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読書日記~「ミュージック・ステディ 1985年7月号」編

 部屋の中にあった音楽雑誌が入った袋を引っ張り出して、中身を眺めております。
「ミュージック・ステディ」の後半の号が入った袋はなかなか見つからないと思っていたので、見つかったら嬉しかったですねー。
その中でもかなり人気があるのはこの号なのでした。
じゃ、行ってみよー。

・「ミュージック・ステディ 1985年7月号」(ステディ出版)

 巻頭カラーは浜田省吾さんのよみうりランドでのライヴのレポートとミニ・インタビュー、表紙と本編続けてのインタビューに佐野元春さん。
佐野さんはビジターズ・ツアーの写真にロング・インタビューですね。
ビジターズ・ツアーに対する手応えで気分が高揚している様子が伺えるのが非常に興味深いです。
続いては、細野晴臣さんと大滝詠一さんの対談です。
この対談は次の相手を指名する方式で、松本隆さんと細野さんの対談から、本来大滝さんとの対談になるはずが大滝さんのスケジュールの都合でここまで延びてしまったというわけです。
ちなみに構成は萩原健太さんですね。ステディに萩原さんが本格的に登場するようになったのは1984年に入ってからでした。
細野さんと大滝さんの会話の中心はレーベル運営についてのことなんですが、これはノン・スタンダード/モナドがスタートしていた時期だったからでしょうね。
非常に興味深い内容です。

 山本達彦さんと角松敏生さんのインタビューがそれに続きまして、ステディにおける所謂シティ・ポップのアーティストの取り上げ方はよりインテリジェンスを感じさせる内容になっていますね。

 そして、チューリップの財津和夫さんのインタビューが掲載されてますが、この時点では安部俊幸さん、姫野達也さん、伊藤薫さんのバンドからの脱退を明らかにできなかったらしく、サポート・メンバーを加えての活動になる程度しか話せなかったんですね。
その苦しい状況はおぼろげにしかわからなかったというわけです。

 大ブレイク前のBOØWYとTM NETWORKのインタビューもさすがですね。
特にBOØWYはレコーディング・レポートを中心にブレイク間近という雰囲気を伝えています。

 しかし、謎なのは坂上忍さんとコンセントピックスが表紙に名前が載っていることですね。
坂上さんはロック・シンガーとして活動し始めて、NOBODY作品の「悲しみのモノクローム」や佐野元春「アンジェリーナ」を歌っていた時期だったことは触れておきます。

 他にもアルバム『アニマルズ』をリリースした村松邦男さん、森園勝敏さんや新田一郎さんなどキャリアの長いミュージシャンも取り上げています。

 徹底研究には杉真理さんですから、ステディにしては磐石の体制ですね。
前回の徹底研究を再録することはせず、アルバム『ミストーン』以降のロング・インタビューと楽曲解説で構成されていますね。

 この号が「ミュージック・ステディ」が流行りのアーティストをメインにするか、これまでのラインをメインにするかの分岐点だった号かもしれませんね。
上手く言えませんが。。

 でも今読み直してもこの号が面白いことは間違いないです。それは強調しておきます。

 明日は今日出てきた袋の中からにするか、このところ届いたCDもありますから、ギリギリまで考えます。お楽しみに。

 ではまたー。

 

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