あやしも

足つぼマッサージが得意です。男の子ふたりの母。 noteを読むこと、書くことが好きで…

あやしも

足つぼマッサージが得意です。男の子ふたりの母。 noteを読むこと、書くことが好きです。

マガジン

  • 私の貧血のお話

    夏休みの終わりに突然の激しい動悸が……救急車で搬送してもらい、重度の貧血と診断され入院した時のお話です。

  • 私の街

    私が生まれ、育ち、暮らす街のことについて書いたものです。

  • 電車の旅シリーズ

    電車好きな我が家の兄弟。今まで乗った電車とそれにまつわるお話です。

  • 「四角い布展」ご来場に感謝です

    2022年5/10〜5/12までの「四角い布展」(自由学園明日館)にご来場いただき、 noteに載せてくださった方々の記事です。ありがとうございます。

  • 屋上から天体観測

    小学生次男の理科の宿題や、その他にふと夜空を見上げた時の noteです。

最近の記事

  • 固定された記事

拝啓 大谷翔平さま

突然のお手紙、失礼します。 大谷選手の「小学校へのグローブ寄贈」で、我が家の次男の学校にグローブが届きました。 どうしても御礼申し上げたく、noteに書かせていただきます。 「グローブ、卒業までに来るかなぁ」 「校長先生、申し込んでくれたかなぁ」 野球好きの次男は、今か今かとその到着を待っていました。 六年生なので、あと二ヶ月ほどで卒業です。 1月のある日、玄関で「ただいま」を言う前に、 「お母さん!オレ、グローブ、使えるかもしれない」 グローブが届いたそう

    • 【企画参加】あの日聴こえてきたものは

      企画に参加させていただきます。 ②朗読部門です。 …………………… 雨が降っていた。 洗濯物を室内に干しながら、すまいるスパイスを聴いていた。 「ピリカ文庫」朗読の回。 ピリカさんが読み始め、思わず手が止まった。 あの日聴こえてきた『カーディガン』に、打ちのめされた。 ピリカさんの朗読に吸い込まれ、気がつくと物語のなかに居た。 さっきまで靴下やパンツを干していたのに。 「ピリカ文庫」の中で好きな作品をあげよと言われたら、迷わず『カーディガン』を選ぶ。 それくら

      • 読書感想文『装幀のなかの絵』

        アートディレクターという仕事を知ったのは、昔むかし働いていた店(日本の古布とアンティーク着物店)が本を出した時だった。 20年以上も前のこと。 この時一回だけの経験であり(私が関わったのはこの時のみ。店は以降も着物本を出している)現在とは違うだろう。 出版社の編集者、フリーのライター、カメラマン、そしてアートディレクターというメンバーが、本づくりのメンバーだった。 編集者は全体の構成を考え、スケジュールを組んだ。校正者や印刷所とのやりとり。 カメラマンは、スタジオで、

        • 読書感想文『はーばーらいと』

          つばさとひばり。 幼馴染で、家族のようで、友達で、いとこのような男女。 ひばりの両親は新興宗教の信者で、娘は両親を「こちらの世界」に戻そうと試みる。 中学卒業後に、家族と共に消えたひばり。 ひばりの居ない町に慣れてきた19歳のつばさの元に、彼女からの手紙が届く。 ………………………… 宗教二世のひばりと、彼女を助けるつばさの物語である。 助けるという言葉が適切なのか、分からない。 助けられたのかも分からない。 物語は、ふたりの中学卒業の時期から始まる。 つばさ

        • 固定された記事

        拝啓 大谷翔平さま

        マガジン

        • 私の貧血のお話
          9本
        • 私の街
          7本
        • 電車の旅シリーズ
          18本
        • 「四角い布展」ご来場に感謝です
          10本
        • 屋上から天体観測
          6本
        • アンティーク着物と古裂と私
          9本

        記事

          【創作】くるくる

          「風車の柄なんてあるのね」 湊人の着物をやさしく撫でながら、夏菜子が言った。 「そうよ、縁起がいい柄なの。風でくるくる回るじゃない?風車。まめに動くから、元気に育つという意味があるらしいよ。あとね、風車がカラカラ回る音が、邪気を払うとも言われてるんだって」 「ふふっ。弥生ちゃん、店員さんみたい」 1歳の誕生日祝いに、着物を着せたいの。 完全に親のエゴだけど。 湊人は嫌がるよね。着物、嫌いになっちゃうね。 いいのよ、どうせおぼえちゃいないもん。 弥生ちゃん、自分がした

          【創作】くるくる

          春の空に書くように

          子ども達の入学式が終わりました。 八日が長男の高校の、九日が次男の中学校の式でした。 長男の入学式の日、式会場へ向かう時に桜の名所を通りました。 この noteのヘッダーは、お花見の人と人の隙間から一枚だけ撮れた写真です。 新品のローファーと履き慣れないハイヒール、親子共に痛む足を気にしながら歩きました。 式後、立ち寄った駅ビルでお昼ごはん。 見目麗しきオムライスにデミグラスソース。 長男は、大好きなクリームソーダも飲みました。 その帰り途中、ポツポツと雨が降り出し

          春の空に書くように

          眼鏡オジサンになる日

          2021年から始まった眼鏡オジサンになる日ですが、 事の始まりは、 だったと記憶しています。 確か、パクリ=愛のようなことをおっしゃってました。 そこからどういうわけか、4月1日にみんな一斉に自分のアイコンを眼鏡オジサン(3パパさんアイコン)にしたら面白いよね? エイプリルフールだし、みなさんきっと許してくれるよね? なノリ(ノリ紀香)だった気がします……。 れおさんが2年主催してくれて、そのあとくまさんに引き継がれ…… 企画があって、それを主催するのは本当に大変

          眼鏡オジサンになる日

          煩悩

          まるで5月のような陽気だった。 一日前の春の嵐は嘘のようで、からり晴れた青空と、初夏の日差しがあった。 義母と家族と乗った中央線には、半袖姿の親子が目についた。 黒やグレー、白の服を着た我々は、これからお寺に向かうのだ。 義父の一年早い七回忌、義父の叔母さんの、一年遅れの二十七回忌のために。 突然の暖かさに、息子達のニットのセーターやカーディガンが不要だった。 真白いシャツを着た彼らは、おそらく今日、どこかでどこかに汚れをつけるだろうなと電車内で思った。 長男の風

          【創作】不条理

          「始まり、はじまりー」 突然の声に、オレと朋也は驚いた。 振り返ると、野球帽を被った爺さんが立っていた。 朋也はランドセルについた防犯ブザーを握りしめ、オレに身体を寄せてきた。 「おふたりさん。学校のおつとめ、ご苦労さんでございました。わたしの戯言に、少しばかり耳を貸してはくれないか」 下校途中の小学生に声をかけるなんて、不審者オブ不審者じゃないか。 家に帰ってお母さんに伝えれば、はい、警察案件、一発オーケー。爺さん、ジ・エンド乙。 朋也と逃げようと身構えたオレ

          【創作】不条理

          卒業式に聴く

          息子ふたりの卒業式が終わりました。 3歳差の兄弟なので、小学校には計9年間お世話になりました。 式の最中や式典後に聴いた音楽が、耳と心に残っています。 次男の卒業証書授与のときは、1年生から6年生の時までの思い出の曲メドレー。 証書の受けとりに合うテンポで、音楽の先生がピアノで弾いてくださいました。 これは1年生の学習発表会で演奏した曲。 これは4年生の運動会の時のだ。 小学校最後の運動会、組体操が見事だったな。 曲と共に、次男の6年間を思いました。 交通指導員さ

          卒業式に聴く

          【創作】雨上がり

          桜色の服を着たくなったのだ。 「春だからではなくて、気の持ちよう」 誰に言い訳する必要もないくせに、香子はそう思っている。 紺、ブラウン、グレーが中心なワードローブに、見慣れない色が加わる。 そう思うだけで、なんだか愉快な気持ちになるのだった。 10年付き合った航との別れは、関係してないとも言えない。 でも、それだけじゃない。 新しい自分になりたい? 冗談じゃない、今の私が大好きだもの。 「香子は変わったよね」 あなたこそ変わったとは言い返せなかった。 溜め込

          【創作】雨上がり

          眼鏡オジサンになる日2024のお知らせ

          今年も、この日が近づいてまいりました。 4月1日は眼鏡オジサンになる日です。 なんのこっちゃな方も、 こういうのはちょっと……な方も、 最後までお読みいただけたら幸いです。 文末に、私の音声がついてます。 4月1日の一日限定で、 noteのアイコンを眼鏡オジサンにして遊びませんか?という企画です。 参加方法やルールは、くまさんの noteをご参照ください。 くまさんがされているということが、きっとみなさまの心を動かすと思っています。 誰に言われるのか、誰から聞く

          眼鏡オジサンになる日2024のお知らせ

          慎重に、大胆に

          長男次男の靴を買いに行った。 店はいつも同じ、決まっている。 11時のオープン同時に着くよう、3人で歩いて向かった。 私が先頭で、その後からふたり。 道中ずっと、兄弟でオンライン野球ゲームの話をしている。   店に入ってすぐ「この靴がいい」と指差す長男は、ここ数年同じメーカーのスニーカーを履いている。 来月からの高校は、学校指定のローファー靴。 今日は通学用ではない、普段履きのスニーカーを選びに来た。 今履いてるのは穴があいてしまい、明後日の卒業式には新しい靴で行か

          慎重に、大胆に

          嘘かどうか

          noteを書き終えてタグをつける時、#エッセイ にするか、#日記 とするか、私はあまり迷わない。 その日あったことを記録的に書けば #日記  気持ちに焦点をあてて書いたなら #エッセイ  にしている。 どちらもつけたくない時は、つけないというマイルール。 私が#エッセイ とタグづけしているものは、本来のエッセイの定義からは外れているような気がする。 そもそも、エッセイの定義を正確に分かっているのかもわからない。 小説はフィクションであり創作、 エッセイはノンフィクショ

          嘘かどうか

          侵襲  

          「腹腔鏡でいけると思いますが、癒着があったり、出血があったら開腹に切り替えますね」 1月31日の午後、夫とふたりで手術の説明を聞いた。 2月の終わりの、子宮と卵管の摘出手術にむけて。 説明の途中、研修医の先生が来た。 「ごめんなさい、ごめんなさいねー」 言いながら席を立つ主治医の先生。 急患の方が来たのだろうなと気配で分かる。 隣の診察室から主治医の声が聞こえてくる。 「がんばりましたね、もう大丈夫だよー」 この先生は患者への声かけがやさしい。 そして内診が上手い。痛

          昨日の午前中、退院しました。 帰ったら次男がインフルエンザBになっていて(午後に検査して判明)受診や家事やら、入院中の30倍くらい一気に動いたせいか、調子がわるく……しばらくは次男と一緒に寝て過ごします。猫ミームみながら。ちぴちぴちゃぱちゃぱ…… 家で過ごせることが嬉しいです。

          昨日の午前中、退院しました。 帰ったら次男がインフルエンザBになっていて(午後に検査して判明)受診や家事やら、入院中の30倍くらい一気に動いたせいか、調子がわるく……しばらくは次男と一緒に寝て過ごします。猫ミームみながら。ちぴちぴちゃぱちゃぱ…… 家で過ごせることが嬉しいです。