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1冊目_全世界のできそこないの男たちのためのメモ

読了メモ「できそこないの男たち」/ 福岡伸一 /2008 

男は女のできそこない。分子生物学が明らかにした「男と女の本当の関係」に迫るあざやかな考察😭ミステリー小説読んでるみたいで、めちゃくちゃ面白かった🕵🏻‍♂️ #女は存在で男は現象

なぜ我々男たちは、奥さんのために毎日働いて衣食住を供給し、たまに甘い物を献上し、子どもたちを連れて出かけて自由時間を捻出し、ご機嫌を伺って生きているのか。「自分の人生はどこに行ってしまったんだ!」ってたまに思ったりするんだけど、そもそも生物学的に男は女のツールであって「男の人生」なんてもんは無かったのですねww

自分の家系も、奥さんの家系も圧倒的に女が強く男は弱い(数・キャラクター・たくましさ)。親戚の集まりでも、女たちは賑やかで、たくさんしゃべって、チャキチャキ動いて、主人公感が半端ない。男たちは静かに、手持ち無沙汰に、はしっこのほうでおとなしくしていて、いてもいなくてもいい感じ。それが生物学的にも自然なんですね。

身の回りを眺めてみても、女が強くて男がニコニコそれを支えているカップルは見ていて安心する。逆はみていて本当にツラい。男はプライドなんか持ってたら生きづらくて大変だ。そんな幻想はさっさと捨てて、すべてを女に尽くす見返りとして、端っこのほうで感謝しながら生かされていればよい。


✍️全世界のできそこないの男たちのためのメモ

⏩男は女のできそこない😱
・<生物の基本仕様>は女。生命が現れてから10億年間すべてがメスだった。
・メスは太くて強い縦糸であり、オスはそのメスの系譜を時々橋渡しし、細い横糸を役割を果たす”使い走り”に過ぎない。
・男性は生命の基本仕様である女性を作り変えたもの。だからところどころに急場しのぎの不細工な仕上がり具合になっているところがある。
・不運にも男にダウングレードされる胎児は、受精後7週目にあるスイッチがオンになり変態がはじまる(SRY遺伝子スイッチによる”女→男の変身プログラム”)

⏩アリマキ的人生👩‍👧
・生命誕生から10億年間、すべてはメスで単為生殖だった。メスはオスの手を借りることなく、母は自分そっくりの美しい娘を産み、やがてその娘は成長すると女の子を産む。
・メスのみで完結する単為生殖は効率が良い。
・しかし唯一の問題点は、自分の美しさと他のメスの美しさを併せ持つような、一層美しくて聡明なメスをつくれないこと。
・生命誕生から10億年経過した頃、大気に酸素が徐々に増え、気候と気温の変化がよりダイナミックになり、新しい形質を生み出すことができない種は全滅の危機にさらされた。
・メスたちはこのとき初めてオスを必要とすることになった。ママの遺伝子を他の誰かの娘のところへ運ぶ「使い走り」。現在全ての男が行っていることはこういうことなのである。
・アダムがイヴを作ったのではない、イヴがアダムを作り出したのである。自分たちのために。

⏩弱き者、汝の名は男なり🤷‍♂️
・統計的に男より女のほうが長く生きる。いつの時代のどんな地域でもあらゆる年齢層で常に男のほうが死にやすい。
・男を男たらしめるテストステロンは、全年齢において放出され続け、免疫系を傷つけ続ける。
・Y染色体という貧乏くじを引いたばかりに、生物の基本仕様である女の路線から外れ、使い走りにカスタマイズされた男たちはこのプロセスで負荷がかかり、男性の生物学的仕様に不整合を生じされられた。
・カスタマイズされたPCの内部で、カスタマイズされすぎたゆえに、思いがけないソフト同士の干渉や設定の不具合が発生し、PC自体がフリーズしてしまうように。弱き者、汝の名は男なり。

⏩余剰の起源🏛
・オスが子育ての役割を担う種は限られている。メスがそのうち気づいた。遺伝子を運び終わったオスにまだ使いみちがあると。
・巣をつくる、卵を守る、子供の孵化を待つ、資材を運ぶ、食料を調達する。メスの代わりをしてメスに自由時間を与える。このような役割が徐々にオスに振り当てられていった。
・命令に従わせるため様々な方法が生み出された。宥めたりすかしたり、泣いたり喚いたり、報奨を示唆したり。それは今日の女たちが使っている方法と同じである。
・男たちは薪や食料、珍しいもの、美しいもの、面白いものを求めて野外に出た。そしてそれらを持ち帰って女たちを喜ばせた。しかし間もなく男たちも気づいた。それらが余分に得られたときは、こっそりどこか女たちが知らない場所に隠しておけばいいことを。これが余剰の起源である。
・余剰は男たちの間で蓄積され、交換され、貸し借りされ、記録され、ときに略奪され、蓄積をめぐって争いが起きた。秩序を守るために法律と罰則が定められた。余剰を支配するものが世界を支配するものになるのに時間はそれほど掛からなかった。

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