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この表現うまい。「街の名文」に嫉妬する #路上文藝 015
スイスイと
乗って
ぶつけて
裁判所
最近撮った「路上文藝」では、これ、とくに好きなんです。
人生が急転直下して終わってゆく様子がまさにスイスイとテンポよく描かれる。
「文章のカット割り」がうまい。
ライターは「文字単価」だと、どうしても表現が冗長になる傾向にあります。
一文字でも増やして、目先のお金がほしい。
けれども読者の想像で補える部分は「みなまで言うな」とばかりにさくっとカ
誰の目にも映えない日々を生きる #路上文藝 014
「インスタ映えしないラーメン屋」
いいです、いいです、それで。
むしろ「インスタ映えするラーメン」の方が、抵抗ありますよ。
インスタ映えするラーメン、なにがトッピングされているのやら。
アヒルのおもちゃでも浮かんでいたら、そりゃ間違いなく映えますが。
かく言う僕も、誰の目にも映えない仕事をしております。
まともな人なら就寝している丑三つ時に、ちまちま調べ物をしたり、情報を求めてネット
情報収集の基本は「野菜の値段を知ること」 #路上文藝 013
とある「お好み焼き」屋さんの看板。
「定休日 毎週火曜日と用事のある時とキャベツ高い時!」
下町庶民の味覚の代表のように受け取られている、お好み焼き。
でも、ですよ。
よく考えたら、価格の乱高下が激しい野菜ナンバーワンの「キャベツ」をメインにしながら定額で食べられるって、すごくないですか?
しかも、それほどの高額ではなく。
きっと材料費が料金をうわまわる赤字の日も少なくないでしょう。
誰も入れない「これより先 侵入禁止」な部屋を心のなかに設けること #路上文藝 012
「ドロボウこれより先 侵入禁止」
その想い、届いてほしいですよね、ドロボウに。
ドロボウも「これより先は侵入禁止か~。じゃあ、作業はこれより手前で」などと都合よく曲解しないように。
さて、わたくしごとですが、今週はヘビィでした~。
いろいろ重なったんです。
決まっていた取材先が「コロナ感染拡大のおそれがあるため、やはりちょっと……」と、ご辞退されるケースがあり。
たとえ取材はオンライ
むしょうに「普通の味」が恋しい日がある #路上文藝 011
「ヨボヨボのおっさんが心を込めてつくった普通の味のラーメン店」
とあるラーメン店が、ロードサイドに設置した看板です。
ポジな表現ではない。
なのに、めちゃめちゃ食べたくなる。
しみじみ、いいコピー。
未知の味にチャレンジできるほどテンションがあがらず、「普通の味」が恋しくなる日、ありますよね。
なにより僕自身が、もうヨボヨボ。
シンパシーを抱かずにはいられません。
できれば麺は柔らかめが
「大げさ」な人には近寄りません #路上文藝 010
「無断駐車は金三百万円頂戴します。」
金三百万円……。
「大げさな脅し」か。はたまた本気で三百万円を請求するつもりなのかがわからない、絶妙に微妙な金額ですね。
「大げさ」といえば「根拠なく、話が大きい人」「自分を大きく見せようとする人」には極力、近寄らないよう心がけています。
実は恥ずかしながら、そういう大げさな人に騙された経験がありまして。
トラウマになっているんです。「未払い」の。
パンクするほど仕事を請けた結果 #路上文藝 009
「無断駐車はタイヤをパンクさせて5万円をいただきます」
某所の神社です。
仏様に較べ、神様って慈悲ゼロでクールですね。
しかしながら「タイヤをパンクさせて」を貼り紙でいったん覆った形跡が。
神様なりの躊躇が見え、いっそう好感をいだきます。
パンクといえば、パンクするまで仕事を請けた経験があります。
あれは、2017年。
放送作家からWebライターへ軸足を移そうと、もがいていた時期です。
取材をするたびに全身から空気が抜ける #路上文藝 008
「駐車禁止!!」
「無断駐車及び一時停止も禁止!!」
「即警察へ通報する!!」
「タイヤの空気を抜く!!」
「罰金三万円!!」
ある神社の看板。
神罰、キビシイです。
さらにお隣りの看板では「ナンバー、時間、写真撮影、損害賠償請求」と、バチの当てかたをさらに念入りに解説。
仏の顔も三度、神の顔をつぶすと三万円。
ぜひテレビ東京と組んで「タイヤの空気ぜんぶ抜く!!」をやっていただきたい。
「忘れ物」をなくす方法 #路上文藝 007
「仕事着忘れた…」
いやいや、ヘルメットだけ忘れずに現場へやってきた点に高いプロ意識を感じます。
話は、もう変わります。
僕はよく「なぜそんなにカバンが大きいのですか?」と訊かれます。
カバンが大きい理由、それは「忘れ物をなくすため」です。
名刺がない、メモ帳やペンを忘れた、新幹線のチケットを置いてきてしまった、先様への地図を忘れて取材先へたどり着けない、質問事項のプリントアウトを持
また「ほら吹き」になるところだった #路上文藝 006
多くの同業ライターさんにならい、僕も「今年の目標をアップしよう」と考えていました。
しかし、なーんかヤな予感がし、やめておいたんです。
悪寒は的中しました……。
僕の今年の目標は「ネットに(レギュラーとは別に企画営業で通過した)取材記事を月に7本。年間84本を納品する」というもの。
正直、筆が遅い僕。
Webの仕事を始めて4年目。
続けているうちに「取材記事の初稿をあげるのに平均4日かか
少しでも静かに暮らしたい #路上文藝 005
ここひと月ほど、眠るときは使い捨ての耳栓をしています。
耳栓をするようになってから、眠りが深くなり、寝ざめがすっきり。
快適です。
それまで、騒音に悩まされていたのです。
僕が住んでいるのは、昼間は静かな街なんです。
それなのに深夜や早朝になると、近所のどこかしらから大喧嘩をする声が聴こえてくる。
住宅密集地なので、喧嘩のパターンもさまざま。
おそらく夫婦、おそらく恋人どうし、おそらくご近
「ぬるま湯」につかって生きちゃダメですか #路上文藝 004
京都の百万遍に「H湯」という銭湯があります。
いろんな銭湯があるなか、僕はしつこく、そこばかり通っております。
「H湯」はとにかく、お湯の温度が最高。
ちょい、ぬるめ。
肌の弱さなら誰にも負ける気がしない僕。
熱いお湯が苦手なので、肌に刺さらない柔らかなH湯の湯温がジャストなんです。
ぬるめなんで、長~くつかっていられる。
浅い浴槽で30分くらいメルティチーズのようにとろけている日もありま
仕事に「穴をあける」恐怖 #路上文藝 003
週刊誌の連載記事を納品し終えたとき、放送寸前のテレビ番組のナレーション台本を書いているとき、いつも思うんです。
「これ、もしも僕の体調が急に悪くなったり、なんらかの事故に巻き込まれて原稿が書けない状況だったりしたら、いったいどうなるんだろう。何人の人に迷惑をかけるんだろう」と。
ナレーションをまだ書いていないのに、すでに予告編が放映されている場合、ざらにありますから。予告編を見るたびに「こ
現在の自分は、あの日の「その後」 #路上文藝 002
緊急事態宣言が再び発令されようとする状況下で、こんなことを言うと神罰がくだりそうですが……。
あくまで極私的な話です。
個人的には「コロナ禍」以前の2019年後半から2020年1月までのほうがキツかった。
不調、不振、どスランプでしたね。
2019年5月まで仕事の調子がよかったんです。
バズった記事もいくつかありました。
いや、調子がよかったと思い込んでいた。
6月から急転直下。
ア