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はじめまして老玲です
はじめまして老玲です。
僕は人間の仕組みや社会の仕組みを考えてデザインしたいと常に考えています。それは、僕らの多様性を包括するには多重性のある仕組みが必要だと考えているからです。また応用可能な概念のようなものはないか?と考え、
その中で輪郭として今浮かび上がっているのがダブルベーシックという考え方です。
今世の中にある多くの経済活動や心理構造や人間関係構造は最小単元数が2以上同時に存在してい
#137 パラダイムシフト・スクラップ(4)
しばらくするとウェイトレスがメインのミラノ風カツレツを運んできた。
桜子はサクサクの衣を纏ったカツレツをナイフで一口大に切ると、脳に心地よい刺激を与えるように頬張った。
明美もしばし話を中断しカツレツに舌づつみ打った。
少し遅れるようにテーブル置かれたペスカトーレはカツレツと交互に彼女達の胃袋へと収まった。
「美味しいものを食べることって幸せだよね。生きることって食べることでもあるわけじゃ
#136 パラダイムシフト・スクラップ(3)
ウエイトレスが料理を運んできた。
「こちらが本日のアンティパストのプロシュットと三種のチーズになります」
イタリア産プロシュットと、モッツァレラチーズ・ペコリーノ・ナチュラルチーズにクルミの入りのパンが添えられていた。
二人はチーズ食べながらグラスワインで乾杯した。
「このくそったれな世界に祝福を」
明美はグラスワインを持ち上げそういった。彼女たちのいつもの合言葉でもあった。
口いっぱ
#135 パラダイムシフト・スクラップ(2)
<桜子>
「それじゃ行ってくる」
不愛想に岩男が言った。
「お気をつけて」
桜子はいつものようにやさしい口調で岩男を送り出した。
岩男は町内の理事をしていて月に何度か近くの公民館で会合があった。この地域では持ち回りで理事をやるようになっている。桜子の家では普段、晩御飯を18時に食べる。
夫は毎日のように晩酌をするのだが、会合のある日は夫は晩酌は控えている。酔いが酷くなると会合どころではなく
#134 パラダイムシフト・スクラップ(1)
<岩男>
とある町の神社の脇にある公民館。いつものように村人が集まってきた。
ここでは月に2回、地域の役員が集まり会合が行われる。
毎度毎度この寄り合いは、夜の8時から行われる。ここらの住民は夜5-6時には夕食で、21時になれば就寝してしまう人が多いためだ。地域性があるのだろうが、ここらの住民の多くは農家のため朝が早いため夜も早い。
公民館に厳つい体格の男がやってきた。
名を橋本岩男という
#133 統計的に有意とは
わたしたちは、自分の子どもたちの豊かな未来のために、多くの育児費や教育費を払っている。
そのどれもが教育評論家・心理学者・脳科学者・行動遺伝学者など、著名な名だたる有識者によって裏付けされていると思っている。
しかし、本当に彼らの言う通りの成果が子どもたちに出ているだろうか?
おそらく、出ている人もいれば、出ていない人もいるだろう。
「あれっ、それはおかしくないか?」科学的根拠があり科学的
#132 今気になっていること
いつもありがとうございます、ロウレイです。
今週はまともな記事を書くだけの段取りがうまくいかず、普段と同じような形をとれませんでした。
そこで、最近気になっていることを書こうと思います。
それはミトコンドリアDNAです。
ご存じの方もいるかと思いますが、家族でキャンプに訪れていた小学生が迷子になり、その後数年たってから骨の一部が発見された出来事で注目をされました。
白骨化した骨は、DNA鑑
#127 本当の自分って
前回、「どこでもドア入荷しました」で架空の未来でどこでもドアが販売される記事を書きました。
そこで、販売されたどこでもドアは移動地点Aから移動地点Bまで二つのドアを通じて数秒で世界中にいけるというものでした。
移動地点Aにあるどこでもドアは、移動する個体の分子構造を正確にスキャンすることとドアに入る個体を消去することが役割になります。
移動地点Bにあるどこでもドアでは、送られてきた分子構造を
#126 どこでもドア入荷しました
とある世紀の、とある日のこと。
ついに夢にまでみたどこでもドアが22世紀商店から販売が開始されました。
わたしは新聞記者としてこの世紀の発明を記事にしようと22世紀商店の銅鑼衛門さんのもとへ向かった。
22世紀商店社長の銅鑼衛門さんは言います。
「苦節170年、紆余曲折を経てついに販売にこぎつけました」
22世紀商店はこれまで、竹型飛行装置や、翻訳コンニャクなど、画期的な商品を開発してきまし
#125 いじめについて考える(2)
無意識に群れをつくることがなぜいじめに関係しているのだろうか。
それは、群れ(共同体または仲間)とは内(味方)と外(敵)を区別するための仕組みの一つだからです。
上記のように、群れは自身を強化するものであったり、自身を守るものであったりと状況によって異なる。
だが、群れをつくることは社会性動物である人間にとって至って自然なことだ。人がそのように進化してきた以上これらを排除することは不可能に近
#124 いじめについて考える(1)
社会人になった人たちに「いじめ」連想してもらうと、現在自身が勤務する会社内のものよりも、学生時代に自身や身近に起きていたいじめを思い出すと思います。
先日、SNSでお笑い芸人のジャングルポケット斎藤さんの壮絶ないじめ体験を拝読しました。その中で斎藤さんはいじめをした加害者を自分は一生恨み続けますと話していました。
また、いじめ体験は加害者側は忘れるかもしれないが、被害者側は一生忘れることがない