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映画鑑賞記録

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記事一覧

【映画鑑賞記録】ゴードン・チャン「メダリオン」

ジャッキーチェン50歳目前にしてド派手なアクションをかますコメディ。頭空っぽにして見ていられる。個人的には頭の悪い話は退屈するタチだが、この映画は徹頭徹尾楽しむことができた。何度みたところで感想は絶対変わらないが、あれは何度でも見ていい。

【映画鑑賞記録】「ブレードランナー」リドリー・スコット

サイバーパンクの話だと思っていたが、もちろんそうなのだが、むしろホラーっぽさが強い。ホラー映画を微塵も見ないのでこの分類が正しいのかわからないが、圧倒的に強い敵、奴隷的立場への怒り、恐怖で逃げるしかできない主人公、降り止まない雨、明けない夜、わからない言語。最終局面のこの辺りがずっと恐怖を煽り続ける。レプリカント(ヒューマノイド)に人権は与えられないが、殺したレプリカントは人間ではなかったのか?立

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【映画鑑賞記録】「風立ちぬ」宮崎駿

カプローニ伯に夢の中でこんなことを語らせている。

何度も引退を発表しながら何度も覆してきた宮崎駿がこれを言わせるか。

【映画鑑賞記録】「銀河鉄道999」松本零士

【映画鑑賞記録】「銀河鉄道999」松本零士

全体を通して旅立ちにあたっての別れと寂しさを描いている気がする。死別も親離れも等しく旅立ちである。去る者は前途希望をもって行くが、去られるものは寂しさと孤独が残る。それでも旅の別れは美しい。

昭和アニメの主題歌はダサいものという先入観があるが、この映画でゴダイゴが歌う曲だけは恥をかかずに大手を振ってうたえると思っている。岡田斗司夫によるとそれ以前のアニメ映画に比べて本作は圧倒的に動員数が多かった

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【映画鑑賞記録】「AKIRA」大友克洋

YouTubeで公開されていたので、つい。

決定的なのは音楽だろう。サイバーパンクの絵に合わせるなら、凝り固まった頭で考えればメタルなどのロックや、電子音楽なんかを選びかねないが、本作では非常に野性味があふれた音楽が奏でられている。画面との緊張感系を生み出し、おぞましい力を彷彿させる。

バイクに乗りたい。

【映画鑑賞記録】「おくりびと」滝田洋次郎

「羊と鋼の森」「舟を編む」など、馴染みのない職業をテーマにした作品に心惹かれることが多いということで、その手の代表作である本作品を鑑賞。

納棺師という仕事の「穢らわしさ」というのが頭では理解できなかった。妻が「穢らわしい」と小林の手を払うシーンなんかは「またまた過剰演出を」と頭のどこかで思ってしまった。まあ過剰演出は葬儀シーン一般に対して言えることだが。しかし実際に遺体を糧にする職業を目の前にす

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【映画鑑賞記録】「風の谷のナウシカ」宮崎駿

言わずと知れた宮崎駿の代表作。岡田斗司夫の解説を片手に読み込むと設定が緻密なことに驚かされるが、図書館で二十歳超えた野郎が観るには若干恥ずかしい作品でもある。

子供向けアニメ映画として宮崎駿が作ったというのがまざまざと感じられる。ナウシカが見た目の割にどこか教育番組のようなセリフを吐きまくるのに違和感を覚えるのかもしれない。その点、クシャナの方が悪役だが共感できるという、大人が見ると辛い作品にな

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