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私の成長記録➀イイ子でいるよ

こんにちは!!
丘咲 つぐみです。

10回目の記事になります。

これまでの記事の中で、
私は虐待サバイバーです!!
と繰り返し書いてきました。

今回は、虐待を受けていた時期のことについて、書いていきたいと思います。
(フラッシュバックのきっかけになるかも知れない内容が含まれています。)

幼少期~思春期までの間、私は、いわゆる
イイ子
でした。

問題を起こすこともない、
先生にはいつも褒められる、

自分でいうのは可笑しいかも知れませんが、

成績も良く、
いつも学校代表でピアノ伴奏をする、


母親も、いわゆる
イイお母さん
というイメージを周囲から持たれていました。

つぐみちゃんのお母さんは、優しそうだね
つぐみちゃんのお母さんは、いつも頑張ってる人だね
つぐみちゃんのお母さんは、つぐみちゃんのことを大好きな人だね


当時の私が、大きな問題を抱えていることに気付いていた人は、誰もいなかっただろうと思います。
私自身でさえ、ある時が来るまでは、その「大きな問題」には気付いていなかったのですから。

でも、幼少期からいつも私の中に一つの問いがありました。

もしかしたら、私は橋の下から拾われてきた子なのかな~、

この一つの問いが、いつも私の胸の真ん中にありました。

だから、私はお母さんから好きになってもらうことに一生懸命でした。
お母さんの笑顔を引出すことに一生懸命でした。

面白いことをしたら、笑ってくれるかな、
プレゼントをしたら、喜んでもらえるかな、
驚かせたら、びっくりして笑ってくれるかな、
100点のテストを見ると嬉しそうだな、100点のテストいっぱいを持ってくるよ、
お母さんの代わりにピアノを上手に弾いたら、嬉しいって、


お母さんの顔色を見て、私の存在を確認しようとしていました。

でも、どうしても、綻びが出てしまって、お母さんにとっての「イイ子」ではない私が出てしまいまうときがあります。


例えば、私が自分の意思を持ってしまうとき

どうして、○○○○なのかな?
こうしたらダメかな?

夕方のこと。
台所でお母さんは、お夕食の準備を始めていました。
お鍋にたっぷりの水を入れて、コンロの火に掛けます。

ねぇねぇ、お母さん、
どうして、○○○○なのかな?

お鍋の中の水は、どんどん熱せられていきます。

ねぇねぇ、お母さん?

気泡がボコボコと音を立て出しました。

ねぇ、お母さん?

やっとお母さんが振り向いてくれました!

でも、その顔は、優しいお母さんの顔ではありませんでした。
正に、

鬼の形相

というのがぴったりなのかも知れません。
鬼の形相のまま、沸騰したお湯の入っている熱々のお鍋を私に振りかざしてきました。

熱い、
熱い、
熱い、
熱い、
熱い、

肩から腕が熱くて熱くて、慌てて服を脱ぎました。
冷水のシャワーを掛けようと、お風呂場に駆け込みます。

時間も忘れるくらい、冷水のシャワーを浴び続けます。

お母さん、ごめんね
お母さん、怒らせてごめんね

ごめんね
ごめんね
ごめんね

お風呂場を出て、自分の部屋に戻ろうとすると、
台所から、お母さんが包丁でお野菜を刻む音が聞こえてきました。

トントントントン、
トントントントン、

いつもと変わらない、いつもと何も変わらないお母さんが、台所に戻っていました。
でも、その顔を見に行く勇気は、私には無かった。
そのまま静かに自分の部屋へと戻りました。

鬼の形相のお母さんが現れるとき、いつも家の中には、私とお母さんの二人きりでした。
だから、

鬼のお母さんは、二人だけの秘密


このような出来事は、私とお母さんの日常の中で、繰り返し、繰り返し、起こりました。
だって、これが、日常なのですから。

それでも、私はいつも思っていました。

お母さんに好きになってもらいたい


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