マガジンのカバー画像

ヨガ 2.0、ジャパニーズヨガ

38
ヨガをアップデートして日本特有のカタチも模索中。
運営しているクリエイター

#Zenkou

「ネットとかわからないし、家は狭いし、家族がいてできないし、アジャストないから嫌だし」と諦めている生派ヨギへ

「ネットとかわからないし、家は狭いし、家族がいてできないし、アジャストないから嫌だし」と諦めている生派ヨギへ

コロナの影響によりスタジオでのクラスはどこも生徒さんが減少しているだろう。僕のクラスも例外では無く、ビフォーコロナに比べると全体的に60〜70%といったところだと思う。こんな状況下でも通って下さる皆様には感謝しかない。

僕のクラスではもうずっとテクノロジー、サイエンス、アートについての話を頻繁にしているから常連さんはオンラインでのクラスについても比較的すんなり移行できた方が多いし、リテラシーも高

もっとみる
ウィズコロナにおけるイベントで思ったこと

ウィズコロナにおけるイベントで思ったこと

4月に開催予定だった「鍼灸とヨガでアップデート瞑想編」を6月14日に開催することができました。定員はソーシャルディスタンスを確保できる人数にして、換気など3蜜対策をしながらのイベントになりました。

これまでもずっと使用してきた毫鍼も密着してしまうため今回は使用できず、前半は円皮鍼を使った講義メインの内容になり、後半では円皮鍼を貼ったまま基本的なポーズで瞑想までの心身を整え、最後に集中瞑想と観察瞑

もっとみる
もはやウィズコロナな世界でタパス的ヨガイントラライフの現状とアフターコロナヨガライフの展望

もはやウィズコロナな世界でタパス的ヨガイントラライフの現状とアフターコロナヨガライフの展望

コロナの影響により、休館やイベントの自粛などヨガも大きな影響を受けている。少人数で開催しているクラスでも少しずつ在り方が変化しているように感じる。在り方の変化とは、生徒さんの「身体を動かす空間」というよりも、「精神面を整える茶室的な役割」の方が大きくなっている。

もともとヨガの本質を鑑みると当然のことだけど、そうは言ってもビフォーコロナでは成果が視覚化されるポーズを鍛錬するための空間としてのニー

もっとみる
いいねヨガ 前編

いいねヨガ 前編

「いいね」をすることはもはや多くの現代人において生活行為の一部となっていると思うが、SNS疲れを招くネガティブな行為にもなっている。

「いいね」することはそもそもとてもポジティブな行為なはずだが、付き合いや同調圧力で本心はどうでもいいと思っているにもかかわらず、「いいね」をしなければならない煩わしさがきっとネガティブな行為へと退転させたのだろう。

このネガティブになってしまった行為をもう一度ポ

もっとみる
ライブ配信クラスはフィジカルクラスと違うし、編集した動画クラスともだいぶ違う 前編

ライブ配信クラスはフィジカルクラスと違うし、編集した動画クラスともだいぶ違う 前編

オンラインサロンでライブ配信クラスはだいたい月3回以上、編集した動画クラスは月2〜3回公開している。ライブ配信クラスでは「呼吸法・瞑想」、「ハタヨガ」、「アシュタンガヨガハーフプライマリー」を視聴者と一緒に動いており、編集した動画クラスではWSでやるような「バカーサナからハンドスタンディングまで」、「これから必要になる呼吸法・瞑想」、「呼吸で動くとは」を配信している。

オンラインサロンを始めて1

もっとみる
都会のヨギとして現代を生きるとは

都会のヨギとして現代を生きるとは

最初の壁はヨガを習慣にできるかどうかで、練習の続け方を教えてもらえれば意外とすんなり突破できる。次の壁は2年後くらいに来て、ライフスタイルの中に自然と浸透しているかが問われる。趣味や食生活などをステレオタイプのヨガライフスタイルに合わせて調整し続けることは、働き方や育児など多様化している時代においては非常に難しい。

もっとみる
年末年始という区切り

年末年始という区切り

しっかりと区切るということがいかに大切かを実感した年末年始だった。例年は年始に初詣をすることが自分の中での区切りだったけど、年末に開催した「除夜 ヨガを奉納するお守り」が良かった。

写経して、折り紙で守袋を用意し、ヨガをして、読経をして、除夜の鐘の支度撞きをじっくり時間をかけておこなったことで自分や時期と向き合うことができた。

年末という時期もあるけど、神聖な空間に身を置いて、黙々と体を動かし

もっとみる
前のめりに異世界と触れる

前のめりに異世界と触れる

ヨガの世界は意外と狭く人材の流動性も低く、そのため交流するメンバーも硬直しやすい。ここ数年は同じヨガインストラクターやスタジオ関係者と食事したり呑みに行くことを意識的に減らしてきた。

もっとみる
ナチュラルで臨機応変な対応を可能にするには

ナチュラルで臨機応変な対応を可能にするには

ヨガインストラクターの活動は従来、ヨガ専門スタジオ、スポーツクラブ、ジムといった舞台がメインだったが、近年は大型商業施設やアパレル店内、寺院やオンライン空間など多岐に渡っている。そのような環境ではどんなハプニングがいつ起こるか分からないから咄嗟の対応が求められる。

もっとみる
日常に浸透していくヨガ WS

日常に浸透していくヨガ WS

ヨガとは神聖な対象と一体化していく技法であり、アサナだけでなく、環境やライフスタイルなどあらゆるものを依り代として昇華していきます。肉体と精神、物質と非物質、個人と全体をつなげる役割は、モノ→コト、所有→共有へと価値観が移行している現代において多方面に橋渡し役として期待できるでしょう。一般化しつつある狭義のヨガとしてのアサナを代表的なポーズで動きながら確認しつつ、新たにヨガの依り代を多様な表現で具

もっとみる
ヨガはつるテカよりもソフトフォークが馴染む

ヨガはつるテカよりもソフトフォークが馴染む

東京オリンピックに向けて街の至る所でハードフォークが進んでいる。近代的なデザインによる真新しいハイテク感と清潔感は主要都市インフラに相応しい。転換期は不具合や不慣れな操作による一時的な不便さを感じるかもしれないが、全体的にポジティブなことが多いだろう。

地下鉄の駅でも外壁や標識はサイネージが増えるなど次々と変わっている。日々その変化の中を歩き立ち止まって見てみると、どこか勿体無さや寂しさも感じる

もっとみる
インナーリムズによる「ヨガ」からのエクソダス

インナーリムズによる「ヨガ」からのエクソダス

ヨガスートラにあるヨガの道筋とも言えるアシュタンガヨガ(八支則)はマズローの欲求のピラミッドと非常によく類似している。土台部分は物質的活動のアウターリムズで上層部は精神的活動のインナーリムズ。ヨガは幸せを儚く消えゆく物質ではなく、永続的な非物質に求める。

もっとみる
スタジオにある傷跡は侘び寂びを纏えるか

スタジオにある傷跡は侘び寂びを纏えるか

ヨガスタジオに出現する穴や傷を眺めるたびにその瞬間の練習風景がリアルに思い浮かぶ。僕のクラス中では壁に穴を刻んだり、床を壊したりしたことは12年間起きていないし、もちろんスタジオ側としても大変迷惑で困ることだが、現象自体は興味深い。意図していない跡から好奇心や情熱とともに傲慢さや無責任さなど人間性がひしひしと伝わってくる。

もっとみる
僕がアシュタンガヨガを学び伝え続ける理由

僕がアシュタンガヨガを学び伝え続ける理由

アシュタンガヨガを軸にヨガを学び続けて15年くらいになる。インストラクターとしては12年目。ヨガにはいくつもジャンルや種類があるのだが、僕がアシュタンガヨガを選ぶ理由は主に2つある。

1. 流動性が高く運動量の多いメソッドアシュタンガヨガの最大の特徴は、呼吸と動きのペアリングによって流れるように動いていくことだろう。運動量が多く、熟練すれば動的瞑想へと昇華することも可能になる。

僕は幼い頃か

もっとみる