いっき82

1982年生まれ(♂)エンタメソムリエ。おもに、映画、本、音楽、テレビ番組、ゲームのレ…

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1982年生まれ(♂)エンタメソムリエ。おもに、映画、本、音楽、テレビ番組、ゲームのレビューやコラムを執筆。エッセイ、写真、詩も投稿します。

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「芸術性」「娯楽性」の違いについて

「芸術性」と「娯楽性」について 書きました。 これでもまだ抽象的だと思うので、 さらに具体的に書いていきます。 (ちなみに、こうして  具体化していくことによって、  どんどん芸術性は薄まる(^^;) 記事の中で、 『バック・トゥ・ザ・フューチャー』 (以下『BTF』) 『ラム/Lam』の 二つの作品を挙げました。 二つの作品は なんの関連性もないですが、 「映画」というジャンルの中で、 つながっています。 初心者にお勧めするなら 『BTF』 上級者にお勧めする

    • チャップリンの魅力の秘密にせまる(キートンとの比較から)

      ※3500字以上の記事です。  お時間のある時に  お付き合いいただけると嬉しいです。 チャップリンについて 書いてきました。 まだ5本程度しか観ていないので、 浅い論考になるかもしれませんが、 チャップリン作品を観て 私が感じたことを書いておきます。 なお、チャップリンだけを観ていては、 その良さを語ることができないとも思い、 同時代に活躍した バスター・キートンの映画も 観てみました。 キートンもチャップリンと同じく サイレント期に活躍した コメディアンです。

      • チャップリンはじめました

        引き続きチャップリンのことを 書いていきます。 私がゴールデンウィーク中に観た チャップリンの作品を 以下に挙げます。 (鑑賞した順) 『担え銃』以外は、 U-NEXT に加入すれば 課金なしで観ることができます。 『担え銃』は AmazonPrime で 観ました。 (この作品だけが無料で観られる) ※アマプラでは、  他のチャップリン作品も  配信されているが、  別プランへの加入が必要。 ここからは 一つひとつの作品について、 書いてきましょう。 『サニーサ

        • 100年前の作品にハマるきっかけ~チャップリンの配信開始~

          チャップリンの映画 『キッド』のレビューを 書きました。 レビューの中にも 書いたように、 ゴールデンウィーク中は、 チャップリンの映画を いくつか観ることが できたんですよね。 なぜ、今、私が チャップリンに 夢中になっているのかというと、 一番のきっかけは 以前も紹介した本を 読んだことです。 しかし、この本と 出合ったのも偶然なんです。 その少し前に、 仲のいい先輩とご飯を 食べに行った時がありまして、 その時になんのきっかけかは 忘れましたが、 チャップ

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          映画レビュー『キッド』(1921)「かわいい」は武器である

          チャップリンが はじめて手掛けた長編作品ゴールデンウィーク中は、 チャップリンの映画を いくつか観ました。 ここでは、 特に紹介したいと思った、 本作を取り上げます。 『キッド』はチャップリンが はじめて手掛けた長編映画です。 本作を観る前に、 この前後に発表された 短めの作品もいくつか観ました。 それらも大変おもしろかったのですが、 (なんせ、私がチャップリンを  観るのが二十数年振り) チャップリン的には、 スランプの時期にあったらしく、 アイディアの枯渇に

          映画レビュー『キッド』(1921)「かわいい」は武器である

          マンガレビュー『BLUE GIANT』石塚真一(2013~2016)たゆまぬ努力と何げない日常の積み重ね

          おもしろくて一気に読んでしまった以前から読みたい と思っていたマンガでした。 本作はジャズを 主題にした作品で、 昨年はアニメ映画化もしました。 映像で観るべきか、 本で読むべきか、おおいに悩みつつ、 マンガの方を読むことにしたのです。 実際に読んでみると、 想像以上のおもしろさで、 一気に全10巻を 読み終えてしまいました。 一体、本作のどこがおもしろく、 そこまで惹きつけられたのか、 考えてみます。 若者が掲げた夢は 世界一のサックスプレイヤー本作は2013~

          マンガレビュー『BLUE GIANT』石塚真一(2013~2016)たゆまぬ努力と何げない日常の積み重ね

          音楽レビュー『Works』Keith Jarrett(1985)一言ではまとめきれない音楽性の幅広さ

          ※2500字以上の記事です。  お時間のある時に  お付き合いいただけると嬉しいです。 ECM を代表するアーティスト以前、別のレビュー記事でも 書きましたが、 最近、ECM レコードの音源に ハマっています。 しばらく洋楽の紹介は、 ECM レコードの作品が続きそうです。 今回、紹介するのはベスト盤です。 私は普段、あまりベスト盤は 取り上げないのですが、 知識のなさゆえにベスト盤を 選んでしまいました。 キース・ジャレットは、 アメリカ出身のジャズピアニストで、

          音楽レビュー『Works』Keith Jarrett(1985)一言ではまとめきれない音楽性の幅広さ

          好きな邦楽100(50-41)

          好きな邦楽の曲を100曲選びました。 (マイルール:同じアーティストは3曲まで) 昨年、40歳の節目に選んだもので、ランキングはその時の気分でも多少変動します。 ▼前回の記事はこちら 50.今夜はブギー・バック(smooth rap)/スチャダラパー feat. 小沢健二('94)はじめて聴いた歳:36歳('19年) この曲をはじめて知ったのは、竹中直人のカバーバージョンでした(ワタナベイビーとの共同名義。'06年発表)。オザケンとスチャダラパーがコラボしていたのは知ら

          好きな邦楽100(50-41)

          映像が好きだからこそ、厳しく見る場合もある

          前回の記事では 「作り手目線に近づく楽しさ」 と題して、 私がさまざまな映像作品を 観てきた結果、 作り手の目線に近づくことが できたという話を書きました。 誤解を与えるかもしれない とも思うので、 引き続き「映像」のことを書きます。 過去に何度も書いていますが、 私は映像にはうるさい方だと思います。 「うるさい」と言っても、 なんでも凝っていればいい というわけでもなく、 割とスタンダードな形で 編集された映像の魅力も わかっているつもりです。 スタンリー・キュ

          映像が好きだからこそ、厳しく見る場合もある

          作り手目線に近づく楽しさ

          ※3000字以上の記事です。  お時間のある時に  お付き合いいただけると嬉しいです。 20代の頃に観た映像の話から 有料記事を書かせてもらいました。 この記事にも書きましたが、 作品の良し悪しを見抜くには、 いいものだけを観ていればいい というものでもないんですよね。 映画は何百人もの スタッフを動員して、 時には何億ものお金をかけ、 じっくり時間をかけて 作られるものなので、 上等なものになるのは、 当然と言えば当然のことなのです。 そっちの世界を いくら知っ

          作り手目線に近づく楽しさ

          自分が「映像重視」であることを自覚した話

          ※2500字以上の記事です。  お時間のある時に  お付き合いいただけると嬉しいです。 今でこそ、映画やドラマに関して、 自分が「映像重視」であることを 自覚していますが、 昔は、そうでもなかったかもしれないし、 いつの間にかそんな風に なっていました。 この記事では、私がどういう時に 自分が「映像重視」であることを 自覚したのか記事にします。 ちなみに、この話は妻以外の人に したことがありません。 こんなことを話す機会もないですし、 人に引かれたら嫌だなぁと思い、

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          自分が「映像重視」であることを自覚した話

          書籍レビュー『犯罪』フェルディナント・フォン・シーラッハ(2009)ドイツの弁護士が書いた実録風味のミステリー

          ※2500字以上の記事です。  お時間のある時に  お付き合いいただけると嬉しいです。 ドイツの弁護士が書いた 実録風味のミステリー本作のことを知ったのは、 以前、レビューで紹介した 海外文学のブックガイドを 読んだ時のことでした。 どんな内容だったかは、 憶えていないのですが、 表紙の抽象画のような図像に とてもインパクトがあり、 このイメージが頭から 離れませんでした。 そういう表紙の本は、 読書好きとしては、 「ぜひとも読んだみたい!」 と思うものです。 本作

          書籍レビュー『犯罪』フェルディナント・フォン・シーラッハ(2009)ドイツの弁護士が書いた実録風味のミステリー

          音楽レビュー『何度でも新しく生まれる』MOND GROSSO(2017)多彩な人選による魅力的なボーカルワーク

          おかえり!モンド・グロッソモンド・グロッソの6作目のアルバムです。 前作『NEXT WAVE』('03)から 14年振りの作品となりました。 その間にも大沢伸一名義の活動はあり、 モンド・グロッソ名義の作品が しばらくなかったのは、 特に理由はないそうです。 このアルバム以降は、 コンスタントに作品を発表しています。 日本語の歌詞で行く きっかけを作った『ラビリンス』本盤の大きな特徴は、 すべての楽曲にゲストボーカルを フィーチャーしていることと、 全編にわたって

          音楽レビュー『何度でも新しく生まれる』MOND GROSSO(2017)多彩な人選による魅力的なボーカルワーク

          好きな邦楽100(60-51)

          好きな邦楽の曲を100曲選びました。 (マイルール:同じアーティストは3曲まで) 昨年、40歳の節目に選んだもので、ランキングはその時の気分でも多少変動します。 ▼前回の記事はこちら 60.SUN/星野源('15)はじめて聴いた歳:33歳('16年) これはドラマの主題歌(『心がポキッとね』)になっていて、私は観ていなかったんですが、妻が観ている時に聴こえてきて、「いい曲だ!」と思いました。 当時は星野源の存在は知っていても、音楽は聴いたことがなく、この曲が収録されてい

          好きな邦楽100(60-51)

          脳と私

          話したいことがたくさんある 話しても話しても まだまだなくならぬ そんな想いを抱えていた だが、届ける場所が どこにもない そんな私の独り語り やっと居場所に辿りつく そこは電子の波の中 見知らぬ人々往来する ただひとつの憩いの場 ここなら自由に話せるのだ 誰も私のことなど 気に留めない だけども私のことを 止めもしない ただただ自由に話せる場 それが私にとっての note です。 *   *   * 今日、5月4日は、 私が note をはじめた日

          平和扇動者・チャップリンが放ったファシズムへの一撃

          先日読んだ 『ディズニーとチャップリン』から チャップリンの話を書いてきました。 私が過去に挙げた 「芸術の三要素」に 照らし合わせ、 チャップリンの「普遍性」 「言葉で表現できない部分」に ついて書いてきました。 最後にチャップリンが取り上げた 「哲学的な題材」について ご紹介します。 ここで取り上げたいのは、 1940年に公開された 『独裁者』です。 本作では当時ドイツで台頭した ヒトラーによるファシズム政権を 取り上げており、 チャップリンには、 この作品を

          平和扇動者・チャップリンが放ったファシズムへの一撃