ふるめきしず香

ジャタイペンです。

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マガジン

  • 気まぐれランジャタイ通信

    ランジャタイの活動を不定期で追う連載です。

  • 嫌な女のタイムライン

    嫌いなくせについ気になってフォローしているアカウント。そんなどこかの誰かからタイムラインに流れてくる投稿をお届けします。(フィクションです)

最近の記事

本当に強いやつを見分ける方法

囲碁将棋・文田さんのケンカ最強伝説。 本人の柔和な風貌と温厚な雰囲気から ずっとネタではないかと疑っていたけれど あるとき急に「あ、ほんとだ」と悟った瞬間がある。 横から見たときの後頭部の形。 が、なんだかすごく禍々しかった。 漫才は通常、正面から見るもので、 漫才師の顔の印象は概ねそのアングルでインプットされている。 特に囲碁将棋はマイク前が基本のしゃべくりスタイルだ。 だけど何かの拍子に横顔からの角度で視界に入ってきたとき 文田さんの後頭部の傾きは、正面の印象から思

    • 私はまだ絶滅していない

      「ざんねんないきもの事典」を読んで泣いた話。 これまで縁がなかったけれど、初めて手に取ってみたら、 思いがけず泣いてしまった。 論理的に考えると、あまりにも非合理的で 不条理とさえ思える生き方をしている動物たちがいっぱい出てくるけれど、 彼らはそれで生存競争に勝ち残って種を存続させてきたわけで 人間がどう思うかなんて余計なお世話だ。 むしろ人間側のガラパゴス的な論理で「こう生きなければならない」みたいな 型にはまった発想こそなんて貧しいんだろうと、 目から鱗と涙がボロボ

      • 「激ヤバ」が激ヤバ

        発売直後に読んで、衝撃のあまりしばらく興奮状態だった 伊藤ちゃんの自伝的初エッセイ「激ヤバ」。 タイトル以上に激ヤバだった。 笑いと涙と感性と文才でカオス状態。 芸人さんは文章の書ける人が多い中でも 伊藤ちゃんのはちょっとフェーズが違う。 「上手」いんじゃなくて「独創」。 現実を軽々と超えていく妄想を描写する力。 国ちゃんはよくポイズンの話をするけれど、 伊藤ちゃんも激アツだったんだなあ・・・。 阿部さん読んでるかな。 (「THE SECOND」のファイナルを囲碁将棋が

        • ランジャタイ症候群

          夜中に目が覚めてつけたテレビでたまたまやってた番組、 「国ちゃんだ!」と思って慌てて録画したけど、 朝起きて見たら全然違う人だった。。 もう黄色の上着を見ると自動的に反応する体になってしまった。 国ちゃんが増殖する、っていう企画だと思って楽しみにしてたのにな。

        本当に強いやつを見分ける方法

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        • 気まぐれランジャタイ通信
          11本
        • 嫌な女のタイムライン
          6本

        記事

          ファスト人生、万歳

          「ブラッシュアップライフ」に遭遇した。 日曜の夜、テレビをつけっ放しにしたままPCで作業をしていたら、 たまたま流れてきたのである。 作業中だったので、そのままスルーしてもおかしくなかったのだが、 怒涛の高速モノローグがそれを許さなかった。 安藤サクラ演じる麻美の心の声が、絶えず音声で聞こえてくるから 映像を逐一目で追っていなくても耳で内容を把握できるのだ。 長台詞の応酬で知られる「渡る世間は鬼ばかり」は、 かつての時代の主婦が家事をしながらでも セリフを聞いていれば展

          ファスト人生、万歳

          ウエストランドでライフハック

          いよいよ冷え込みが厳しくなって毎日の起床が遅れ続けている。 洗面室には専用のエアコンがないので、朝一番はとにかく寒い。 苦肉の策として、洗面室にBlutoothのスピーカーを設置し、 ラジオや動画の音声を流しながら身支度をすることにした。 身支度のためだけに起きるのではメリットがないので 娯楽という餌で自分を釣って ベッドからおびき出そうという作戦である。 パウダールーム・プレイリストの条件はいわゆる作業用、 「ながら聴き」ができるコンテンツであること。 内容を真剣に聞

          ウエストランドでライフハック

          リアリティとはなんぞや

          ウエストランドがM-1で優勝した日、 にゃんこスターのスーパー3助は 一緒に見ていた三四郎・小宮が号泣する姿をツイートしました。 優勝したウエストランドの井口は小宮ファミリーの一員であり、 13年にわたり苦楽を共にした、同い年の朋友。 コンビの芸歴15年を超えて、もうM-1に出場できない小宮にとっては 同じ芸人としての無念と野望を託す思いもあったでしょう、 単に喜ぶとか祝うとかを超えた様々な感情が 「泣く」という行為とともに溢れ出していて 芸人でなくても強く心を打たれるもの

          リアリティとはなんぞや

          一途な女は選ばれない

          「脱出おひとり島」シーズン2が完結した。 シーズン1で女性メンバーのソン・ジアが担っていた魔性ポジションは 思わせぶりなモテ男ジニョンに引き継がれたが、 男性人気は音大生のシン・スルギに集中する形で ドラマ的なメインは彼女が誰を選ぶかのシーズンだった。 *以下、ネタバレあり いまいち展開が盛り上がらなかった理由は 男性陣の本命が変わらなかったことにある。 8日間で第一印象から最終決定に至るまで 誰が誰に思いを向けていたのか メンバーたちの心の変化をまとめてみた。 記

          一途な女は選ばれない

          マイノリティのサバイバル術

          ウエストランドがM-1で優勝した。 その二日前の金曜日に三四郎のオールナイトニッポンを聴いていて 冒頭から小宮が「ウエストランドが優勝するわけだが・・・」と ウエストランド優勝を前提に話し始めるボケのくだりがあったので 予言が当たるのを目の当たりにしたような気分でもあった。 とはいえ、ウエストランドの漫才を以前からよく見ていたわけではない。 二年前に決勝進出したときのネタも、正直思い出せなかった。 だが、あちこちの番組を優勝行脚する彼らの漫才を見るにつけ 「毒舌漫才」と

          マイノリティのサバイバル術

          鈴木もぐら『万引き裸族』の衝撃

          「有吉の壁」のワンコーナーから派生した映画『有吉の壁 カベデミー賞 THE MOVIE』が、6月に二日間限定で劇場公開。7月3日までアーカイブ配信されている。   その中の一編、『万引き裸族』が衝撃だった。 脚本・監督をつとめたのは空気階段の鈴木もぐら。 もともとのコーナーは、架空の映画とその出演者を対象とした授賞式のパロディで、「スピーチの壁を越えろ!日本カベデミー賞」というもの。ノミニーの芸人たちは、MCの有吉弘行が投げかける無茶ブリ質問に答える形でアドリブスピーチを繰

          鈴木もぐら『万引き裸族』の衝撃

          ランジャタイのカバンチェック

          よしもと漫才劇場チャンネルの【マンゲキ風紀委員】シリーズに ランジャタイの抜き打ちカバンチェックがアップされています。 令和喜多みな実・河野が、マンゲキを訪れる吉本芸人たちの 鞄の中身を調査していくこのシリーズですが、 ランジャタイは他事務所芸人初のターゲットになりました。 これが思いのほか面白かったです。 たいていの芸人は、ボケるにしても鞄の中身で勝負しますが、 ランジャタイの場合は部屋に入ってきた瞬間から やり取りそのものすべてがお笑いでした。 まず始まるまでが長

          ランジャタイのカバンチェック

          ランジャタイは消費されない

          6月11日と18日に放送された「さんまのお笑い向上委員会」に、 ゲスト向上芸人として ランジャタイが二週にわたり出演しました。 それなりに楽しみにしていたのですが、結論から言うと、 この企画は失敗でした。 「万能お笑い能力ランジャタイ!」と銘打たれた一週目は ランジャタイ、特に国崎が、単なる暴れ馬ではなく いかに確信犯的に奇天烈な芸風を成立させているかということを 仲間の芸人たちの証言によって検証する、 というものでした。 これは「芸人仲間からのクレーム」という体裁をと

          ランジャタイは消費されない

          ランジャタイが極める笑いの純度

          少し前の話になりますが、5月1日に、ランジャタイ国崎の出演した 「前人未笑」というロケバラエティ番組がオンエアされました。 この番組は、笑えないぐらい崖っぷちの状況にある人を笑顔にしようと 霜降り明星せいや、ヒコロヒー、国崎の三人が挑戦したもの。 ロケは三者別々に行われ、ターゲットはいずれも一般の人たちです。 《ランジャタイ×ロケ》の組み合わせはまだまだ新鮮で、 今年は伊藤ちゃんが角刈りになった千鳥の「相席食堂」と 「マツコ&有吉 かりそめ天国」でのデパ地下レポが思い出さ

          ランジャタイが極める笑いの純度

          なにわのランジャタイ

          4月3日に放送された「マルコポロリ!」の 「モグライダーと仲間たち」回に、 ランジャタイ国崎さんが出演しました(伊藤さんはお休みです)。 同番組は関西で収録されていますが なにわでもその反復芸は確実に存在感を強めているようです。 今回、国崎はモグライダー芝さんの親友枠で呼ばれたのですが、 自己紹介で早速、お馴染みのカラス芸(持参したカラスの人形に襲われる)を 軽いジャブで二回かましていました。 ランジャタイは今年の1月にもこの番組にコンビで出演しており、 MCの東野幸治

          なにわのランジャタイ

          39歳の終わり

          韓ドラ「39歳」が終わった。 終わって一週間になるが、まだ感情が上手く整理できない。 もともと軽い気持ちで見始めたつもりだったのに 初週でいきなりがつんと後頭部を殴られた。 そんなドラマだとは夢にも思っていなかったのだ。 でもそれこそが製作陣のねらいだったのだろう。 なぜなら現実とはそういうものだからだ。 今日が無事に終わったからといって、明日もそうとは限らない。 思いがけないことは常に突然やって来る。 *以下、ネタバレ有り チャニョンが闘病で苦しむシーンは 最後まで

          「39歳」にイム・シワン登場で伏線回収

          「39歳」を見ている。 「愛の不時着」のソン・イェジンらがメインキャストをつとめる同ドラマ。 学生時代からの絆で結ばれたアラフォーシングル女性三人が、 不惑を前にして仕事に結婚に友情にと悩み立ち止まりながらも これからの人生を見出していく大人の青春物語。 かと思いきや、 序盤からいきなりヘビーな現実が突きつけられる。 このドラマがすごいのは、 仮に彼女たちが直面する「現実」を知らずにのぞき見したならば まさに前述したようなドラマとしても見られるところだ。 ところがその「

          「39歳」にイム・シワン登場で伏線回収