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メンヘラを自称する人たち
唐突な話になるが、メンヘラという言葉も、それを自称する人たちも好きではない。
そもそもメンヘラという言葉の発祥というか、語源も知らなかったので調べてみると、2ちゃんねらーの間で「メンタルヘルス板にいるような人」のことをメンヘラーと略して呼ぶようになったことがそもそもの始まりだそうだ。
もともとは「精神的な病を抱えている人、その傾向のある人」を表すこの言葉が、どのようなきっかけでここまで一般
いちばんいい時計の話
彼女はそのとき僕に、「いちばんいい時計」の話をしてくれた。
それは彼女が以前テレビか何かで見た話で、なんでそんな話になったのかは忘れてしまったけれど、不思議と僕の心にずっと残っている。
紛争地や戦闘地域で戦う戦士たちは、ときに敵の捕虜となってしまうことがある。捕らえられ、身体の自由を奪われ、暗くて狭いほら穴のようなところに閉じ込められてしまう。明かりなんてものはなく、太陽の光も届かず、見渡
LOST OF MIND
自分は精神的に不安定になるとお酒に走る傾向がある。いちばん酷かったときだと、仕事から帰ってきたらまずウイスキーを瓶ごとラッパ飲みし、休みの日も午前中から飲酒していた。どこかに飲みに出かけるのではなく、自分の部屋で、淡々と、黙々と飲んでいた。お酒を飲むことで少しでも気分を紛らわせたい、嫌なことから目を背けたいという欲求にとても正直に反応していた。
でも、そういった精神状態のときに自分が心の底で
笠井爾示という写真家
東京から戻る新幹線を待つ間、少し時間があったので銀座の蔦屋書店に立ち寄った。蔦屋書店はいちばん好きな本屋で、普通の本屋ではまず目にすることができないマニアックな本も取り扱っているし、何よりお店の雰囲気が良い。特に写真集の取り揃えは豊富で、中身を見られるようになっているものも多いので嬉しい。
時間潰しのつもりで入ったので、特に目当ての本などはなかったのだけれど、たまたま通りがかった棚に笠井爾示
精神を落ち着かせるための具体的な方法
清潔にするという行為は、集中力を高めたり精神を鼓舞する効果があるのだと、作家の村上龍が小説やエッセイの中で何度か書いていた。なんでも、軍隊やゲリラのマニュアルにも書いてあるのだそうだ。
僕はこのエピソードというか考え方が好きで、普段生活する中でも意識するようにしている。例えば、何だか無性に気持ちがざわついて落ち着かないときや、わけもなく不安になったりするときには、掃除をしたり、洗濯をしたり、
人はなぜ廃墟に惹きつけられるのか
先週末の土曜日、仲の良い友人たちと地元で行われる祭りに向かっていた。祭りと言っても大したものではなく、田舎の駅前の商店街で催される清涼祭のようなものだ。その日のメインイベントはその祭りではなく、幼馴染夫妻の家でつくる広島焼きだ。ただ、せっかくだからちょっとだけ見に行こうよと、歩いて出かけることにしたのだった。
シーズンになると釣りを楽しむ人たちで賑わう川沿いの道を、こっちの方が近道だからと下