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何暗
2019年6月13日 21:17
《私訳》卯の花の咲くときは、この垣根をわたつ海の白波をもって結いめぐらした垣根と見よう。新古今集・夏・重家。 本歌取りの歌である。本歌は古今集。 わたつ海の挿頭にさせる白妙の波もて結へる淡路島山まずは本歌のほうをみてゆく。いきなり難をつけるようだが、ちょっと三句がもたつくのが気にかかる歌である。三句に枕詞を入れ、あえて留保する技巧はある(半臂の句)。しかしこれは、それとは違う
2019年6月2日 22:00
《私訳》雲もなく、風もない朝。それが私なのか。ただ晴れに晴れた空として、ただ疎まれて、この世を暮らすのか。《出典》古今集・恋五・753、紀友則古今集は恋の歌を恋の段階の進行順に即して分類し配列している。すなわち恋一は恋の始まり、恋二はつらい片思い。恋三は成就しても揺れる心、恋四は終わりゆく恋。この歌の含まれている恋五は、もう終わってしまった恋である。作者は紀友則。「ひさかたの