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トラウマとは、記憶がフェードアウトするまで付き合う腐れ縁

少し前、夢を見た。

✳︎わたしのトラウマ✳︎

夢の中の私が居た場所は、以前勤めていた会社の会議室。私は上司に、私がこの世に存在している事に対して詰められ、泣きながら必死で謝罪していた。

目が覚めたら泣いていて、汗だくだった。
「完全なフィクション」と言えたら良いのだけど、実はこの内容、ちょうど一年前、私の身に起きた100%実体験だ。

✳︎また過去に、とらわれてしまうのか?!✳︎

総会担当だったわたしにとって、株主総会の話題がニュースで聞こえて来ることや、この季節、気温、風、そして緊急事態宣言というコロナの状況が当時を思い出させたのか、分からない。

その夢以降、耳の聞こえが悪い。そして胃もたれが酷い。これもパワハラされていた頃と同じ症状。

✳︎今、ここに・・・✳︎

ただ、当時と大きく違うことは、私はもう、その会社に勤めていないので、もう安全である、という事。

当時は視野が極端に狭くなっていたから本気で謝っていたし、死に方ばかり検索していた。けれど今は、目を覚ましてベッドから起きれば「私の生きる価値を否定する権限は、上司も含め誰にも無い」「上司、なに様やねん」「上司、もしかして自分を神様か何かだと勘違いしてる?だとしたら相当ヤバいねー(笑)」と、ツッコミを入れられる客観性や余裕を残せている。

今、私がやる事は、「今」「ここ」に意識を向ける事。

幸い、耳と胃もたれも少しずつ改善しつつある。パワハラされていたのは過去の話。会社との縁を切った以上、あの頃に戻る事は絶対にもう無い。今、私は完全に安全なのだ。

✳︎トラウマとは、記憶がフェードアウトするまで付き合う腐れ縁✳︎

今回の悪夢と体調不良。トラウマを克服する事は、一朝一夕ではいかないかもしれない、そう実感した体験だった。

けど、まぁそりゃそうだ。あの頃はパワハラする上司も、される私も、常識から遥かに逸脱した歪んだ関係性という独特の世界観に飲み込まれ、異常な状態を異常だと認識出来ないまま、意味不明な叱責と謝罪を連日繰り返していた。そんな日々の中で徐々に私の自己肯定感や客観性は失われ、そこまで本気で追い込まれ、思い詰めるようになっていた。つまりそれだけ異常でキツい体験だったのだ。しかもその状態が辞めるまで前後3ヶ月で約半年続いていたわけなんだから、そりゃ突然簡単に忘れたりは出来ないよね。

黒い過去の記憶。これとはもう、腹をくくって焦らずのんびり付き合ってやる。そして新しい日常で上書きしながら、自然に忘れるのを気長に待ってやろうじゃないか。今回、そう思った。

トラウマとは、少しずつ記憶が薄れていくまで、しばらく付き合いながら無意識のうちにフェードアウトしていく類の腐れ縁なのかもしれない。

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