秋野多乃

はじめまして。普段は会社勤めです。ココロに思いつく色んなコトを言葉にします。最近長唄を…

秋野多乃

はじめまして。普段は会社勤めです。ココロに思いつく色んなコトを言葉にします。最近長唄を習い始めました。ささやかでもみなさんに共感してもらえると嬉しいです。 趣味は音楽と整体。特技は昼寝。

マガジン

  • えがくこと

    たかさんは、20代の頃に統合失調症を発症してから、何度も入退院を繰り返してきました。そのたびに、スケッチブックに色鉛筆で絵を描いてきました。絵を描くと、とても心が落ち着きます。たかさんの絵を見て誰かがほっとした気分になれば、それがたかさんの喜びです。 ♪本マガジンでは、たかさんの闘病やリハビリの様子を観察し、兄妹(あにいもうと)の対話の断片を書き綴っています。記事をご覧いただいた感想をコメント頂けると嬉しいです。

  • 音楽で紐とく《にほん》

    日本にはとても優れた音楽様式があり、幾代の歳月を経て受け継がれているのですが、そうした文化が日常の生活で触れることができなくなったのは何故なのでしょうか。音楽を通してにほんの歴史や文化を再発見。

最近の記事

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言の葉

言の葉が風に乗って飛んでいく

    • きょうだい会#09(20240414)

      きょうだい会は「対話の実践の場」になるといいな、と思って始めました。 「いい天気ですね。お昼は何を食べましょうか」という普段の日常会話から一歩踏み込んで、自分の思いや考えを伝え、相手の思いや考えを聞く対話によって、お互い自分で気が付かなかったことを発見することができるという体験をしていきたい。 けれども、自分の思いや考えを打ち明けるのはなかなか難しいことです。 何よりも、安心して対話ができる場が必要なのです。冒頭で「きょうだい会の約束」の読み合わせを行うことは、みんなの気

      • きょうだい会#08(20230310)

        「自分を語る、ということ」 これまで、きょうだい会では、「自分語り」を中心に置いていこうとお話をしてきました。 昨年8月にきょうだい会を発足して、半年以上経ちました。 そこで、あらためてこれまでのことを振り返りたいと思います。 ざっくばらんにお話を聞かせてください。 Q1:きょうだい会に参加してみようと思ったきっかけは? Q2:当時は、きょうだい会にどんな期待をお持ちでしたか?    (もしくは)こうなりたいというイメージはありましたか? Q3:きょうだい会に参

        • きょうだい会#07(20240218)

          悲しみを分かち合う きょうだい会に参加していた、M子さん。 はじめて参加したときは、「体調がすぐれないから、すぐ部屋を出るかもしれない」と言いながら、最後まで参加してくれました。 自分語りも、「上手く話せるかどうか分からない」と言いながら、きちんと順序だてて、聴く人たちにあまりショックを与えないように、慎重に話していました。とても複雑な家庭でした。みんなの悩みをきいているときも、自分の話をしているときも、相手のことを深く理解し、決して悪くは言わず、冷静に物事を考えるこ

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        マガジン

        • えがくこと
          31本
        • 音楽で紐とく《にほん》
          27本

        記事

          きょうだい会#06(20240114)

          自分語りの成功体験、失敗体験 これまで、開かれた対話への第一歩、などとお話ししてきました。 まず、「自分の内面を打ち明ける」 そして、「相手から反応を聞く」 という双方向のやりとりから、自分が気づかなかったことを発見することがあります。 ◼️対話の「構え」 とてもシンプルなことなのですが、我が家の場合は、なかなか会話も噛み合わず、さらに自分の内面を打ち明けるということなど到底できませんでした。いま思うと、父と母が兄に寄り添い、私は家族と距離を置いてしまったことにも原因

          きょうだい会#06(20240114)

          きょうだい会#05(20231217)

          開かれた対話の、はじめの一歩(その2) 前回:「自分の悩みを打ち明ける」 今回:「相手からフィードバックをもらう」 きょうだい会は、みなさんと対話を深めることで、小さな気づきを持ち帰って頂きたいと思って始めました。見たものや、聞いたこと、何かに触れたり、本を読んだり、何らかの刺激を受けて、自分の内で気づきが起こることがあります。 前回、開かれた対話のはじめの一歩として「自分の悩みを打ち明ける」ということをお話しました。私の場合は、母の晩年に、「母にもしものことがあったら、

          きょうだい会#05(20231217)

          きょうだい会#04(20231112)

          開かれた対話の、はじめの一歩 きょうだい会は、みなさんと対話を深めることで、小さな気づきを持ち帰って頂きたいと思って始めました。自分の内面で起こる小さな気づきは、見たものや、聞いたこと、何かに触れたり、本を読んだり、何らかの刺激を受けて起こることがあります。では、どうして対話をすることで悩みが解消されるのでしょうか。 専門的な勉強をしていないので難しいことは分かりませんが、わたし自身のこれまでの経過を辿ってみました。 1.背景 ■家族との不和(無自覚) 思春期を過ぎたころ

          きょうだい会#04(20231112)

          きょうだい会#03(20231001)

          「対話による、気づき」 前回は、会話と対話の違いについてお話ししました。きょうだい会では、是非みなさんとの「対話」を深めて、そこから「小さな気づき」を得られるようになりたいと思います。 きょうだいや、家族は、生まれたときから、一緒にいるのが当たり前になっています。人と一緒に生活をしていると、楽しいことや嬉しいことだけでなく、辛いことや悲しいことも起こります。 人は、こどもからおとなに成長する過程で、学校や趣味において、周りの人たちとの関わりの中で自分自身をひとりの個体と

          きょうだい会#03(20231001)

          きょうだい会#02(20230910)

          ケーススタディ(自分語り)では、発表者が自分の体験談を話して、それを聞いた人たちが、自分の体験や思いに照らし合わせて感じ取ったことを発表者に伝えるということをやってみたいと思います。今日はまずわたしが発表させて頂きます。みなさん、メモを取るなどしながら、聞いて頂ければと思います。 ◼️障がい者アート展覧会出品 兄が初めて急性症状を起こしたのが20代の頃ですので、もう30年以上たちます。はじめの頃は入退院も繰り返しながら何とか回復して、一時期はこちらの施設にもお世話になったこ

          きょうだい会#02(20230910)

          きょうだい会#01(20230819)

          きょうだい会がスタートしました。 専門知識のないシロウトがいつまで続けられるかわかりませんが、きょうだい当事者という立場と経験だけを頼りにやってみました。備忘メモですが、会の冒頭でお話した原稿を記しておきます。 ■はじめに わたしには長年統合失調症を患っている兄がいるので、「きょうだい」という立場で参加しています。 (父が12年前に亡くなり)昨年母が亡くなったことをきっかけとして、兄の面倒を看る「きょうだい」になりました。 ◼️きょうだい会のきっかけ 母が亡くなり兄のこと

          きょうだい会#01(20230819)

          「どこでもない場所へ向かう」

          「どこでもない場所へ向かう」 中津川浩章展 浅草橋から隅田川に向かって歩いて5分程のところにルーセントギャラリーがあります。先日の浦和の展覧会でお世話になった中津川さんの作品展の最終日だったので、足を運びました。 ルーセントギャラリーは、昭和期の芸者歌手 市丸さんのご自宅の古民家をオーナーが買い取り、ギャラリーとして催事を行っています。 長唄の歌詞にも出てくる柳橋に程近く、いつかこのあたりを散策したいなぁと思っていた矢先でした。 オープン11時にあわせて、ギャラリーに到

          「どこでもない場所へ向かう」

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          ドキュメントとしての表現

          「ドキュメントとしての表現」 埼玉の浦和で開催された障がい者アートの展覧会に兄の作品を展示していただきました。 初めてのことなので、兄も私も何が何やら…という感じで開催を迎えました。 スペースは程よい広さで、どの作品も個性豊かで、いわゆる「障がい者アートっぽさ」はなく、観る視点がフラットになるように工夫されている印象でした。 それが故に、この展覧会を障がい者アートで括る境界線はどこにあるのかしら?という謎解きが始まるのです。でもそれは、健常者で括られる側にいる私の色眼鏡なのかもしれません。 そんな眼鏡を外して、それぞれの作品と作家さんの背景をひとつひとつ堪能してみると、とても多様な世界が広がっているのがわかります。 主催者の中津川浩章さんは、長年この分野でたくさんの展覧会やワークショップを実施していらっしゃるそうです。それぞれの個性を読み、きめこまやかにアレンジして頂くので、作品や作家が持っている力がさらに輝きを見せるのです。なるほど、キュレーションとはこういうことか、と感心することしきりです。 精神疾患を抱えている作家さんたちのこころの問題は、とても奥深く複雑に入り組んでいて、なかなか言葉で表すことはできないけれども、絵を通して表現することが生きている証であるかのように、刻一刻時間を刻むかのように、ドキュメント(記録)としての表現がここにある、のです。 これまでコツコツと積み重ねてきた、福祉・美術関係の方々の地道な活動があってこそ、こんなにも拡がりを見せ、クオリティの高いものが集まってくるのでしょう。メジャーに対してのカウンターというよりも、新しいメジャーが生まれればいい。色んな意味でとても楽しみです。

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          ドキュメントとしての表現

          「ドキュメントとしての表現」 埼玉会館第二展示室 2022年1月12日(水)~16日(日) 来月、展覧会で兄の作品が展示されることになりました。福祉関係の方にお声をかけていただきましたが、障がい者アートというジャンルになるのでしょうか。色々と思うこともあり、せっかくなので徒然と書き出してみます。 これまでNote でも書いていますが、兄は20代の頃から統合失調症を患っていました。症状が落ち着いているときは日常生活も普通に送れますが、ストレス耐性が弱く、急性症状を発症してし

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          音楽で紐解くにほん「百人一首を唄う」

          毎月、茶琴神明で開催しているレクチャーライブ、今年の締めくくりのお題はこちら。  11月21日 悲愛 12月26日 冬 今回も長唄お家元 杵屋彌十郎先生をお迎えして、茶琴神明の店主 新明珠紀先生が筝を演奏されます。 佐倉城址もそろそろ紅葉が色づく頃でしょうか。併設されているくらしの植物苑では「伝統の古典菊」を開催しています。 たまには東京から離れて、佐倉城址~くらしの植物苑~茶琴神明と、江戸時代のくらしや文化に思いを馳せながらお散歩してみたいです。 ◼️茶琴神明(佐倉

          音楽で紐解くにほん「百人一首を唄う」

          音楽で紐解く《にほん》 「月の唄」

          第7回伝統音楽レクチャーライブ「音楽で紐解く《にほん》」 「創作歌曲 百人一首を唄う~月の唄~」 後半は、箏(琴)と三絃(地歌三味線)の音に合わせ「百人一首の歌に節をつけて唄う」会でした。茶琴神明店主 新明珠紀先生が箏(琴)と三絃(地歌三味線)パートを作曲し、お唄は杵屋彌十郎先生が作曲されました。 かねてより、百人一首を題材として演奏したいという新明先生が始められた会ですが、前回は秋の唄、そして今回は月の唄と続きます。 藤原定家が、あらゆる和歌集(およそ一万首?)から選

          音楽で紐解く《にほん》 「月の唄」

          音楽で紐解く《にほん》 長唄「君の庭」

          第7回伝統音楽レクチャーライブ「音楽で紐解く《にほん》」 長唄のお師匠さんであり、茶琴神明店主の杵屋彌生十代先生が開催するレクチャーライブの第七回目。今回も、十代目お家元 杵屋彌十郎先生をお招きして開催して頂きました。 前半は、秋の長唄「君の庭」を、彌十郎先生のお唄と彌十代の三味線で演奏されました。 レクチャーライブでは、毎回、彌十代先生からテキストが配布されて、演奏する曲を解説をしていただきます。 「君の庭」は長唄師匠 岡安喜代茂の床開きを祝して作曲されたものです。

          音楽で紐解く《にほん》 長唄「君の庭」