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ムスメの記録

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「男性が育休取って何するの?」

「男性が育休取って何するの?」

夫の育休が始まって1ヶ月が過ぎた。

この1ヶ月、控えめに言っても人生で最も幸せな期間のひとつになるのだと確信している。
20年余つづく子育ても、この思い出を何度も何度も反芻してツライことも乗り越えていくのだろう。

当たり前だけれど戦力が1人と2人とでは物理的にはもちろん、心の余裕も段違いだ。パパとママに見つめられる娘も心なしか嬉しそうに映る。

わたしの夫は会社で初めての「男性の育休」を3ヶ月

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子どもはなぜ同じ間違いを繰り返すのか

子どもはなぜ同じ間違いを繰り返すのか

5歳から12歳までピアノを習っていた。
何度も何度も同じ箇所を間違えては鬼の形相をした先生に怒られていた。

いつもナイフで削っている歪な形をした赤鉛筆で、楽譜の間違える箇所をぐるぐると囲われる。間違うたびにその丸が大きく濃くなっていき、もはや周りの音符まで見えなくなる。
その筆圧から狂気を感じざるを得ないが、自宅練習に付き合ってくれていた母はどんな気持ちで楽譜を見ていたのだろう。

レッスン中「

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アラサーの人間関係「子どもはいつ?」

アラサーの人間関係「子どもはいつ?」

27歳。この年齢になると旧友との話題は「結婚はまだか?」が大半を占めるし、
結婚すると次は「子どもはいつ?」という興味を寄せられたりする。

幸いわたしはまだ直接的にひどいプレッシャーをかけられるようなことはなかったけれど、悪気のない「子どもできた?」にモヤっとしたことが数回あった。

自分以外の既婚者に向けられる「子ども欲しい?」「じゃあもうすぐかー」などの発言にモヤっとしたこともあった。

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席を譲ってもらった【妊娠23週】

席を譲ってもらった【妊娠23週】

母子手帳を貰いに行くと、お腹が大きくなる前こそぜひマタニティマークを付けることを推奨された。

幸い在宅ワークなので混み合っている電車に乗ることはほんの数回しかなかったし、このマタニティマークを付けることに抵抗があった。

人が座っている座席の目の前に立つと、まるで「譲ってくれよ」と言っているみたいで嫌な感じがするかなぁ〜とか、気を遣われるのも申し訳ないんだよな〜とか考えてしまって、ドアの脇で安全

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子育てにおける「パパ」の肩身の狭さ

子育てにおける「パパ」の肩身の狭さ

「産前産後の恨みは一生」という言葉があるが、それだけ妊娠・出産をめぐる夫婦の対立は根深い。

手前味噌だけれど、わたしの夫の振る舞いはすごい。
妊娠がわかった瞬間から、妊婦の身にどのような変化が起こるのかをネットで調べたり、たまひよの「パパ向けBOOK」なるものを読み込んでは言動に徹底的に気を遣ってくれている。

もともとやってくれていたが、より家事をこなしてくれたり、重いものは絶対に持たせてくれ

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うごいてる【妊娠17週】

うごいてる【妊娠17週】

17週あたりから、奥の方で胎児がウニョウニョ動いているのがわかり始めた。お腹の表面に手を当ててもわからないくらいのやつ。なるほどこれが胎動というやつだ。

18週ごろには手を当てたらハッキリわかるくらい、ドクンドクンと動きはじめた。
自分とは別の生き物が自分の中で動く感覚は何とも言えない。

夫がはじめてタイミングよく胎動を感じられたときは、なぜだかお腹に耳を当てて「耳の中に入ってきた!」と感動し

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職場へ妊娠報告【妊娠16週】

職場へ妊娠報告【妊娠16週】

安定期に入り、職場の上司たちへ妊娠の報告をした。

先輩方が産休・育休を取るときにはもちろん1ミリも思ったことはないが、いざ自分がお休みをもらうとなると申し訳ない気持ちになっていた。

直属のリーダー・部長、兼務先のリーダーと3名に報告をしたところ、
わたしの想像をはるかに超えてくるほど喜んでくださった。
こんなにも喜んでくれるものなのか、と正直本当に驚いた。身体も労ってくれて、少し涙が出そうだっ

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すべての命は心待ちにされるべき【妊娠9週】

すべての命は心待ちにされるべき【妊娠9週】

ぼちぼち安定期に入り始めたころ、家族や親族に妊娠の報告をはじめた。

手術を控え元気のなかったわたしの母は「嬉しい嬉しい」とわかりやすく元気になっていた。

父は二言目には「(孫と遊ぶために)仕事を辞めなければ」と言っていた。

まだまだ子供だと思っていた妹は、たくさん子守をすると言ってくれて驚いた。

祖母は「大袈裟ではなく生きる希望だ」と言っていた。

ほかにもわたしの親戚や、
義理の両親・姉

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安心できない【妊娠判明】

安心できない【妊娠判明】

心待ちにしていた第一子の妊娠、判明したときには飛び上がるほどの喜びや達成感のようなものが湧き上がるのだろうと思っていた。

ところが妊娠判明までにはいろんなハードルがある。

まずは自身で行う妊娠検査薬での陽性反応だ。
生理予定日の1週間後に使うのが確実とされているが、三日後とかに検査を行った。

時期的に検査結果がまだハッキリ出なかったら嫌だなと思っていたのだが、夜な夜な「妊娠超初期 症状」「妊

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子どもが産まれました

子どもが産まれました

知らないうちに年季の入った実家の掃除をし続けて1週間の朝、布団とズボンが何やら冷たい。お手洗いに駆け込んで、想像していたよりもずっと冷静に「これがおそらく破水ってやつだわ」と悟りました。

その日は妊婦健診のために母に送迎してもらう予定だったので、母に破水しただろうということを伝え病院に電話。冷静だったとはいえ、前もって予習していた伝えるべきことをほとんどすっ飛ばしてしまった。

朝ご飯を食べなが

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