夏原秋

小説家になろう、pixiv、カクヨムでヒューマンドラマベースの小説をたまに書く会社員で…

夏原秋

小説家になろう、pixiv、カクヨムでヒューマンドラマベースの小説をたまに書く会社員です。 noteは、ツイッターだと長くなってしまう読書感想や日々の所感をまとめる場所にしていきたいです。 ポジティブとネガティブの狭間で生きていきます。

最近の記事

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ツイッターで長くなった読書感想や文字数多くなる事柄をまとめようと思います。自分のための覚え書き代わり。

    • 「オッペンハイマー」は絶望の映画

       ずっとセリフが続く。聞き落として良いセリフが一つも無い。3時間があっという間だった。それは昨年、初めて原爆ドームを見たからなのかもしれない。  どういう過程を経て原爆が日本に落とされたのかを、アメリカ目線でどう解釈しているのかを知りたかったのだ。  恐怖体験だった。音響演出が特に際立っていたというか、私はそれが恐ろしくて、不快や不安を煽られた。原爆の実験のシーンで身体が震えてしまった。原爆がとてつもなく「恐ろしいものだ」と伝えるのに選定された演出なのではないだろうか。

      • 老後の趣味を前倒ししています

         半年以上前に、コンテストで落選するのが悔しくなっちゃったからプロフィールから「趣味で小説書いてます」を取りました、と書いたのだが、じゃあ小説家を本気で目指すわけでもない私は何のために一生懸命小説を書こうとしているのだろうか? と、しばらく考えていた。  たぶん、老後の趣味を前倒しして始めたという意味合いが強いのだと思う。  老後を考えるにはまだ若い部類だと信じたい。しかしとってもネガティブな私は、どうしても体力の衰えとか、昨今の自然災害や異常気象などから感じる生き急ぎたい感

        • 年末に書いた短編の話

          「年末」からすでに四ヶ月経っていることに驚きつつ、当記事は第三回星々短編小説コンテスト用に書いた小説についての自己反省です。 なお、該当の短編小説は10,000字部門で一次選考通過という結果であり、目標は果たしたことで一瞬舞い上がったものの、WEB公開などはまだしておりません。 いつもならさっさと投稿サイトにアップするのですが、なんというか思い入れの強い作品になってしまい、せっかくならブラッシュアップして他のコンテストに出そうかなあなどと考え中です。 それでも忘れないうちに

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        ツイッターで長くなった読書感想や文字数多くなる事柄をまとめようと思います。自分のための覚え書き代わり。

          映画「かぐや姫の物語」を観ました

          「ずるい映画だなあ…」などと思った。いや、悪いのは私だ。「竹取物語」のラストを、私が勝手に忘れていただけなのだ。なぜ忘れたかと言うと、この映画の人間描写の解像度の高さに、気を取られていたからである。  誰でも読んだこと、聞いたことがある有名なお伽噺だろう。それを、超現実的視点で解像度マシマシに仕立ててあるのだ。妙にリアルな人間模様。美しいものは美しく、醜いものは容赦無いえぐみを。人間とはそういうものだろうと、突きつけてくる。そして、衝撃のミカド像…。ミカドきもい!!って口走っ

          映画「かぐや姫の物語」を観ました

          中間選考=読者選考か? カクヨムコン9短編賞

          恐る恐る参加していたカクヨムコン9の短編賞、中間選考(=読者選考)に通過していました。正直びっくりしています。なぜかというと、投稿締切前後の時点で観測していた自作の累計順位がエンタメ総合部門3011作中936位だったからです。昼休みからずっと「なぜなのだろう?」と考えてました。なぜでしょうね? 累計ランキングではなく日間や週間ランキングを重視されているのではないか 大半の作品は投稿、完結から日を重ねるごとに累計ランキングの下の方に沈んでいきますので、より多く多彩な作品を拾

          中間選考=読者選考か? カクヨムコン9短編賞

          カクヨムコン9短編賞に邪念ありで参加してみました。

           ハードル高い。何がって、読者選考。あからさまな足切り。新卒就活を思い出す。カクヨムのアカウントを作ってまだ数ヶ月。ランキングの仕組みもよく分かっていない、「週間ランク入りましたー!」と毎度喜べる、カクヨム初心者です。おかげさまでいつもご機嫌です。ありがとうございます。  これは別に読者選考通過した人のドヤ顔記事ではなく、ただの個人的な振り返りです。(これ投稿する時点でコンテスト終わってないけど書いてしまおうと思った。)  上記のとおりこんなに応募作が多いコンテストは運しか

          カクヨムコン9短編賞に邪念ありで参加してみました。

          「タイム・ウォール」山田陽志郎著 読みました

          大筋としてはシンプルだ。タイムスリップして歴史に手を加えることで第二次世界大戦の開戦を回避し、その後亡くなるはずの幾多の人々の命を救うこと。開戦のキーマンとなる、とある歴史的人物に関わる計画だ。そして並行宇宙論が前提であり、新しい歴史は、別の世界線となるという。そんな無謀な作戦、計画通りに遂行出来るかどうかなんて、ドッキドキじゃん! スリル満点であっという間に読み終わった。 先の大戦があってこそ、深い反省の下に続いている現代である。作戦が成功したとして、その後の世界は一体どう

          「タイム・ウォール」山田陽志郎著 読みました

          「宇宙怪獣ラモックス」ハインライン著

          宇宙生物と人間が共生している未来、よくある(?)大事件として、ジョンの友達である食いしん坊ラモックスが槍玉に上がってしまうのだが…。 家出少年とラモックスの「エルマーの冒険」的な冒険譚のはずが、話はどんどん宇宙政治的にややこしく、壮大な方向に展開していく。 でかいぞラモックス!かわいいぞラモックス!そして君の正体にびっくりだよラモックス! 大袈裟奥様の証言にウソ発見器がビービー鳴ったり、宇宙人様が苛立ちのあまり歯を剥き出しちゃったり。間抜けで笑っちゃうシーンが散りばめられて楽

          「宇宙怪獣ラモックス」ハインライン著

          「消えた五人の小学生」大石真・著

           ボロボロのふつうの自転車を乗りこなす小学五年生、光太くん。みんな持ってるジェット自転車が欲しくてたまらない。しかしそこは小学生のプライド、なかなか素直に「ステキだね!うらやましいなあ!」などとは言えず、ツンツンした態度をとってしまう。  完全に、よくある小学生の日常である。ジャイアン、スネ夫、しずかちゃんのグループと、1人外れてしまったのび太の図だ。ここからどうSFになっていくの? だってドラえもんポジションのキャラは、いない。しかし「まさか!」の連続で、思いもよらない方向

          「消えた五人の小学生」大石真・著

          「ハンチバック」市川沙央氏著を読んで感じたこと

           人に薦めたい本かというと、私が普段好んで読んでいる本からするとかなり踏み込んだ内容であるため、気楽に薦められない。でも、少しでも興味を持った人は読んだ方がいいと思うし、感想を知りたい。それほど長くはなく、すぐ読めるし。私は家族と意見交換して、結末の解釈が違っていたから二人揃って読み直すということになった。  怒りを原動力にして傑作を生み出すというのは、よくあることかもしれない。市川さんの場合は怒りの次元が違うしこれは当事者にしか書けない、むしろ当事者以外が書くことは許されな

          「ハンチバック」市川沙央氏著を読んで感じたこと

          コンテスト経験が浅い私が拝聴したかぐやSF3座談会の感想(自分のための覚え書き+最後は自作の宣伝)

           エックスのTLに流れてきたかぐやSFコンテストいうものに応募した。テーマは「未来のスポーツ」を書いた小説。文学なのに「スポーツ」だ。対極にあるものの組み合わせが醸し出す、新しいものが生まれるワクワク。誘惑に負けて、書いた。楽しかった。感想もいただいた。褒めてもらった。うれしかった。  しかし選外佳作にも入れなかった。応募したからにはなにかしら結果がつきものである。ちょっぴりがっかりしたのに座談会まで聴くのは果たしてどうなのだろうかと迷った。それでも申し込んだ理由は、エックス

          コンテスト経験が浅い私が拝聴したかぐやSF3座談会の感想(自分のための覚え書き+最後は自作の宣伝)

          SFわからないけど「たぶん」好きです??それは叶わない初恋のようなもの…。

           超絶ハイテンションで参加したさなコン3で3つ投稿作をノリノリで書き散らかして一つも一次選考通過せず、虚無の境地を過ごした時に「反省文書く!」と意気込みはや3ヶ月くらいが経った。…反省するどころかその後もめげずに懲りずに、SFだろうがファンタジーだろうが、短編を中心に新たに書いたり過去作を改稿して投稿サイトにぶん投げてみたり。はたまた他の方の作品の感想を書いてエックスに流してみたり。…自作に感想いただいて舞い上がったり、ワクワクしたり。私はとっても元気です、ああそうかい、別に

          SFわからないけど「たぶん」好きです??それは叶わない初恋のようなもの…。

          かぐやSF3最終候補作の投票用メモ

          かぐやSFコンテスト最終候補作 ぜんぶ読み易い…。するする読んでしまう…。 メモなのでだいぶ粗雑。でも率直な感想。 9/16 好きな作品順位()と、投票するための順位【】を追記しました。 #SF小説が好き 「城南小学校運動会午後の部『マルチバース借り物競走』」(1)【3】 これ大好き。ごった煮めちゃくちゃ喧騒からのラストシーンの虚無感がたまらない。映像で観たい。 「月面ジャンプ」(4) ほんわかしているので、絶望的な状況なのに、希望を持ちたくなってしまう。卵産むんだな

          かぐやSF3最終候補作の投票用メモ

          コンテストや公募の「篩」について思った、当たり前の話。

           仕事柄、数千枚の写真からスライドに使用するものを選定してレポートにまとめる、という作業をすることがある。大体の写真は自分で撮影したものだ。撮っている時からぼんやりではあるがテーマの目星を付けて、レポートに使用する写真についても「これは使おう」とある程度考えながら、撮りまくる。絞っていてもどうしても四桁単位になってしまうのは、定点観測用資料も兼ねているためなのだが。  もしかして、と思う。多い時は四桁にもおよぶ応募作品があるテキストのコンテストや公募だって、同じような篩にかけ

          コンテストや公募の「篩」について思った、当たり前の話。

          錆喰いビスコ9巻を読んだ叫び

          ※ネタバレ配慮ありません、ご了承下さい。 感想え? 錆喰いビスコってこんなに面白かったの?  …なんか、超絶無礼な書き出しになってしまったのだけれど。それくらい、既刊とはなにかが違う? 鳥肌立ちまくり。作者の気迫というのか? それもそのはず、巻末あとがきでは、次巻で完結と予告されている。ああっ! 終わりに向かってしまうのか!! どうりでっ!! イヤ〜!!  前巻までは様々なボスキャラと対決しつつ、その都度新しい力や必殺技を手に入れて、相棒猫柳ミロと共に強くなってきた主人公

          錆喰いビスコ9巻を読んだ叫び