるのかもしれない。

「私は」なのかもしれない。

もっと自然に生きたらいい。

水のように流れにまかせて。

それでも意志の力は必要だ。

だったら
思い切り冒険しよう。 

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歓喜

歓喜

突然降雨濡如泥  突然雨が降り 泥の如く濡れる
艱難辛苦是雨如  艱難辛苦 是れ雨の如し
今尚生四十有余  今尚生きること四十有余
雨濡歓喜鳴蛙為  雨に濡れて歓喜して鳴く蛙に為れ

雨でずぶ濡れになって辛い。
これ以上苦しめないでくれ
そんな気持ちにもなる。

それでも今まで生きてきたじゃないか。

あの苦しい日々も
ただただ悲しい夜も

今は昔だ。

そう。
今ここに生きている。

ただ何か成

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天生我材 天我が材を生ずる

夜星瞬独歩  星が瞬く夜 独り歩く
星語後悔無  星は語りかける 後悔無きか
悔前不能見  悔しさに 前見るに能わず
暗夜喜魂震  暗夜 魂震えるを喜ぶ 

これがよい

これがよい

これがよい

酔暗夜行路微睡 暗夜行路を酔いて微睡(まどろ)む
自問何以肯定成 何を以って肯定と成すか 自らに問う
非強亦非嘆自虐 強がるに非ず また自虐に嘆くも非ず
爾時不図来天計 その時図らずも来たれり 天の計らい
只我受容全因果 只我受容す 全ての因果を 
併飲清濁是二見 清濁も併せ飲む 二見も是とす
愛我鏡観過去我 我が鏡を愛す 過去の我を観ずる
其悲晩夏如雪積 其れ悲しみが晩夏に雪の積も

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