見出し画像

【プレビュー】『洗練されたアグレッシブなサッカー』~第1節ファジアーノ岡山VS栃木SC~

マッチプレビュー

研ぎ澄ませたアグレッシブなスタイルで狙う開幕戦勝利

木山体制3年目の岡山は、研ぎ澄ませたアグレッシブなサッカーで悲願のJ1昇格を目指す。

今季のメインシステムは[3-4-3]。3トップが流動的に連係し、両WBが高い位置に張り出すことで、中央でもサイドでも起点を作りながら攻撃を展開していく。さらに高い位置から積極的にプレスも行い、隙あらば相手陣内でボールを奪いショートカウンターも狙う。入団4年目の木村は果敢な裏抜けと献身的なプレスで攻守のスイッチを入れられる選手。1年目に背負った27番を付けて、前線からチームをリードする。

攻守両面で前に人を多く配置するためには、後ろの安定感と押し上げが欠かせない。ボランチは前後左右にパスを配りながらルーズボールを回収できれば、相手陣内で長くプレーできる。山形から加入した藤田は豊富な運動量と球際の強さを兼ね備えているため、ボール保持時・非保持の両局面での活躍が膨らむ。

広いスペースを守ることが求められる3バックは、カウンターに備えたリスクマネジメントと前に出て縦パスを潰す強気な守備を両立させなければならない。非常に難しいタスクを任される中で、新潟から加入した田上の存在は頼もしい。J1昇格を3度経験済みの背番号18は状況判断に優れたCB。的確な指示でディフェンスラインを統率し、新守護神のブローダーセンとも連係しながら攻守にアグレッシブなスタイルの土台を支える。

ホームに迎え撃つ栃木は監督が代わり、戦い方や選手起用を含めて未知数な部分が多い。だからこそ、自分たちがプレシーズンに積み上げてきたものを発揮することにフォーカスしたい。この日を待ちに待ったサポーターが多く駆け付けるCスタで、岡山が力強く勝利を収めて最高のスタートを切る。

コラム

Jデビューのグレイソン。
献身的なマインドで生み出す良質な連係。

グレイソンが熱狂渦巻くCスタでJリーグデビューを飾る。

昨季韓国2部で13得点を決めたブラジル人FWは、開幕戦に向けて順調に準備を進めてきた。昨季から在籍するルカオ、Jリーグでプレー経験のあるガブリエル・シャビエルのサポートを受けながら、初めて足を踏み入れた日本という環境にアジャストしている。

[3-4-3]の最前線に入って先発することが濃厚な背番号9の良さは、味方を生かすプレーの精度が高いこと。宮崎キャンプでの練習試合では、前線でボールを収めると、勢いよくゴールに向かって走るシャドーやWBにタイミングよくパスを届けて、多くのチャンスを演出した。また、ゴール前では自分で強引にシュートを打つのではなく、良い態勢でシュートを打てる木村にパスを出してアシストも記録。味方と相手の位置関係を的確に捉え、ゴールの確率が高いプレーを瞬時に選択する姿からは、「自分が得点を決められればいい」ではなく、「勝利に必要な得点をチームで取る」というマインドを感じた。

1トップ2シャドーは流動的にプレーすることが求められ、前線で起点を作るFWの存在は必要不可欠。グレイソンが生み出す良質なコンビネーションで栃木の守備をこじ開ける。

この記事が参加している募集

サッカーを語ろう

読んでいただきありがとうございます。 頂いたサポート資金は遠征費や制作費、勉強費に充てさせていただきます!