「HSPは鈍感」説と医療的対処
失敬なタイトルかもですが、感受性の強さに良いも悪いもありません。
HSP特徴まとめ
ざっくりまとめるとこんな感じで言われてますね。
自分にもほぼ経験があります。発達障害/精神疾患の特徴の一部でもあります。
①処理の深さ
・他者の言動を深読みする
・気づいたことの思考にふける
②刺激に敏感
・些細なことに気づき動揺する
・特に他人の感情に敏感
・強い五感の刺激が苦手。(音や光など)
③感情の共感性
・芸術的なものに感動する
・相手に共感しやすい
・他人に引っ張られがち
一言でいうと
集中・注意のコントロールが苦手な人です。
上記の状態を経験した上で精神的・感情的な安定を取り戻した今でこそ言えることです。
「HSPは理解されない」という嘆きをよく目にしますが、非HSPの思考・感情の処理の方がむしろ理解されていません。
「多数派 = ものごとの基準を作る側」なので、当たり前になっているからです。
①処理の深さについて
→ 気づいても不必要なら深く考えず、結果忘れるのが多数派です。
深掘りは、「今から〇〇について自分なりの意見を考えて下さい」と言われれば誰にだってできます。
②刺激に敏感について
・些細なことに気づき動揺する。特に他人の感情
→ 気づいてるけど動揺しないだけです。結果、他人から見て分からないのが多数派です。
・強い五感の刺激が苦手。(音や光など)
→ 五感の刺激や痛みは誰でも感じます。「敏感」と言われるのは、刺激の強さが不安や恐怖につながるハードルが低いからです。
③感情の共感性について
・芸術的なものに感動する
→ 誰でも好きなものには感動します。特に共感を求めず、それを伝えようとしない人も多くいます。
・相手に共感しやすい、他人に引っ張られがち
→ 相手の気持ちを想像できない人はいません。
「共感する = それを伝える」にならないだけです。
分かった上で自分の言動や態度を選択しているだけです。
…ここで言いたいのは、HSPは別に感じやすい人ではないということです。
誰もみんな似たようなものを感じて生きています。
その上で「今、ここにおいて何が重要か」まで感じているのが多数派の非HSPです。
言い換えれば、集中すべき対象の判断が素早くて的確なのです。
失恋した翌日も普段と変わらず淡々と仕事をこなし、生活のグチは親しい人にだけしか言わない、という選択ができます。
共感性や感動についても、ジャッジの基準は当人の言動や思わず出る反応です。
好きなものに感動する力が強い人ほど満足感を得て、それで完結します。
感動を誰かに伝えて思い出す必要性は薄くなります。
つまり、HSPは頭に浮かんだ思考や感情の要・不要をうまく感じ取れない人です。
障害/疾患か?
僕はよく分からないものに名前をつけるのが好きではありません。
発達障害や精神疾患の症状は、精神科のサイトにリストアップされていますが、どの疾患の症状も、半分くらいは他と被っています。
脳科学的に定義できておらず「こういうパターン多いよね」という統計にすぎないからです。
ことHSPにいたっては臨床家が提唱している概念ではありません。
生活に支障をきたす場合は、マガジン「健常者になろう!」を読んで淡々と実行し、治療してください。
症状が軽い場合はマインドフルネスの習慣化で解決することもあります。
重篤なケースへの対処
・嫌な思いをするとネガティブ思考がループして止まらない人。
→ 傷ついた経験が多く、トラウマの蓄積による認知の歪みが原因です。対処は心理療法です。
・物理的にも心理的にも刺激に弱い人。
→ 脳の偏桃体という、不安や恐怖を生み出す器官が過剰に働いている可能性があります。
その場合、適切な対処はTMS療法です。
・嗅覚刺激に弱く、身体症状まで出る人。
→ 感受性の問題ではなく、カンジダ菌の繁殖等によるアレルギー性疾患を疑ってください。いわゆる香害もこれに当てはまります。
「発達障害は個性か?」の議論と同じく、あなたが心の性質により困りごとを抱えているなら、それは単なる欠点です。
対処するか我慢するか、現実的にその二択があるだけです。
大人になったら個性的であることには何の意味もありません。
生まれつきではない
「生まれつきです」と言いきる医者がけっこういますけど、そもそも精神医学は遺伝子を扱う学問ではないですね。
赤ん坊にヒアリングすることもできません。
プロのいう事だから、と鵜呑みにするのは「Highly-Sensitive」の風上にも置けないです。深掘りしてください。
相手の立場になって考えましょう。
素人でも学者になったつもりで…
Q.HSP傾向が先天的であることを立証したいなら、あなたは何を調査しますか?
A.遺伝子の中から特定のいくつかを候補にあげ、そこに異常をもつ人がどの程度HSP傾向を持っているかを調査します?
僕はプロではないですが、先天的と断じる方法が他に思いつきません。
しいて言えば脳神経の奇形ですが、レアケースすぎていわゆるHSPには当てはまりませんね。
要は、精神医学の世界って
原因が分かっていない = 先天的
という解釈ばかりしています。
発達障害はその代表格です。
僕が彼らのやり方に疑問を持つ最大のポイントです。
先天的と断言できるなら、発症する仕組みが解明されているはず。
それは小学生でもわかる理屈かと思います。
あるのはこんな状況です。
HSPの概念や精神科の病名を気にして情報を集めるなら、とことん疑いつくし完璧に調べ上げてください。
矛盾が山ほど出てきます。
また、生まれつき(?)という響きから「他と違った特別な存在」と解釈するのは、自己肯定感を不用意に傷つけないための方便だと思います。
つまり子どものためです。
その点も発達障害と同じだと思っています。
以上です。
頂いたお金は新しい治療法の実験費用として記事で還元させていただいております。 昔の自分のようにお金がない人が多いと思いますので、無理はしなくて結構です。