交差点前の電柱に
蜘蛛が巣を張っていた
逆さま向いて
何かを待っていた

息子は犬を「にゃー」と呼び、大人は仕事を「いい感じに」と言う

息子は犬を「にゃー」と呼び、大人は仕事を頼むときに「いい感じに」という。どちらも似ているなあとふと思った。

息子は絵本ではじめて猫と出会った。耳がちょこんと頭にのっていて、ヒゲが生えており、四つの足で歩く。
それが息子にとっての猫だった。だから、外で猫をみても「にゃー」と指を指しながら叫ぶし、犬をみても「にゃー」といって追い回した。

たしかにどちらも耳とヒゲがあり、四足でとことこ歩く。
「あれ

あえて何も調べずに美術館に行く

美術館に行くときはあえて何も調べずに行くのが良いと思う。ズボラに行ったほうが、心の琴線に触れる作品を見つけやすくなると思うからだ。
　

初めて美術館に行ったのは大学生のときだった。「アートを語れるとカッコイイ」と思ったのがきっかけだった。
事前に画家や作品の背景、なぜ評価されているかは調べてある。今日は全ての作品を舐めるようにみて、作品の説明文もすべて読んで味わい尽くそう。そう意気込んで美術館に

小さな引っかかりを掘りさげること@松柏美術館

白鷺のすらりとした姿や赤い牡丹ではなく、眼だった。
上村松篁の「花」を何度もみるうちに白鷺の眼にどんどん惹き込まれていった。

奈良市の閑静な住宅街に建つ、松伯美術館を訪れた。近代美人画で有名な日本画家の上村松園(しょうえん)を中心に、その息子で花鳥画で有名な松篁(しょうこう)、孫の淳之(あつし)の三代にわたる作品を展示している美術館である。

これまで日本画については全然知らなかった。
だが、上