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感情のアンテナ

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印象深かったこと強く惹かれたこと 心が動いたとき
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夢の中で

夢の中で

いつか一度でいいから行ってみたいと
願っていた

彼らの紡ぐ音楽と世界観の中で
奇跡のような幸せな時間を
一度でいいから過ごしてみたいと

音楽チャンネルでのツアービデオを観ながら
私がポツリと呟いた言葉を
夫は叶えてくれた

幸せな

幸せな時間

彼らの想い
彼らの願い

それは決して揺らぐことはなく

その空間を
できる全てのアイデアと演出で
彼らの理想とする世界に
徹底的に染め上げる

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今日もまたチャンスに変えた日

今日もまたチャンスに変えた日

今日はダメだ…そう思ってしまっていたと思う。

10回表で3点取られたところで、我が家のテレビは消された。

さて寝ようかな
と思ったその時

寝たはずの息子が飛び起きてきて、テレビをつけろと必死に訴える。

同点だ!

スリーランホームランで同点!

ふてくされて風呂に入っていた夫が全裸で飛び出してきて、度肝を抜かれた。

そこには延長10回裏、もう後がないこの回でここまでくるために積み上げてき

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電車にて

電車にて

仕事帰りの電車の中、赤ちゃんを抱いた若い母娘の方達と隣り合う。

双子ちゃんなのかな、おばあちゃんが抱いている方の赤ちゃんがふと泣き始めた。

必死にあやして落ち着かせようとする姿に、そんなに泣き止ませようとしなくて良いですよ!と言いたい気持ちをグッとこらえる。

その代わりに、意識して笑顔で赤ちゃんを見つめるようにしていた。

そんな私はかなり怪しい感じに見えただろうか。

しばらくして案の定気

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言葉の温度を

言葉の温度を

人とのやりとりはオーディエンスを意識する

周りの人が子供が見ている・聴いている
という視点を忘れないでいたい

それはSNSの場だけでなく
職場でも、家庭でも、子育てでも

強い言葉や態度・悪意に、同じ温度でやり返すことの、色々な意味での危うさ

自分の言葉の温度を意識する

その言葉は温かい?
優しそうに聞こえるけど、冷たい?

こどもが小さい頃には意識してたのに
最近はどうも忘れがちだ

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セレクトショップで

セレクトショップで

ワードローブを制服化して久しい。

色々な買い物をしても、結局いつも手に取る組み合わせは決まってる。

自分なりの、ちょうどいい服。
いつの間にかほとんどがユニクロ。

ありがち?

大体いつも同じような服を着ている。

だって本当に使い勝手が良いんだもの。
必要充分ってこういうことよね、と思う。

サラサラ素材のトップス
仕事にはブラウスを休日にはカットソーを
それにストレッチの効いたボトムス

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誕生日イブ

誕生日イブ

一日早い誕生日プレゼントをもらう

娘は金欠中だからちょっと待っててね、と
得意の工作で見事な折り紙のブーケをくれた
リボンまで立体的
回を重ねるごとにクオリティが上がってる
彼女らしい素敵な作品

息子からは私の好きなお菓子とカフェオレ
なかなか見つからなくてと
コンビニをハシゴして集めてくれた

レジ袋に付箋で小さく
happy birthday mymother
て書いてある

中に無造作に

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わたしの名前は

わたしの名前は

私の名前は珍しい。

昔からネタにされることも多くて、電話などで名乗っても一度で聞き取ってもらうことは難しい。

珍しさゆえに名前の由来を尋ねられて、それを説明するのも仰々しくて苦手だった。
そんな立派な名前に見合う自分じゃないことを私が1番良く知っているから。

これまで名前を聞かれて答えるたびになんとなく気が重い、居心地の悪さを感じてきた。

どうして普通の名前にしてくれなかったの?と母に文句

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それも、おなじ話

それも、おなじ話

私が好きなハンバートハンバートというアーティストの曲に、「おなじ話」という曲がある。

ある恋人達の始まりから終わりまでを、会話の様なやりとりが行き来する。

息子が生まれてしばらくしたある日、ふとラジオから聞こえてきたこの曲に心を奪われた。

最初はただ恋の唄としての歌詞を楽しんでいた。
流れる日常を切り取ったような、
甘酸っぱくもほろ苦く、切ない懐かしい景色が見えた。

そのときの私の毎日は、

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