髙島吉人

敬愛する歴史研究家、落合莞爾先生に師事し、歴史を通して地球運営に関わる洞察を深められた…

髙島吉人

敬愛する歴史研究家、落合莞爾先生に師事し、歴史を通して地球運営に関わる洞察を深められたらと思っています。

最近の記事

ケルト人と謎の古代人スキタイ(9)

ドルイド ケルト社会において、祭司の役割を果たしているのがドルイドです。 南イングランドのソールズベリー平原、その小高い橋梁に有名なストーンヘンジがあります。 ストーンヘンジは古代の天文観測センターとする説があり、毎年夏至の日になると、この地にはケルト民族であることを誇りに抱く人々が集い、白衣をまとった、祭司ドルイドを中心に儀式を行います。 ドルイド(Druid)は、後半部(vid)が「見る」「知る」という語根であり、ドイツ語の「知る」(wissen)、ラテン語「見る」v

    • ケルト人と謎の古代人スキタイ(8)

      ここで簡単に、ケルトに関する年表を示しておきます。 紀元前3000年 巨石文化 前3000年から2500年 ストーンヘンジ 紀元前2000年から1500年、インド、ヨーロッパ語族ヨーロッパ定住。 紀元前750年600年 ハルシュタット文化。(岩塩採掘センターとして栄える) 紀元前6世紀 ブリタニア、アイルランド、イベリア半島への最初のケルト人移動。 紀元前4世紀 ケルト人のローマ占領。ケルト人使者ドナウ川でアレクサンドロス大王と会見。 紀元前2世紀 ケルト人の衰退。ローマに

      • ケルト人と謎の古代人スキタイ(7)

        前回告知した通り、スキタイが持ち込んだと思われる、古代ギリシャ神話と日本神話の類似点を紹介していきます。 <イザナギの黄泉の国訪問とギリシャ神話のオルペウス伝説> 有名なイザナギの黄泉の国訪問の話ですが、妻であるイザナミが火の神を産んだ時に大火傷を負ってしまい亡くなります。 イザナギは亡くなったイザナミを上界に連れ戻そうとして、危険を冒して冥界に降りながら、結局は失敗してしまします。 相愛の二人でしたが、イザナミがイザナギの冥府到着前にすでに冥界の食物を口にしてしまったため

        • ケルト人と謎の古代人スキタイ(6)

          ここで一度、原点である落合史観に戻り、日本におけるスキタイを考察してみます。 まずは『落合・吉薗秘史[7]三種の蝦夷の正体と源平藤橘の真実』から古代史伝授の「ヒノモト」の箇所を以下抜粋いたします。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー わたしが、最初にヒノモトのことを質した時、単に「それは阿倍氏(安閉氏)」とだけ伺った。アベ氏は武沼河別の子孫の皇別貴族である。  ところが、しばらく考察を進めていくうちに感じたのは、これは当座の説明であって、ヒノ

        ケルト人と謎の古代人スキタイ(9)

          ケルト人と謎の古代人スキタイ(5)

          <朝鮮半島におけるスキタイの痕跡> 前回までは中央アジアから西ヨーロッパにかけてのスキタイの動きを追ってきました。 本日は、スキタイの朝鮮半島における痕跡を見ていきたいと思います。 由水常雄氏の著書「ローマ文化王国-新羅」には、新羅の王墓からギリシャ・ローマ世界で作られた、極めて珍しい装身具や装飾品が多く発掘された事実が著されています。 発掘された遺跡の時代は、三国時代新羅の4~6世紀のもので、世界でただ一点しか存在しない、ローマ世界で作られた王と王妃の肖像を象嵌したトン

          ケルト人と謎の古代人スキタイ(5)

          ケルト人と謎の古代人スキタイ(4)

          ここで再びスキタイとそれに関わる種族を以下にまとめます。 <北東イラン語族の原型> ① スキタイ人 ② イアジュゲス族(サルマティア人) ③ アラン人 イアジュゲス族の近縁者であるアラン人は、西ゴート族、ヴァンダル人、その他のゲルマン民族と共に5世紀初頭、ガリアとイベリア半島における小規模な包領に定住していました。その際に彼らは、北東イランの大草原地帯に共通する叙事詩伝説を独自に発展させたものを持ち込んだのです。 そして南ガリアの「ロット地方」は、アラン人の活躍及び権力の

          ケルト人と謎の古代人スキタイ(4)

          ケルト人と謎の古代人スキタイ(3)

          ここで「ギリシャ神話のオリジナルはスキタイが祀る神である」という点を紹介していきます。 謎の古代人スキタイについて、ヘロドトスは『歴史』の中に以下のように書いています。 ヘロドトスの『歴史』によると、当時無人の境であったスキタイの国土に最初に生まれたのは、「タルギオス」という名の男でした。 このタルギオスの両親は、ギリシャ神話の全知全能の神「ゼウス」と「ボリュステネス河の娘」とのこと。 「ボリュステネス」とは「ドニエプル河(ロシア-ウクライナ-黒海)」のことで「ボリュステネ

          ケルト人と謎の古代人スキタイ(3)

          ケルト人と謎の古代人スキタイ(2)

          「ナルト叙事詩」はコーカサス山脈起源の物語群です。 ウィキペディアによると、「ナルト叙事詩は、この地域の民族の神話基盤を形成しており、あるものは単純な物語だが、創造神話や古代神学に匹敵する価値を有するものもある。」 と出ています。ナルト叙事詩の最大の英雄バトラズは、ナルトとして知られる戦士団の首領であり、アーサー王と同様、魔法の剣を持っています。 そもそもナルトとは、叙事詩の中では、巨人の種族として描かれており、ナルト叙事詩の中のいくつかのモチーフはギリシャ神話とも共通してい

          ケルト人と謎の古代人スキタイ(2)

          ケルト人と謎の古代人スキタイ(1)

          今回は、現在のウクライナ問題とも繋がる古代人「スキタイ」を通じて、かつて欧州王室を担ったケルト人との繋がり考察してみようと思います。 ケルト人を語る上で、最も有名な英雄として、キングアーサーが挙げられます。 しかしながら、アーサー王自身、またアーサー王伝説の主要登場人物であるランスロットの起源は謎に包まれており、長年にわたり研究の対象になってきたようですが、決定的なものはないとされています。 アーサー王伝説は、ブリテンおよび、フランスのアルモリカのケルト文化の所産でありますが

          ケルト人と謎の古代人スキタイ(1)

          <民主主義という幽霊4>

          以上、大勢大転向の四転目、「公」の代に移っていく流れを欧州を舞台に掻い摘んで見てきました。 欧州においては、フランス革命やロシア革命が代表的な出来事として認知されており、我が国日本においては明治維新がそれにあたります。 明治の開国により、海外から様々な思想や主義が侵入してくることは、織田信長時代、イエズス会覇道一神教の侵入により既に経験済みでしたので、開国したままでいかに思想的害悪を排除するかということを國體は考え、行動した代表的な事例が『國體志士大杉栄と大東社員甘粕正彦の追

          <民主主義という幽霊4>

          <民主主義という幽霊3>

          第一次大戦後の革命により、オーストリア・ハプスブルグ帝国とドイツ帝国が崩壊し、いずれも共和制国家に移行していきました。 また、1917年にロシア革命が起こる背景としては、「民主主義という幽霊2」に記載した下地が存在しました。 貴族や富農(クラーク)に虐げられている庶民に同情した中流以上の階級者が、自身の安寧な生活を放棄してでも社会改革を行う、という信念による行動です。別の見方をすれば、このままの不平等極まりない体制が続くはずはない、というものと、王族周辺に群がる権力の腐敗が看

          <民主主義という幽霊3>

          <民主主義という幽霊2>

          次に共産主義国家の代表とも言えるロシアを見ていきます。 ロシアといえば、この流れでいくと1917年の『ロシア革命』が想起されると思いますが、もう少し前の時代から見ていく方が、その本質を理解しやすいと思います。 1825年に『デカブリストの反乱』というロシアの青年将校が起こした事件がありました。 『デカブリスト』とは、貴族の子弟や、上級青年将校によって構成されていた19世紀初頭の進歩的愛国主義団体をさします。 この反乱は、ナポレオンの「モスクワ遠征」に対する反撃として、ロシア

          <民主主義という幽霊2>

          <民主主義という幽霊1>

          今後生じるであろう歴史戦に備えて 今回の記事は、白頭狸こと落合莞爾先生の新刊『國體志士大杉栄と大東社員甘粕正彦の対発生』(以下大杉本)を読まれた方を対象に書いておりますので、まだお手元にない方は是非お買い求めいただきたいと思います。 大杉本で明らかになったように、我が日本国では國體の志士たちの命を賭した活躍により共産化を防ぐことに成功いたしました。 では、そもそもなぜそのような社会変革が日本で行われ、國體志士たちが率先して誘導する必要があったのかを歴史を遡り、ワンワールド

          <民主主義という幽霊1>

          「國體志士大杉栄と大東社員甘粕正彦の追発生」が発刊されました

          この度、本著「國體志士大杉栄と大東社員甘粕正彦の追発生」を、我が恩師である落合莞爾先生が世に発表したことは、ウクライナ有事が進行中の現在にあって、正に時代が転換する機が熟した歴史の必然であると言えるでしょう。 門人の一人が大杉栄の死に疑問を呈したことが呼び水になったとは言え、本書に著されているように大杉栄と甘粕正彦の関係を洞察し、非の打ち所がないほどに明快に、かつ科学的に証明し得たのは、長年の著者による真実に対する真摯な姿勢と、胆識の為せる妙技だと、改めて尊敬の念が深まりまし

          「國體志士大杉栄と大東社員甘粕正彦の追発生」が発刊されました

          中村哲 <荒野に希望の灯をともす>

          僕がいつか書くつもりで準備を進めているテーマとして『民主主義という幽霊』がある。 現代の人が言う「民主主義」が、一部の人間のみを潤すことになってしまった「国際共産主義」の隠れ蓑に成り下がったのは、初期の崇高な理念を捻じ曲げ、また、当然長年の利権構造を放置した結果でもあり、それに甘んじ、嬉々として従属したホイットニーチルドレンがいたせいでもある。 戦後日本人を「養い、教え、禁じ」てきたのは、世界最強の暴力装置たる在日米軍であるからして仕方がないと言えば、それまでだが、戦後80年

          中村哲 <荒野に希望の灯をともす>

          落合莞爾史学のススメ

           今までの歴史教育は、木で言えば枝葉の部分を、教育現場や新聞テレビ、歴史小説で喧伝しており、接木した異種、若しくは、動(やや)もすると秋が来れば落葉してしまうような歴史観を信じさせられてきたわけです。 このような枝葉末節の歴史観では、精神的に脆弱であり、短期間で滅びてしまうのも宜なるかなと思うわけです。 我々の精神的支柱を支えるものは日本国における真の歴史であり、それはすなわち、天皇家を中心に据えた歴史です。皇室の本当の姿は普段は目に見えない土の中に存在する根っこと同じで、週

          落合莞爾史学のススメ