ヒトの味覚を掘り下げて科学した(前編)
ヒトの舌は5つの味を感じとることができます。甘味、塩味、酸味、苦味、うま味の5味ですね。これらは味蕾(みらい)にあるそれぞれの受容体(センサー)が特定の味物質に反応する仕組みになっています。
人間が5つの味をそれぞれ感知するのは、本来的には生物としての重要な目的があるのです。今回は味覚のメカニズムと意味を詳しく見てみましょう。
甘味はエネルギーのもと
まず甘味は「糖類」に対する反応ですが、その物質にはブドウ糖(グルコース)、果糖、ショ糖、麦芽糖、乳糖など多種類あります。