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同人紹介②輝輔
文芸誌「watshi」編集者・専任イラストレーター・同人 輝輔絵や詩を書いてSNSで公開している。 X @gv_vn8(https://twitter.com/gv_vn8) Instagram @gv_vn88(https://www.…
林やは「眠れる休日」
かなしみ、と砂漠できみが眠りつく
沈みゆく防波堤からの望遠
山羊たちの性愛は前世にもなる
はだかになっておどろうよ、の休日
あの死骸あの恒星に送るまで
翅のある馬になりたいペガサスは
凍った桃でつくる人類
蜜蜂と楽園で刺されるひとみ
浴槽で天使が流れあたたかい
観葉植物とともにファミレスへ
溢水「౨ৎ 333 ౨ৎ」
手首に引いた線が、薄すぎたのか、リボンのように見えた。バイトもきっと限られる、腕も捲れない。でもそんなことは、どうでもいいだけだった。
*
かわいいものだけを散らかしたような部屋に、ただひとりで座っている。さいきんはなんだか、常に薄っすらとした眠気に覆われている。たぶん4週間ぶりの休みだった。眠って、2時間ほど起きて、水色の吹き出し、連絡を返してまた眠る。堕落していた。もう落ちる場所もな
たまり「ラブレター」
人が死ぬ、ということ、骨になる、ということ。
あなたは燃えて、骨になる。私が見ているあなたは永遠ではなかった。ずっと、一生、が仮初の祈りだったこと、あなたは知っていたんだね。穏やかな顔も柔らかな肌も、ただの燃料で、熱い炎の中で溶けてしまう。まっしろで、無機質で、美しくもろい雪のような骨。それはお気に入りのぬいぐるみに似ていた。あいしているのに、隣にいるのに、何も届かない。私だけがあいに、あたたか
大海明日香「どうせハッピーエンド」
付けられた値札を薪にワンデーの心臓ぱちぱち燃えるのを見てる
生命線無駄に長くて何年か分をまつげと引き換えてほしい
脱ぎ捨てた下着の形で占ってこのままでしあわせになれますか
日曜は(わたしのお腹の中にある暗く小さな)海へ行きます
ゆうれいを信じることにしています愛といっしょで目に見えないし
空なんて飛びたくない日ナプキンの羽を折るたび重くなる孤独
空腹はさみしいに似てるからきらい着れない
一閃藍「星屑すくい」
あの子がピンクでわたしは水色。
本当はピンクがよかったのに、それでも自ら水色を選んじゃうような捻れ方も、その指先でかわいいかたちに括ってもらえるだろうか。
祈るみたいに掬ったラメを瞼の上に散りばめて、手のひらの生命線を延長させるみたいに引くアイライン。ひかりの下でわたしの瞼がきらめいた時、かみさまに、あなたに、わたしの葬った祈りが届いたんだと思えるその瞬きが、わたしを完ペキなにせものの夜空に仕立
同人紹介⑥たまり
文芸誌「watshi」同人
たまりはじめまして、たまりです。普段着の言葉で詩のような、お話のようなものを書いています。こういった場に自分の書いたものを載せていただく、ということが初めてなので、とてもどきどきしています。よろしくお願いします。
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@ta_ma_ri_ss(https://twitter.com/ta_ma_ri_ss)
同人紹介⑤大海明日香
文芸誌「watshi」同人
大海明日香1996年生まれ、東京都在住。
“愛と生と性とふしぎ”をモチーフに詩を書いたり短歌を詠んだり、それを朗読したりしているひと。あなたの“大丈夫”の光のひとつになるのが夢です。
▼掲載歴など
・詩『魚になれない僕たちは』 詩とファンタジーNo.35
・詩『つみびとたちのまち』 ココア共和国2021年5月号傑作集
・詩『うちゅういちぶきよう』 ココア共和国202
同人紹介②輝輔
文芸誌「watshi」編集者・専任イラストレーター・同人
輝輔絵や詩を書いてSNSで公開している。
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2023年 点滅社「漫画選集ザジ」、「鬱の本」掲載