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【くらしの東洋医学 鍼灸で元気に】お米で身体も家もピカピカに!

千葉市内、千葉駅すぐ、女性と子ども専門鍼灸院『鍼灸 あやかざり』です。いつも【くらしの東洋医学 鍼灸で元気に】の記事をお読みいただき、ありがとうございます。

まもなく、梅雨明けをむかえようとしています。
梅雨時期の恵みの雨により、田んぼの稲もぐんぐんと背丈を伸ばし、緑も濃くなってきています。
真っ青な田んぼ、元気に成長する稲を見ていると、新米を食べる日が待ち遠しくなります。

今回は、「お米」をテーマとしてとりあげ、その東洋医学的なヒミツや「お米」のすごさをご紹介していきます。
文中では、お米を無駄なく使うとっておきの方法として、『4.お米のとぎ汁の利用法』についてもご紹介します。

では、どうぞ最後までお楽しみください!!


1.日本人とお米

みなさなんは、毎日、お米をどれくらい食べていますか?
もしかしたら、1日1食も食べていない、という方もいるかもしれませんね。

昔から、日本人の主食はお米と決まっていましたが、今はパンや麺類が主食となることも多く、お米の消費量は減ってきているようです。

日本人は古来より稲作農業をして、収穫したお米を食べて生活をしてきました。
そのメニューは実にさまざまで、和食はもちろん、おはぎのように和菓子にもお米を材料として使ったものがあり、カレーライスやかつ丼のように、ごはんものにアレンジされた洋食もあります。

また、小麦アレルギー対策には、お米を活用して米粉を小麦粉がわりに使ったパンやお菓子もたくさん販売されており、人気があります。

こうしてみてみると、やはり、日本人とお米は、切っても切れない関係にある、といえます。

2.お米の歴史

「米」はイネ科の植物で、植物学上の分類では、大きくジャポニカ種とインディカ種に分かれます。
また、含まれているでんぷんの特性によってうるち米ともち米に分かれます。
普段の食事で食べている白いご飯はジャポニカ種のうるち米です。

日本で稲作が始まったのは約3000年以上前の縄文時代の頃のことです。
インド東部やタイの北部地域、あるいは中国の雲南地方で発症した稲作が、中国の江准地帯から朝鮮半島南部を経て伝播した、あるいは、長江下流部から九州北部に伝わった、と言われています。
その後、稲作は日本列島を東に向けて広まっていきましたが、北海道で栽培されるようになったのは江戸末期あるいは明治時代だそうです。
寒さの厳しい北海道での稲作には困難があったのでしょうね。

現在、日本で作られているお米は種類がとても豊富です。
病気や気候の変化に強く、農家にとって育てやすいお米が開発されてるからです。また、おいしさも日々研究されています。
有名なものとしてはコシヒカリやあきたこまち、ササニシキなどですが、約300種が栽培されているので、気になった方はお好みのお米を探してみてくださいね。
ちなみに、千葉県は東日本一の早場米の産地で、主に『粒すけ』、『ふさこがね』、『ふさおとめ』、『コシヒカリ』の4種類が作られています。
千葉県内のお米屋さんや食品スーパーのほか、一部はオンラインショッピングでも購入できるので、ぜひ品種ごとの風味の違いなども楽しんでみてはいかがでしょうか。

3.栄養学としての効能

米の70~80%は炭水化物で、その大部分がでんぷんです。
でんぷんはブドウ糖がつながってできていて、大きく2種類に分類されます。
枝分かれした状態でつながったものはアミロペクチンで、粘りが出やすくなります。
一方、直線状につながったものがアミロースで粘りは少なくなります。
米のでんぷんは約80%がアミロペクチン、残りの約20%がアミロースで、この2種類のでんぷんの比率によってお米の粘りけや硬さが異なります。
一般的においしいと評価されるお米はアミロペクチンの割合が高く、モチモチとした食感ものが多いようです。

【でんぷん(炭水化物)】
消化酵素の働きによって、ブドウ糖に分解されます。糖質は、からだのエネルギー源で、特に脳や神経にとっては唯一のエネルギー源です。

【タンパク質】
ご飯1杯あたり約4グラムのたんぱく質が含まれています。
最近は、タンパク質を摂取するためにヨーグルトや牛乳、豆乳などが注目されていますが、主食をお米にするだけでもたんぱく質を補うことができます。

お米の食べ方として、近年、精米をする前の「玄米」が健康食として注目されています。
玄米は白米に比べて食物繊維やビタミン類が多く含まれ栄養価が高いのですが、消化吸収されにくいという面があります。
人によっては、お腹が張ったり、胃が痛くなったり、アレルギー症状が出る場合もありますので、無理のないように、体質に合わせた食事を心がけることが大切です。

なお、お米がおいしいからといって、お米ばかりを食べていると他の栄養素が不足してしまいますので、バランスよく多様な食品をバランスよく摂取するように心がけましょう。

また、糖尿病の方や血糖値が高めの方は、お米の食べ過ぎに気を付けましょう。

4.東洋医学的な効能

東洋医学的には、「米」は以下のような属性と効能をもちます。
【性質と味】 甘、平(甘・苦、平、無毒)
【関連する臓腑経絡】 脾・胃・肺経(脾・胃・心)

①補中益気(ほちゅうえっき):胃腸を丈夫にして力をつけます。
②止泄痢(しせつり):下痢を止めます。
③除煩渇(じょはんかつ):ストレスやのどの渇きを解消します。

お米は平性、無毒で、胃腸を丈夫にする働きがあるため、ほとんどの体質の方が食べられます。

「鍼灸 あやかざり」では、胃腸の不調、食不振、胃もたれ、胃痛などの症状にも、鍼灸治療での対応を行っています。
食事がいまひとつすすまない、胃もたれがする、といった患者さんに対しては、普段の食事で、白米ではなくお粥を食べてみて下さい、とおすすめをしています。
お粥は、消化吸収がよく、胃腸への負担が少なく、昔から病人食として好まれてきました。
ただし、夏場に熱いお粥はなかなかなかなかたべにくいことから、冷ましたり、氷を一粒いれてから食べたほうが、食べやすいです。
暑い夏、冷たいものの食べすぎで食欲が落ちてきた時、夏バテしかかってきた時には、ぜひお試しください。

また、食養生の基本は、ゆっくりとしたスピード、腹八分目、バランスよく、の3つです!!

5.お米のとぎ汁の利用法

お米のとぎ汁には、たくさんの栄養分が含まれていて料理や美容にも有効活用できることが分かっています。
また、掃除や家事などにも利用ができます。

そこで今回は、お米のとぎ汁の利用法をいくつかご紹介します。

①料理の下ごしらえ:大根やたけのこ、ごぼうなどに含まれているアクは、とぎ汁で下ゆでするとアク抜きができます。

②手洗い:調理中に魚や肉を触って手が汚れたとき、とぎ汁で手を洗うと洗浄と同時に消臭の効果があると言われています。

③洗顔や洗髪:とぎ汁にはセラミドや天然の保湿成分が含まれていて、江戸時代にも洗顔や化粧水としてとぎ汁が使われていた歴史があります。

④床掃除:とぎ汁に含まれる脂質が汚れを落としやすくしてくれるだけでなく、ワックスの効果もあります。

その他、新しい土鍋にはとぎ汁で「目止め」と呼ばれる下処理をすることができます。
栄養分がたっぷり含まれているので、観葉植物や植木に栄養剤代わりに使うことができます。

これらは、いずれも昔から伝えられてきた生活の知恵です。
そのほか、インターネット上にもいろいろな情報が出ていますので、気になった方は調べて、おためし下さい。

6.千葉とお米

千葉県は全国でも10位までに入るお米の産地です。
中でも有数の産地のひとつ山武市では、今年、千葉県誕生150周年を記念して田んぼアートが実施されています。
5月に植えた苗がすくすくと伸びて、千葉県のマスコットキャラクター「チーバくん」などの絵柄が徐々に現れているようです。
7月末の土曜日(2023/7/29)には観賞会も企画されていますので、
お時間のある方は、ぜひ見に行ってみてください。

また、おいしいお米を食べたいという方は、お米の専門店でお気に入りのブランドを探してみてはいかがでしょうか。
千葉市稲毛区にある萬平商店さんは、お米へのこだわりを持った店主のいるお店です。
お話を聞きながら選んだお米は、より一層おいしさが増すかもしれませんよ。

7.まとめ

いかがでしたでしょうか?
『「お米」で心も身体もピカピカに!』はお楽しみいただけましたでしょうか?

このように、身の回りにあるいろいろなものを東洋医学的にみていくと、鍼灸のほかにも、身近なところに自然治癒力を高めるヒントがたくさんあることに気づかされますね。

食養生、毎日の食事こそがわたしたちの身体をつくるもととなっています。

それでは、鍼灸でからだも心も元気になりましょう!

鍼灸 あやかざり
千葉駅5分 完全予約制 女性と子ども専門の鍼灸治療院
千葉県 千葉市中央区新町1−6 ラポール千葉新町202
TEL:070-8525-6132

画像の出典:https://www.photo-ac.com/

参考文献:『中医臨床のための中薬学』、『東方栄養新書』、『オールガイド食品成分表』ほか
参考資料:千葉県ホームページ、千葉県漁業協同組合連合会ホームページ


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