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ラーメンズ研究

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ラーメンズをよりよく知りたいあなたへ

ラーメンズをよりよく知りたいあなたへ

本日見たコントの簡単な解説と個人的感想日本語学校アメリカン(6:54)
【コント】
杉田玄白→杉田ゲームパーク、平清盛→タイヤード清盛→疲れた清盛など、同音異義語による連想ゲームが次々とテンポよく展開されていく。

観客は次々と変化する言葉の意味に翻弄され、混乱と納得により笑いを起こす。
日本語学校シリーズは、ラーメンズの出世作と言われている。
爆笑オンエアバトルでアメリカンを発表してから、ライブ

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はじめての失恋は、推しの引退で

はじめての失恋は、推しの引退で

去年の11/16我が人生最大の推し、
小林賢太郎さんが芸能界引退を発表した。

昼過ぎにそのニュースを知って、夜の歯医者に行かねばいけない時間まで
魂が抜けたようにベッドから動けず、
ひたすらにTwitterやネットの海を泳いで
驚きやうろたえの呟きを眺めていた。

歯医者から帰ってきてその晩したことは、めったに飲まないコーラのロング缶を、コンソメのポテトチップスをつまみにダラダラちびちび飲むこと

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ラーメンズとPPAPからみる、笑いと情報制限の効果と効能

ラーメンズとPPAPからみる、笑いと情報制限の効果と効能

おはようございます。あきめもです。
先日会社の同期に「事業部全体の集会で、推してるものを語るコーナーがあって、そこでラーメンズのことを語ってくれない?」という依頼がありましたので10秒で快諾しました。

確かDMで連絡がきてからスケジュールと時間を把握してOK出すまで2分程度だったと思います。
と、いうことでノリノリで作ったラーメンズはいいぞ、という資料を元に
ラーメンズとPPAPの相互性について

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ラーメンズ第12回公演「ATOM」を中心とした笑いの方法論と公演全体に仕組まれた小林のたくらみに関する考察

ラーメンズ第12回公演「ATOM」を中心とした笑いの方法論と公演全体に仕組まれた小林のたくらみに関する考察

目次
序論 問題意識と課題設定
第1章 笑いの理論
第1節|三大理論
第2節|ベルクソン、モリオールの理論
第3節|図式のズレとユーモア
第2章 ラーメンズらしい笑いとは
第1節|コントで積極的な観客をつくりだす
第2節|スタンダードな嘘の世界
第3章|コントの構造分析
第1節|状況設定
第2節|非日常の中の日常を観客に受容させる方法
第3節|公演における構造
終章|おわりに

序論 問題意識と課

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小林賢太郎のブランディングと長く売れるためのイメージ戦略

小林賢太郎のブランディングと長く売れるためのイメージ戦略

はじめに「仕事場は劇場」と宣言し、年間三桁を超える日数を本番の舞台上で過ごす、小林賢太郎 。
「水曜どうでしょう」などを手がけた鈴井は小林を「自分の考えを貫いてるかっこいい表現者だ」と評価している。

世間の流れとか、世の中の流行であったりとか、そういうものを深追いするんじゃなくて。むしろ世間の風にぶち当たったりもしながら、自分を貫いている。それにファンの方たちが付いてきてくれてるっていう、正

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小林賢太郎はラーメンズでなぜ情報不足なコントをつくったのか。小道具、セット、衣装替え、BGM、特殊効果もないアナログの世界で観客はなぜ笑うのか

小林賢太郎はラーメンズでなぜ情報不足なコントをつくったのか。小道具、セット、衣装替え、BGM、特殊効果もないアナログの世界で観客はなぜ笑うのか

はじめに 小道具なし、セットなし、衣装替えなし、BGMなし、特殊効果なし。体2つでよくやったって言われたいのがまずラーメンズのそのものの企画書ですから。それができてはじめて小道具とかセットとか使う権利があるのでないかと。自分にはそういう枷を作ってラーメンズってのをはじめました。(『BUZZ』 ロッキング・オン 401 2002/9/17)

 小林は「枷」という言葉を使い、自らの作品の作り方を

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小林の表現者としての原点とは。小学校から大学までの経験と思考をなぞる。

小林の表現者としての原点とは。小学校から大学までの経験と思考をなぞる。

 自分をギリギリまで追い込み、その先にある「笑い」を追求し続ける小林賢太郎。後輩芸人であり、小林の舞台にも出演する南は小林の活動に対し「お客さんや視聴者の皆さんを楽しませるために生活のすべてを注いでいる姿勢は本当にすごい。」とコメントしている。ストイックに笑いを探求し続ける表現者としての原点とはどこにあるのか。小学生から今に到るまでの軌跡を分析し、明らかにしていく。

嘘つきな子供が魔術と出会う

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ジョンとヨイチのパラレルワールド

ジョンとヨイチのパラレルワールド



この絵は、ポツネンの世界とうるうの世界がリンクしたら
というもしもの世界と思ってください。

そして、この絵は3つの疑問から生まれました。
1つ目、最後にジョンが呼びかけた相手は誰なのか
2つ目、悪魔さんとヨイチくんが出会ったらヨイチくんは何を願うだろうか
3つ目、私がジョンを捨てようとした森はどんなところなのだろうか

というものです。

1つ目の疑問の私なりの答え。
呼びかけた

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「積極的な態度の観客」のつくりかた

「積極的な態度の観客」のつくりかた

ラーメンズが好きだ。

ラーメンズは1996年に結成されたコントグループで、その笑いのスタイルはアートとも称されることがある。そのコントの脚本は小林賢太郎によって手がけられている。

ラーメンズを研究してる論文はけっこうある。シュールコントをさらに細分化したもの、言葉遊びに着目したもの、笑いの手法を分析したもの、などなど。だけど、小林氏が観客をどうすれば積極的な態度にさせるかを考えてコントを組ん

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【ただの私得】ラーメンズの紹介文をまとめました。(2001年から2009年まで)

2000年ラーメンズ初の全国公演「news」についての特集

別々の場所でお互いの言葉が、聞こえる(見える)男が2人。ひっそりとココとの中で思ったこともすべて聞こえて(見えて)しまう。
つまり、この2人の間には秘密は存在しないというわけである。こんなシチュエーションのコントで第7回公演『news』は幕を開けた。難解?いいえ、とんでもない。それは「何となく」見ても面白い、ラーメンズの創り出す世界

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