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ゆうせいのエッセイ

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映画以外で何か言いたいことがあるときはここに。むずかしいことだけは言わないように気をつけて書きます。
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#思い出

移動中は絶対に仕事をしない(できない)【Edge Rank 1068】

移動中は絶対に仕事をしない(できない)【Edge Rank 1068】

移動中は絶対に仕事をしない(できない)移動中に仕事はしない。できない。瞬時に酔ってしまうから。仕事以外でも本も読まない。読めない。なので、新幹線や飛行機などの長時間の移動はただ外を眺めるだけのおじさんになることが多い。電話での会話や動画を確認することは問題ないのだが、文字情報となると一行読めるかどうかのレベルと言っても過言ではない。

たまに新幹線の車内でがっつりメールやSlackを返している人を

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石けんをチーズだと言い張った母の思い出【Edge Rank 1060】

石けんをチーズだと言い張った母の思い出【Edge Rank 1060】

今から40年前の私が幼稚園児のころ、実家にはおやつを入れておく戸棚があった。子どもが勝手に食べないように手が届かない高さの戸棚。甘いお菓子やしょっぱいお菓子、買ったものや貰いものなど、とにかくお菓子に分類されるものはそこに入れることになっていた。

ある日、その戸棚の中身を整理することになり一度ぜんぶ出すことになった。棚卸しである。兄、私、弟からすると普段は下から見上げることしかできない戸棚の中身

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ジャッキー・チェンと比べてごめんなさい『燃えよドラゴン』

ジャッキー・チェンと比べてごめんなさい『燃えよドラゴン』

僕にとって永遠のアクションスターと言えば「ジャッキー・チェン」です。小学生のころからテレビで放映されるジャッキー映画に魅了され、2歳下の弟とカンフーごっごをするのが日課でした。

ジャッキーのコミカルな演技と愛くるしい表情。悪には強いが女性には弱い。少し強くなるとすぐに調子にのり、師匠の教えに背いてピンチを招く。それでも締めるときはきっちり締めるジャッキーが大好きで、憧れを超越して神だと思っていま

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年に一度は強制的にでも見せてほしい『耳をすませば』

年に一度は強制的にでも見せてほしい『耳をすませば』

僕は中学生、高校生のころは何も考えずに生きていた「うつけ者」だったので、『耳をすませば』を見ると心が苦しくなります。胸の真ん中がギュッと。いや、キュッと。どっちでもいいけど、とにかく掴まれるのです。

作中で展開される、将来に向かってひたむきな二人、そしてそこに絡んでくる甘酸っぱい恋愛に、陳腐な言い方だけど、心のぜんぶが持っていかれるのです。どこかに。

大きな声で叫びたくなるし、瞬足を履いて飛び

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そりゃねぇべよ…と思ってしまった映画が『ラ・ラ・ランド』です

そりゃねぇべよ…と思ってしまった映画が『ラ・ラ・ランド』です

アカデミー賞にて史上最多14ノミネート(13部門)、6部門で受賞した『ラ・ラ・ランド』は素晴らしい作品ですが、見終わった僕の最初の感想は「そりゃねぇべよ…」でした。

女優を目指すカフェ店員・ミアと売れない(売れたい)ピアニスト・セブの恋愛を描いたミュージカル映画である本作。全編通して流れる音楽は最高だし、歌も踊りも言うことなしで、二人の恋愛も夢に向かってもがく様もたまらない最高傑作です。それは否

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人生初の「お前が犯人か〜!」をくれた映画『ユージュアル・サスペクツ』

人生初の「お前が犯人か〜!」をくれた映画『ユージュアル・サスペクツ』

大げさな触れ込みの映画ってあるじゃないですか。全米No.1大ヒットを筆頭に、ラスト10分、あなたは必ず騙される、とか。

今では「話半分で聞いとこか」と斜に構えている僕ですが、のび太がドラえもんを呼ぶような勢いで「お前が犯人か〜〜〜〜!!!」と叫んでしまった映画が『ユージュアル・サスペクツ』です。

麻薬を取引する密輸船が爆破し、積み荷と大金が消えてしまう。遺体の中には銃殺体もあり捜査は難航する。

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本当の話だと思ってしまうほど手ざわりのあるSF映画『インセプション』

本当の話だと思ってしまうほど手ざわりのあるSF映画『インセプション』

個人的な好みの話になりますが、僕はとにかく「手ざわり」のある作品が好きです。別の言葉で言うならば、生々しさ、リアリティになりますが、現実に起こりうると思える温度感が大好きなのです。

もちろん超人パワーを発揮するアベンジャーズのような映画も好きですし、未来の世界を描いたエイリアンなどのSF作品も大好きです。

でも、何よりも夢中になれるのは、いま、自分がいるこの世界とシンクロするような、もしかした

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オープニングで絶対に傑作だと確信した映画『ドラゴン・タトゥーの女』

オープニングで絶対に傑作だと確信した映画『ドラゴン・タトゥーの女』

出張で地方に行き、早めに仕事が終わったので映画でも見るかと、なにひとつ事前情報を仕入れずに見た『ドラゴン・タトゥーの女』は、オープニングで傑作だと確信できるものでした。

レッド・ツェッペリンの「Immigrant Song」のカバー曲が流れたオープニングは映像と完璧にシンクロ。ただ「刮目せよ」と言われた気がした僕は、この先できるだけ瞬きしないようにしようと思ったものです。

確信するあまり興奮を

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バック・トゥ・ザ・フューチャーを2作目から見てしまった僕

バック・トゥ・ザ・フューチャーを2作目から見てしまった僕

『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズって誰に聞いても大好きって言いますし、嫌いな人に会ったことないですよね。

そんな名作であり傑作シリーズを、事もあろうに僕は2作目(PART2)から見てしまいました。父がゴールデン洋画劇場(テレビ放送)を録画したものが最初になります。

正確に言えば、ゴールデン洋画劇場で放送されたのが1990年の4月7日ですから、僕が11歳と10ヶ月の小学6年生のときです

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バットマンが見たかったのにゴーストバスターズを見た僕

バットマンが見たかったのにゴーストバスターズを見た僕

今から30年くらい前の話。当時小学生だった僕は、マイケル・キートン主演の映画、バットマンが見たかったんです。

当時はアメコミとか知りませんし、バットマンがどんな話なのかもまったく知りません。ただ、全身真っ黒のヒーローがかっこいい車に乗って駆け回り、空から降りてきて悪を倒すってところに、小学生の僕はビンビンに惹かれていたのです。

でも、僕が住んでいた町には映画館がなくて、両親と隣町へ出かけたとき

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小学生のとき親父にエロ本バレそうになって川に投げ捨てた話

小学生のとき親父にエロ本バレそうになって川に投げ捨てた話

小学四年生にして、これは人生最大のピンチだと思った。なぜなら親父がブチギレてたから。

今から30年ほど前。土曜日の正午過ぎに自宅へ帰ったら、先に帰っていた兄と弟が駆け寄ってきて言った。

「おとうさんが『あいつを早く呼んでこい!!』って怒鳴ってる」と。

正直なんのことかわからなかったし、テストの成績も良かったはずで、何も怒られる理由が見つからない。だからきっと何かの勘違いをしているんだと思って

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ちょっと変わった男子に見られたかった

ちょっと変わった男子に見られたかった

高校生のころ、すごくモテたかった。かっこいいと思われたかったし、他の男子とは一味違うと思われたくて必死だった。

石川県の田舎高校生だった僕は、どうすれば一味違った男子として女子に認識してもらえるのかを考えた結果、新発売の商品をいち早く導入することに着地したのである。

とは言えアルバイトが禁止されている学校で、お小遣いにも限りがあるので、テレビCMされたばかりのお菓子やジュース買うことしかできな

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30年前、じいちゃんにファミコン買ってもらった思い出

30年前、じいちゃんにファミコン買ってもらった思い出

小学1年生の誕生日、じいちゃんに発売されたばかりのファミコンを買ってもらった。世の中にファミコンなんてものがあることを知らず、いつものおもちゃ屋さんで、店員さんに勧められるがままに、

「じいちゃん、これ欲しい」

と言った気がする。

カセットはなぜか「ゴルフ」だった。なぜそうなったかはまったく覚えておらず、兄からファミコンを買ってもらったことをめちゃくちゃ褒められると同時に、カセット選びのセン

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