あむの

あむのです。 東京都在住の童話作家志望。 ピアノと編み物、花が好き。

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    書いた創作童話をまとめました。

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    シロクマ文芸部の企画に参加したときの作品を載せていきます。

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    毎週ショートショートnote という企画に参加したときの作品を載せていきます。

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はじめまして

記事をご覧いただきありがとうございます。 あむのと申します🌷 noteを利用するのは初めてです。 今回は最初の投稿ということで、私について少しでも知っていただけたらと思います。 東京都在住の26歳。 大学を卒業後はアルバイトをして生活しています。 というのも、体があまり丈夫ではなく、週5日の仕事がなかなか続かないためです。 ここで簡単に、プロフィール形式で自己紹介をしていきたいと思います(唐突)。 ◎好きなこと ・ピアノを弾くこと ・編み物(かぎ針、棒針) ・音楽を聴

    • 着ぐるみさんに『ウミネコ書店』の挿絵を描いていただきました

      みなさんこんにちは、あむのです。 ウミネコ制作委員会さまの企画である「ウミネコ童話集」に参加しています。 追加募集がかかったときに、『ウミネコ書店』という作品を応募させていただきました。 その作品の挿絵を、今回着ぐるみさんが描いくださりました! 是非ともご覧ください! ↓↓ 挿絵は着ぐるみさんに決まりました、というお知らせを受けてから、ドキドキと待っておりましたが、イメージしていたよりもずっと可愛らしくて素敵な挿絵で、もう感無量です🥹🥹 自分の作品に挿絵がつくなんて、

      • 創作童話『雨上がりの日に』

        「花が散ってしまうのは、悲しいね。」 足元に広がる無数の花びらを見て、ナナは言いました。 昨日降った雨で、せっかく咲いた白木蓮の花もほとんどが散ってしまっていました。 雨上がりの街はまだどこか生暖かい湿った空気が残っていて、まとわりつくようでした。 「そう?風情があって、これはこれでいいと思うけど。」 「風情って、なに?」 ヒカルはどう説明しようかしばらく悩んで、言いました。 「こういう儚いもののことを、風情っていうんだよ。」 「ふーん。」 そう言われても、踏まれてアスファル

        • 創作童話『海辺』

          車から降りたユウマは、思っていたよりはるかに強い日差しに面食らいました。 「うわぁ、眩しいなぁ。」 駐車場に車はほとんどなく、混む時期を避けて当たりだったな、とお父さんは嬉しそうに言いました。 家族みんなで海に来るのは久しぶりでした。 テレビで海の特集を観ていたときに、お父さんが、今年こそは海に行こう、とほとんど思いつきで提案したのです。 両親はせっせと車から荷物を下ろし、その間にユウマと妹のミサは服を脱いで、あらかじめ服の下に着ていた水着の姿になりました。 「すぐに行くか

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          創作童話『閏年』 #シロクマ文芸部

          「閏年だね、今年は。」 ホームルームの時間に配られた2月の給食の献立表を眺めながら、ユッコが言いました。 放課後の教室には、もうエリとユッコしか残っていませんでした。 「うん。」 「29日は、フルーツヨーグルトが出るって。やったぁ!」 「よかったね。」 「エリちゃんは、どの日のメニューが好き?」 ユッコがそう言うと、エリはようやく読んでいた本から顔を上げました。 机の上に乗せられた献立表をちらと見て、エリは「これ。」と半ば適当に真ん中らへんの日付を指差しました。 「焼きそばか

          創作童話『閏年』 #シロクマ文芸部

          創作童話『聖なる贈り物』

          「兄さん、お願いだから食べてちょうだい。」 アルマはそう言うと、盗んできたパンを差し出しました。 ロベールは静かに首を横に振ります。 「ここに来てから、何も食べてないじゃない。」 「お前だって、パンを食べないじゃないか。」 「兄さんが食べないんだもの。」 屋根裏部屋の隅では、カラカラになったパンが転がっていました。 アルマは泣き出しました。 「このままじゃ、兄さんが死んでしまうわ。」 ロベールとアルマは、とても仲の良い兄妹でしたが親がなく、孤児院で暮らしていました。 孤児院

          創作童話『聖なる贈り物』

          創作童話『床下の世界』

          とある王国のお話です。 王様の住む宮殿の大広間には、天井まで届く長い長い螺旋階段がありました。 その階段を登り切ると、屋上にある天文台に行けるのでした。 さて、天文台に辿り着く手前、103段目の階段は、金色に塗られていました。 おまけに、外側の手すりはその階段の部分だけ外されていて、飛び降りられるような仕様になっています。 というのも、その螺旋階段の103段目からまっすぐ床に飛び降りると、別の世界に行けると信じられていたからです。 そこは、床下の世界と呼ばれていました。 一

          創作童話『床下の世界』

          創作童話『逃げる夢』 #シロクマ文芸部

          逃げる夢ばかり見ます。 どうしてでしょう。 ナナミはため息をつきました。 最近、同じ夢を見ます。 追いかけてくるのは、手足のついた一粒のさくらんぼ。 顔もありました。笑っています。 軸をぴょこぴょこ揺らしながら走ってナナミを追いかけてくるのです。 ナナミはさくらんぼが苦手でした。 ゴワゴワした皮は食べづらいし、甘いのか甘くないのかハッキリしない味も好きではありませんでした。 さくらんぼの見た目は可愛らしいので怖くはありませんでしたが、逃げ続ける夢はあまり心地いいものでは

          創作童話『逃げる夢』 #シロクマ文芸部

          創作童話『誕生日』 #シロクマ文芸部

          誕生日の朝。 6月に梅雨入りして、その日もシトシトと雨が降っていました。 ユメの気持ちは憂鬱でした。 雨だから、というのもありますが、それだけではありません。 その日はピアノのレッスンがあったのです。 「せっかくの誕生日なのにレッスンがあるなんて。」 ピアノのアサイノリコ先生は、とても厳しい人でした。 練習せずにレッスンに行くとすぐにバレて、途中でも「帰っていい」と言われます。 ユメはアサイ先生が笑うところも、ほとんど見たことがありませんでした。 それでも、やさしすぎる

          創作童話『誕生日』 #シロクマ文芸部

          創作童話『素敵なブティック』

          その街は一年中寒くって、広がる灰色の空の下、れんが造りの家々や道は明るく塗装されていたものの、そのアンバランスさが余計に人々を寒々しい気持ちにさせました。 キリンのマドルは、そんな街でブティックを営んでいました。 ブティックは落ち着いていて、いつもおしゃれな音楽が流れていました。 お客さんから相談されたときには、マドルは一緒にコーディネートを考えるのでした。 ファッションデザイナーでもあるマドルは、ときに自分で服をデザインすることもありました。 自分のアイデアでお客さんに

          創作童話『素敵なブティック』

          『ご飯杖』 #毎週ショートショートnote

          「母ちゃん、お腹が空いたよう。今日の夕飯はなに?」 「今日もお芋だよ。」 台所仕事をしているお母さんは、手を休めずに答えます。 また芋か…。 ケントは落胆しました。 ここ最近、国からの食糧の配給は制限されつつあり、各家庭に配られる量も減っていました。 ひと足先に食卓についたケントは、手元にある箸を取ると、ぷいと振ってみました。 「これが魔法の杖だったらなぁ。そしたら、山盛りのご飯をみんなに出してあげるのに。」 そんな風に想像しながら箸を振っていると、居間に入ってきたお母さ

          『ご飯杖』 #毎週ショートショートnote

          創作童話『紅葉鳥』 #シロクマ文芸部

          「紅葉鳥っていうんだ、私。」 鹿のドリーは得意気にそう言いました。 「え?なんのこと?」 リスのハッチはどんぐりを頬張りながら尋ねました。 二人は大の仲良しです。 「鹿の別の名前のことだよ。お母さんに教えてもらったの。」 「へぇ!紅葉鳥だなんて、素敵だね。」 ハッチは木を見上げながら言いました。 季節はちょうど、山が赤や黄色に染まる秋の頃でした。 「ねぇ、リスは?リスの別の名前は?」 「リスは…なんだっけ、たしか栗鼠だったかな。」 「栗鼠?!」 ハッチはショックでした。 紅

          創作童話『紅葉鳥』 #シロクマ文芸部

          20字小説 『腹パンチ』 #小牧幸助文学賞

          『腹パンチ』 不条理、逆境、そんなこんなに突き出す拳。 (20文字)

          20字小説 『腹パンチ』 #小牧幸助文学賞

          20字小説 『美しいもの』 #小牧幸助文学賞

          『美しいもの』 生を耐え抜いたあなたが、静かに落とす雫。 (20文字)

          20字小説 『美しいもの』 #小牧幸助文学賞

          20字小説 『都会』 #小牧幸助文学賞

          『都会』 絶え間なく鳴り響く音たち。 私を消してく。 (20文字)

          20字小説 『都会』 #小牧幸助文学賞

          20字小説 『もしもし』 #小牧幸助文学賞

          『もしもし』 あの頃のように話せたら、どんなにいいか。 (20文字)

          20字小説 『もしもし』 #小牧幸助文学賞