目を輝かせてこの街にやってきた。

やたら多い建物と車だけで満足できる興奮と、いるだけでスターになった気分は自分だけのもの。

だけど1日1日過ぎるたび、目に見える世界は錆びて汚れてく。

どんなに輝いた心を持ってもここじゃ役に立たなくなると、夢をポイ捨てする彼らが教えてくれた。

夢を掴むことよりゲームのコントローラーをどうやって手放す事かを考え、友情より金を優先し、永遠の愛よりその日に合ったサービスを探してる。

映画に出てくるゾンビが羨ましいほどに、俺たちの世界は複雑である。

何かに期待し、高層ビルを眺める。

努力虚しく、才能を求める。

救済を求めるも、己は誰も助けず。

そんな弱い俺たちを汚いビルが取り囲む。

街と同じ色した太陽が俺たちをあざ笑う。

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