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シン・映画日記『月の満ち欠け』

MOVIX三郷にて大泉洋主演映画『月の満ち欠け』を見た。

1980年12月8日、ジョン・レノンが暗殺された日に主人公・⼩⼭内堅は妻・梢と結婚し、翌年娘・瑠璃が生まれるが、18年後に交通事故で堅は梢と瑠璃を一変に失う。

その直後に何の関係も無いはずの男・三⾓哲彦が現れ、実は瑠璃が哲彦に会うために亡くなったことを告げられる。


要はこの三角哲彦の謎と瑠璃の小学校時代の謎行動を解明するミステリーで、これに有村架純が演じる哲彦の謎恋人・瑠璃の謎恋愛も加わる。めぐり逢いとか輪廻転生的な出会いをロマンチックに「世にも奇妙な物語」風にやるんだけど、色々チグハグ。

有村架純の瑠璃にしろ哲彦にしろ映画が好きというわりには異様な偏り用で、瑠璃が好きな『アンナ・カレーニナ』というのも単なる当てつけにしか取れないし、哲彦が着ているロイ・アンダーソン監督の『スウェーディッシュ・ラブ・ストーリー』のTシャツもファッションだけでユニクロのロックTシャツを着ている若者にしか見えない。

1980年の描写も駅の周りはなんとか頑張っていたけど、早稲田松竹の館内の椅子がリニューアル後の椅子だったり、缶ビールのプルトップが今の仕様だったり、周りの住宅にパラボナアンテナがあったり、時代考証が杜撰過ぎる。

あと、ジョン・レノンの命日が関係があるから「Woman」がかかっていたんだろうけど、これだけしかかからなかったのは予算の都合か?1曲しか使えないのなら「イマジン」の方が説得力があったはずだが、この点でも微妙。

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