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「発達障害あるある」の正しい解釈

分かってることを確認してもイミがない

よくSNSでこんなのを見かけますね。
だいたいイラスト付きなので目立ちます。

ADHDあるある
・待ち合わせに遅刻する
・ついついコンビニでお菓子を買ってしまう
・明日早いのにだらだら夜更かしをしてしまう。
・仕事中でもうわの空で他のことを考える。
・財布やケータイをよく落とす
・電車を乗り過ごす
…あなたはいくつ当てはまりますか?

「ついこういうモノを見入ってしまう」という項目はなぜか見かけません。

こういうのに山ほどいいねがつく理由がサッパリ分からないんですがどうでしょう?

だって自分で理解してることをもう一度確認するだけですよ?
時間の無駄かと思います。

分かっているなら対策を講じるか諦めるかの二択があるだけです。

対策ならライフハックを片っ端から実行すべきだし、自分の場合はそれらが一切効かなかったので仕方なく「完治させる」を選び情報をあさりだしました。

人生における共感の必要性

よく人は共感を求める生き物だと言いますが、共感で疾患は治りません。

僕個人の感覚としては、
「同じことで悩んでいる人が何人いようが、彼らが自分の人生をどうにかしてくれるわけじゃない」といったところです。

こういう考えって根暗なんでしょうか?

自分は一人じゃないと思いたい気持ちは僕も分かります。
誰だってわかります。

でも、治療が進むうちに、顔も知らない他人の共感(あるいは反感)って大して強い気持ちではない、ということが分かっていきました。

ネットで悪口たまに書かれますが、この人多分明日には忘れてるんだろうなとも思います。

こういうのが現実を冷静かつ公平に見る、ということだと思います。

共感による心温まる経験も、人生にとって食事ではなくおやつだと思っています。

美味しいですけど食べ過ぎると健康を害します。
ご飯(健康とお金)をしっかり手に入れた方が良いです。

あなたはホントに発達障害?

医者で診断を下されたとしても、その診断はどうやって下したんですか?

多くの医師は、
「問診とWAIS(知能試験)の結果を見て総合的に判断する」
と言いますが、

「総合的」って何ですか?

これローンの審査基準でもよくつかわれる言葉です。

「収入や勤続年数、年齢、過去の債務履歴などを考慮して総合的に判断します」

ある程度ルールはあるものの「つまるところ担当者の主観です」をオブラートに包んで言っているにすぎません。

病気の診断に主観が入るなどあってはなりません。
「ヘモグロビンA1Cの値が6.5%超なのであなたは糖尿病です。」
といったもの以外、診断ではないです。

あなたの主治医が間違っている可能性があります。
と言いたいのではなく、

そもそも何の値も測らないで診断する病気など、医学的に定義されていないも同然です。

だから、

自分はADHDと言われた。(あるいはそれっぽい。)

あるあるを見て確認しよう。

やっぱり当てはまってる。
気づいてない他の症状がないか一覧から確認してみよう。

という実践的(?)な考えすら僕は無意味に思います。

自力で気づけてない困りごと、あるいは困りごとの原因、そういうものを探したかったらマインドフルネスを実践しましょう。

マインドフルネスは低コストで「自分に気づく力」を鍛える最良の方法です。

自分の知る限り最速で最短です。

あるあるを確認するメリット

が唯一あるのは、まだ診断名がついていない人です。
なぜ精神科の診断名が必要か?

薬物の処方があるからです。

コンサータ・ストラテラという発達障害の診断をもらわないと試せない薬物はいくつかあります。

他の精神疾患も同じです。

そういうものが一時しのぎとして使えるケースも多々あると思います。
(自分の場合はあまり効果ありませんでした。当たるも当たらぬも八卦ですね。)

診断名のメリットのもう一つは障害年金ですが、自分の知っている範囲で発達障害はかなり分が悪いです。

併発している他の疾患名を手に入れることをお勧めします。

慰められても明日は来る

とても嫌な言い方ですが、自分と同じような問題を抱えている人と共感し合うだけでは、未来は変わらないです。絶対に。

普通の人が当たり前にやってることができないから自分らは割を食っていて、そこに「仲間」がどれだけいようと、社会の中の少数派が権利を主張し多数派に認めさせるのは百年たっても不可能です。

本気で治療行為に踏み切れば、あなたが健康になる方がよっぽど簡単です。

また「障害者でも年収1000万」という話もよく話題に上りますが、そんなことが可能なのは一握りです。

少なくともあなたではありません。

そして、うつ状態や過集中といった精神症状に振り回されまくった自分が思うのは、年収人並でも精神的に健康な方が確実に幸せなので、上のような人たちを羨むことはないです。

万人が欲しがる「お金」と「健康」ですが、お金の方は奪い合いですよ。

残酷な話ですが他者の信頼や愛情も同じです。
自助グループのようなコミュニティも人間の集まりである以上、人望のある人・煙たがられる人、モテる人・モテない人は必ずいるでしょう。

そうやってグループにも居場所がなくなる人はどうしようもなくなります。

手に入れるために誰かと競う必要のないものは「健康」だけです。

幸福の一番の土台が、最も難易度が低いのです。

「あるある。俺もそれ、わかるわ~」

そんなことを言ってる場合じゃないと思います。
チャンスを逃すな、という意味で。

以上です。

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頂いたお金は新しい治療法の実験費用として記事で還元させていただいております。 昔の自分のようにお金がない人が多いと思いますので、無理はしなくて結構です。