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ラフターブレンド誕生秘話

僕は今、京都でLaughterというコーヒーショップを運営しています。

お店では常時9種類ほどのコーヒー豆を取り扱っていますが、いつも人気上位にくるのが「ラフターブレンド」
華やかなエチオピアと、甘みあるタイ・深煎りのブレンドで、華やかな香りと甘みある味わいが楽しんでいただけます。

この「ラフターブレンド」誕生にはある物語がありました。

お店をオープンしたのは2020年の10月。
振り返れば夏頃からは開店準備に追われる日々でしたが、その中でも使用するコーヒー豆の選定にはかなり時間を掛けました。

豆の選定に置いてカギを握っていたのが「ブレンド」
元々コーヒー事業を始めるきっかけとなり、現地農園まで足を運んで直接タイ・チャーリー農園の豆は必ず使うと決めていたので、タイの豆と相性が良い豆を探していきます。

豆の選定に協力してくださったのは、AMANO COFFEE ROASTERSの天野さん。
「タイのコーヒーを日本で売ってみたい!」と考え始めた2017年ころから、生豆の見極め方から焙煎まで。まさに、コーヒーのイロハを教えてくださった方です。

天野さんと共に、カッピングというテイスティングの技法を使ってブレンドしていきます。
豆を混ぜ合わせて、カッピングしてイマイチだったら、また豆の比率を変えてブレンドしてカッピングの繰り返し。

何時間もカッピングしてました

実は天野さんのお店で飲んでめちゃくちゃ気に入っていた豆があり、お店を始めるときは絶対使いたいと思っていたんですが、どの比率でタイの豆とブレンドしても上手くいかず…

その後も良い組み合わせはぼちぼち見つかるものの、
「お店で使いたい!」と思えるほどのブレンドは見つからず。

数時間が経ち、少し疲れが出てきたころ…
ふと、エチオピアとタイの深煎りでブレンドを作りカッピングしてみると…

「これは美味いぞ…!」
今日一番の感触がありました。天野さんにも飲んでもらうと
「これは美味い!!」
ようやく自信を持って提供できるブレンドがようやく見つかりました。

その時、天野さんは目に涙を浮かべて喜んでくれました。

今でも、時々天野さんとはこの時の話で盛り上がります。

暗中模索の中、ようやく見つけたブレンド。
お店を背負って立つ商品にという想いを込めて「ラフターブレンド」と名付けました。

近年、「シングルオリジン」というブレンドではない単一国・単一農園のコーヒーが広がりを見せています。
しかし、お店の目指す理想の味はブレンドにこそ現れると僕は思っています。

ぜひ、気になるお店を見つけたらオリジナルブレンドを頼んでみてください。
そして、Laughterにお越しの際はぜひ「ラフターブレンド」を飲んでみてください!




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