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四年目

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2022年の詩まとめ
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無色透明な

無色透明な

水を眺めると心がおちつきます
生活や仕事で嫌なことがあったり、なにもしたくないけどなにもせずにいることができなかったり、そんなときに水を眺めるとすっきりします、それは水道から流れる勢いのある水だったり(ただ、水道代が心配なので外でやります)、窓に伝う雨だったり、鍋で沸騰してるお湯だったりします(レトルトカレーを温めるときは鍋から離れず、じっと眺めているのですごくお腹が空いてるひとに見えるかもしれな

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瞬く

他人に信用されなかったあなたが疑うことなく誰かを信じてしまうのは、信じてもらえなかった傷の痛みを知っているからなのか、信じる行為を美しいとおもっているからなのか、他人も自分も信用しないあなたは、他人に信じられることを恐れているのか、信じた自分を罰しているのか、それでもその手を掴んだ瞬間は、あなたもぼくもお互いを信じていた、それは紛れもなく現実だった、あなたのことは永遠に理解できないけれど、一瞬の繋

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サンタも帰って今年もおわる

サンタも帰って今年もおわる

なんだかここ数年は24日のクリスマスイブどころか23日がいちばんクリスマスの雰囲気MAXな気がする、街中とか、インターネットとか、ちゃんとクリスマスイブも盛り上がっているだろうけれど、「メリークリスマス!」と言ったらもうその瞬間に終わる感じ、25日なんて値引きされたクリスマスケーキよりも正月のおせちやなんやらのほうが目立っていて、商店街のBGMもお正月っぽくなっている、まだ終わってないよ終われない

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こわいもの

風船がこわい、とくにヘリウムガス入りの浮かぶやつ、不規則にふよふよと漂うそれは視界に入れたくないほどにこわい、遊園地などでそれをいっぱい連れて売り歩いてるひとはどうかしてる、風船繋がりでお祭りで人気の水ヨーヨーもこわい、隣であれをポンポンつかれたら気が狂いそうになる、バスケットボールやバレーボールもこわい、試合や練習に集中してしまえば大丈夫だけれど弾む動作を見ていられない、床に響く音もききたくない

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飾らない日々と

飾らない日々と

師走ですね、
なんだかんだで師走っぽい日々を送っています、そういえばここ数日でめちゃくちゃ寒くなりました、冬も急いで寒さに本気をだしてきた感じ、そのまま冬眠して穏やかな冬にしてくれてもいいんですよ?寒いし乾燥するし寒いし末端冷え性だしあまり良いことがありません、みんなどうしてちゃんと手があたたかいの?温もりを分け与えてほしい、ラジオでダウン皇帝がダウンを購入したことを聴くと冬がきたなと実感します、

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ぼやけた世界が美しい

ぼやけた世界が美しい

木曜日、月曜日の憂鬱がまだしつこくつきまとっている、足元だけは季節感を大事にしたいと、ショートブーツのジッパーをあげて社会と戦闘態勢、まだ誰のものにもなっていない朝の空気を吸って吐いて馴染ませる、坂道をすこし下ったあたりで視界が鮮やかすぎることに気づく、視力だけは良いこの人生、すこしばかりブルーライトと紫外線などの光に弱いこの瞳を守ろうとして買った眼鏡がいない、視界が曇っていないと世界が強すぎる、

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饂飩

饂飩

うどんって美味しいですよね
とくに拘りの麺があったり食べ方があったりするわけではない、とにかくうどんなら美味しいとおもえてしまう、食に対して拘りが無さすぎる、でも強いて言えば簡単に作りたいときに使うのは茹でてあるのではなくて冷凍うどんのほうが食感がしっかりしていてすきです、早い旨い安い、庶民の味方、冷凍庫に常備しておけば安心、夏はさっぱり冬はほかほかのうどんを食べればなんとかなる
ところで丸亀製麺

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17

通勤途中のとある駅、ちょうど乗っている車両の開いたドアからセブンティーンアイスの自販機が見える、駅でアイスを食べることは学生時代に卒業してしまったので久しく食べていないし最寄り駅にこの自販機はない、だからなんとなく発車までぼーっと眺めていた、カラフルでかわいいなぁ、いまはこんなフレーバーなのねと、ついでに値段も見る、まだ視力だけは良い方なのであの小さい数字もちゃんと見える、ん?高くない?160円と

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ひとりでたべる

ひとりでたべる

すきな半熟ゆでたまごすら作れない日は冷房の効いた部屋でタオルケットにくるまって寝てしまいたい、そういえば、今年の夏もそうめんを食べなかったなって食器棚に並ぶガラスの器を眺めておもう、商店街の夏祭り、パックにぎゅうぎゅうに詰められたぎとぎとの焼きそばに惹かれるし、お祭りが終わる間際になるとわざとじゃんけんに負けておまけをくれるあんず飴の屋台のおじさんの笑顔がすきだし、綿飴売りのおじさんはどこでもやる

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髪切った?

タモリさんがおじいちゃんになっていた
こないだテレビのチャンネルをぽちぽちしていたらちょうどMステが放送されていた、そこでタモリさんが映ったときに、あれ?こんなにおじいちゃんだった?と、小柄なタモリさんがより小柄に見えた、世にも奇妙な物語のときはこどもの頃から見慣れているタモリさんだったはずなのに、あれは照明の暗いシーンが多いから気付かなかっただけなのか、というかMステってこんな遅い時間にやってた

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嫌いなたべもの

嫌いなたべもの

ひとの苦手な、嫌いな食べ物の話をきくことがすきだ、食感が、匂いが、味が、それにまつわるエピソード、その人自身の感性で細かく描写される、きっとそれを好きだと云うひとよりもわかりやすくて、でもちょっと的外れだったりしてかわいい、わたしよりその食べ物のことを知っている、ライバルキャラを誰よりも知り尽くしている主人公みたい
これ嫌いなんだよね、と云うと生産者に失礼!、本物を(?)食べたらきっと好きになる!

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移動する

タクシーに乗ったことがない
いや、正しくは自分の意思では乗ったことがない
記憶にあるのは幼い頃にきょうだいが体調を崩し救急車で病院に運ばれ狭い病室で数時間点滴を打たれて処置が終わった真夜中に帰宅手段がなく仕方なくタクシーに乗ったことだ、病院内を非常灯だけが照らし、ロビーの長椅子でひたすらタクシーを待っていた、あの病院はいまは移転して廃墟になっているらしい、廃墟好きとしては取り壊される前に探索してみ

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いぬ

先月末からすこしだけ生活環境が変わって、通勤の風景も変化した、職場の最寄り駅ですれ違う散歩中の犬たちの種類が圧倒的に変化した、以前はとにかくトイプードル、トイプードルしかいないのではないかと疑うくらいにおじさんもおばさんもおねえさんも元気いっぱいの小学生もみんながみんなトイプードルを散歩していた、小型犬にはあまり興味がないせいか、どのトイプーも同じに見えていた、近くに寄ってくるのもなんだか怖くて避

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11月16日(水)

あなたのことを世界でいちばん幸せにするよ、って聞こえは良いけれど、それで満たされるのはあなたを世界でいちばん幸せにすると誓いそれを実行しているあの人だね、あの人の利己心の為にあなたは幸せになれますか、他人の幸せは自分の幸せって砂糖を煮詰めたみたいな台詞、甘く感じるのはあなただけ、幸せって正義ですか、あの人は幸せそう、ひっそりと泣いていることをあの人の愛犬が知っている、願われない星たちが知っている、

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