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珈琲論

ある日、駅の喫煙所で灰を吸った時、どうしてもコーヒーが飲みたくなった。
普段の私だったら、この時カフェオレを買っていたと思う。

もともとコーヒーの苦味があまり得意ではなかった。
喫茶店に行くと、甘いロイヤルミルクティーに砂糖をふたつ入れるほどの甘党である。
しかしこの日の私は、どうしても自販機の"コーヒー"のボタンに手を伸ばさずにはいられなかった。

選んだのはGEORGIAの"エメラルドマウンテン・ブレンド"………名前が長い。
これを選んだ理由として、「王道バランス、さらに味わい深く」という言葉になんとなく惹かれたからである。

この日、私は初めてコーヒーの美味しさを知った。それは海を感じるような気持ちだった。
そして少し大人になれた気がして嬉しかった。

どんな場面でもそうだが、小さな選択の積み重ねが、見える世界や価値観を変えていく。
これまでの経験が、私を形成している。
自分の行動でしか、自分の未来は切り拓けない。
とにかく何かを生み出したい、この思いを言語化したいという衝動が抑えられない。

最近、トラックメイカーやフィルムメイカーという言葉を耳にする。
音楽を作る人、映画を作る人。
私は消費したり、鑑賞するばかりで、作ったり表現できていない人間だから、モノづくりをしている人をみんな尊敬している。
消費するのは簡単だけど、生み出すことは本当に大変なことだと思う。

もう平成が終わった。
うだつの上がらない毎日を過ごしている。
私はいつになったら「何者」になれるのだろうか。

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