小泉しのぶ(小学校教諭×起業家→教育委員会×起業家 )

東京学芸大学教職大学院卒。現在教員一年目時に起業した、一般社団法人まなびぱれっとを運営…

小泉しのぶ(小学校教諭×起業家→教育委員会×起業家 )

東京学芸大学教職大学院卒。現在教員一年目時に起業した、一般社団法人まなびぱれっとを運営しながら教員4年目として現場で奮闘中。教員1年目に寄り添う「はじめてのせんせい」プロジェクトやイベント等を通して、教員と教員以外の人が混ざり合う未来の実現に向け邁進中

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子供100人と大人100人がペアになって1日過ごして人生を語り合う公立小学校での最高の瞬間

正直ここまでの空間になることを僕はイメージできませんした。 一言で表すなら多様性の日常化であり、可能性の爆発とでも言うべきかもしれません。 公立小学校に100人の大人が来て、100人の子供たちとペアを組んで1日過ごして人生について語り合う。そんな絵空事のようなことをやりたいと思ったのは夏の初め頃でした。 きっかけは総合的な学習の時間で行われている「1000人の大人と出会って、人生設計を考える 3Mプロジェクト」の一貫で、アーティストと子供たちが少人数のグループを作り、共同

    • デジタル名刺プレーリーカードを作るまでの軌跡と込めた想い【友であり、ライバルとのアサヒ荘での出会いと葛藤と挑戦の先に】

      今回小学校教員から鎌倉市の教育委員会に移るタイミングで、デジタル名刺の「プレーリーカード」を作った。 プレーリーカードについては下記のリンクを見て欲しい。 さて、このプレーリーカードなのだが、実はこのカードが作られたかなり初期の段階から、その存在を知っていた。それはこのカードを作った人が僕の友であるあかねと大地さんだからだ。2人とはアサヒ荘というクリエイターが集まるシェアハウスで出会った。アサヒ荘はそもそもあかねが発起人なり、大地さんやひろくんなど6人のクリエイターが集まっ

      • 誰とどこでも学べるに形に向けて空間作りとコミュニティ作りへの挑戦【教室のフリーアドレス制とオープンスペース改革、授業改革の1年間の軌跡】

        1年間かけて挑戦してきたことの1つに空間づくりがある。 子ども達がコミュニティのメンバーであることを自然と自覚するために、できるだけ多くのことを自分で決められるようにしたかった。僕の中で、将来子ども達が自律して学び・コミュニティを作っていくためのスキルを身につけて欲しいと思い、学びの空間から責任をもってもらいたかったのだ。 そこでまず始めたのが席の形を決めることだ。席の形は子ども達と相談して日直が一周したら投票によって形を変えるというものになっていた。これまで裁判型、床型、

        • オープンスペースを広場にしない!板橋第十小学校×まなびぱれっとの挑戦【初めての文部科学省からの採択事業「COーSHAプロジェクト」】

          板橋区立板橋第十小学校は各学年のフロアにオープンスペースがある。4年生もオープンスペースがあって、何度も何度もその姿を変えてきた。 1学期は僕の私物の学級文庫700冊を配置したことで、本が手に取りやすい環境は作ることができたが、それ以上のことはできていなかった。2学期になり授業の在り方が変わっていく中で、オープンスペースもその在り方が問われていた。最初に目をつけたのは本棚だ。本棚を本棚としてだけ使おうとするとどうしても空間が狭くなって、ただ子ども達が活動できなくなるだけにな

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        • 小泉しのぶの思考
          77本
        • 人間わらしべ長者
          1本
        • 休止中 オンラインサロン「みんなのたまごせんせい」
          7本
        • 教員一年目記録
          294本
        • 教員二年目記録
          18本

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          自律した学び手に向け学びのコントローラーを子ども達に【一斉授業も自由進度学習も場所も人も内容も選べる算数へ】

          この1年間、4年生が学年全体として算数の授業の在り方を模索してきた。 1学期は学力が近しい人でクラス分けを行っていたが、学力と同様に学び方の相性があることが見えてきた。最初は授業内自由進度学習に取り組んでいたのだが、同じ学力でやるとあまり子ども同士のあまり相乗効果が生まれないことやどの学力層でも一斉授業のスタイルがあっている子も自由進度学習があっている子もいた。 そこで、考え方を変えた。こちらがクラスを決めるのではなく、子ども達が学びたい方法でクラスを選べるようにした。そ

          自律した学び手に向け学びのコントローラーを子ども達に【一斉授業も自由進度学習も場所も人も内容も選べる算数へ】

          SHIBUYA QWSでの人生設計発表会に込めた願い【場のもつ力と場を経験することの価値】

          1年間の学びの発表の場として、SHIBUYA QWSでの人生設計発表会を行いました。これまで1000人の大人と出会ってきた子供たちでも自分の人生設計を話すのは緊張していました。これまでの経験で他者と関わるというスキルに関しては、クラスや学年というラインを超えて、大人とも関わることができるようになりました。一方で、自分の考えを表現するスキルに関しては、クラスや他の学年の子ども同士であれば伝えられるようになってきていましたが、大人に向けて自分の考えを表現することには難しい子がま

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          アーティスト100人と小学4年生100人が画用紙1枚に未来を描く

          この1年間で一番の授業だったと思う。 100人の小学4年生が100人のアーティストとペアを作り、自分で作った人生設計を基にしながら「未来の自分に向けて」というテーマで自分の想いをアーティストの力も借りながら絵で表現した。 子ども達はこの1年間で総合的な学習の時間を中心に1000人の大人と出会い、多くの人との出会いからたくさんのことを吸収して、本当に素晴らしい人生設計を作り切った。 しかし、自分の人生設計は自分で評価することはできない。だからこそ、自分ではないと誰かに伝える

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          大切な友の旅立ちに送る 僕なりの形の感謝状【4年間の想いを込めて】

          初めて4年間寄り添ったかけがえのない友へ 教員になって4年が経った この4年間ありがたいことに僕は周囲に恵まれていた 新型コロナウイルスの影響の中で何かしなければならない そんな想いでがむしゃらに動いたことでかけがえのない友に出会えた これまで多くの学生と会ってきたが、昨日は初めて大学1年生から4年生までそばで見ていた友の旅立ちの日だった 卒業式の後に、夜遅くにインターホンがなった クラスの子ども達への文集の準備を終えてくたくただったけど不思議と体は軽い 扉を開けるといつも

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          28歳最初の1日は衝撃のサプライズから

          今年度は1年間で1000人、1日で100人という数字に拘ってきたわけなんですが、3/13の28歳という節目の日に大好きな仲間たちが中心になって【100人にこだわった一年に100人の寄せ書きを送ろう】という企画をしてくれました。100名以上の方からお祝いの言葉を頂きました。お祝いのメッセージをくださった皆さん、それとは関係なく個別にお祝いメッセージをくださった皆さん本当にありがとうございました。 めっちゃ嬉しかった!!笑 僕は本当に感情を表に出さないので、伝わってないところも

          教育実践家の集大成としての27歳と教育行政という次のステージへ挑戦する28歳

          27歳は濃密すぎて、体感3年くらいのでした。何度絶望して、何十回感動したかわかりません。 初めて学校を異動して、別れの切なさを感じた3月。新しい出会いにワクワクした4月。新しい学校で素敵な人達と出会えたおかげで、小泉志信の今もてる全力を形にする覚悟を決めることができました。 教育実践家としては、今年1年間の大きな挑戦は総合的な学習の時間でした。子供たちにできるだけ多様な選択肢をもって人生を歩いていって欲しい。そんな想いを込めて始めたこの実践。1000人と出会えるように50

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          学校の中に企業がいるという新しい形の可能性【QWSステージ#17 SQI協議会最優秀賞】

          1月25日(木)に開催されたQWSステージ#17でIKO「板橋第十小学校の研究を面白くする会」の取り組みが最優秀賞を頂きました。 公立小学校で1000人の大人と出会うと子どもはどんなキャリアを描くのか?という問いを掲げ、学校全体で探究学習に取り組んで参りました。 4年生が1000人の大人と出会い人生設計を作る中、5・3年生は11個の企業や団体とコラボしての防災フェスを企画したり、6年生もQWSメンバーだけでなく地域企業を巻き込んでインタビューを行い、自分の未来について語っ

          学校の中に企業がいるという新しい形の可能性【QWSステージ#17 SQI協議会最優秀賞】

          能登半島地震から3日後【正直な不安と何もできないということを知る】

          衝撃的な1月1日を終え、新幹線に揺られながら仕事に向かおうとする今日この頃なのだが、胸の中があまりにもモヤモヤしているので、吐き出しておきたいと思う 小泉志信という共感性の塊みたいな人間にとって、この3日間は相当な負荷がかかっていたことを駅のホームに向かう途中に自覚した。 よくよく考えてみるとこの3日間は、実家なのに熟睡できていない。目の下にはくまができて、震度3以上の余震が来るたびに、目が覚めてしまう。朝まで地震が来ないなんてことはなかった。 僕の家は能登半島から10

          能登半島地震から3日後【正直な不安と何もできないということを知る】

          形にして知った知られた2023年と引退という手放す覚悟を決めた2024年

          2023年は小泉志信にとって、種まきをしてきたことが急に花開いたそんな1年間だったんだと思います。 人生で初めて自分の名前が入った本が世の中に出て、ふわふわしたのも束の間、起業家として、富士通セミコンダクターソリューションズ様や文部科学省との仕事も始まり、起業家3年目にして本格的に「教育界と教育系以外の企業を繋ぐ会社」としてやっと社会に認知され、行動するチャンスを頂きました。大きな仕事はドキドキの連続で、これまで頂いたことのない金額を扱うことへ責任を感じながらも、やりがいを

          形にして知った知られた2023年と引退という手放す覚悟を決めた2024年

          大学主催のイベントで初めての登壇!1000人の大人と出会い実践報告

          大変ありがたいことに、この度機会を頂きまして、福井大学連合教職大学院東京サテライト主催の東京サテライト・ラウンドテーブル2023にて、実践報告をさせて頂きました。 本当に準備がバダバタで、当日どうしても配布したい資料ができたりと、想いが入り過ぎた結果、たくさんの人に迷惑もかけてしまったのですが、なんとか発表をやり切ることができました。 「起業家教員が形にする『1000 人の大人と出会い人生設計を作る探究学習』」というテーマで話をさせてもらい、まなびぱれっとでこれまでやって

          大学主催のイベントで初めての登壇!1000人の大人と出会い実践報告

          星の音を聞いて、星を感じる授業【最先端の研究✖️小学校】

          今回、SoundObservationとコラボして、星の授業をして頂きました。 https://soundobservation.studio.site/ 星を観察しても、東京ではなかなかたくさんの星を見ることができず、身の回りにあるたくさんの星に気づくことができません。 そこで、見ている方向にある星の距離や年齢・種類によって聞こえる音が変わる、まさに「音で星を楽しむ」サービスを形にしようとしているSoundObservationに授業をして頂きました。 本当に最先端

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          ボードゲーム×教育の可能性を広げる【旧友とのコラボがシンプルに嬉しい】

          今回、複数のボードゲーム会社に来て頂き、子どもたちがボードゲームに触れ、製作者の想いに触れる授業をさせて頂きました。 授業に参加していただいたのは、「カンジモンスターズ」を手掛ける株式会社tanQ 代表 森本佑紀さんと森山晴介さん、ボードゲームの販売や実店舗を展開する株式会社ピチカートデザイン 白坂翔さん、ボードゲームの制作やイベント運営などを行う株式会社アークライト 野澤邦仁さん、小池淳皓さん、そしてボードゲーム作家の伊藤誠人さんでした。 本当にありがとうございます😊

          ボードゲーム×教育の可能性を広げる【旧友とのコラボがシンプルに嬉しい】