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強迫性障害とわたしの備忘録

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あれから1年。

あれから1年。

机周りの書類を整理していると、2枚のルーズリーフがひらひらと落ちてきた。水を含み、ところどころがふやけているその紙を手にとってみると、

「生きたい、生き抜きたいけど苦しい、助けて」と綴られている。

強迫性障害という、わたしの苦しみに名前がつく前の心の叫びだった。頭の中にこの叫びを置いておくと、叫びが思考を全て占拠しそうで、紙に書き起こしたことを覚えている。

「私の好きって何、楽しいって何、ワ

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再発

再発

12月と1月上旬、卒論の執筆に追われていました。

しかし、卒論を提出し終えてから、自分の中で歯車が大きく狂い始めました。感情のコントロールが効かなくなってしまいました。
タイトルの通り、強迫性障害の症状が強く出て、薬が必要になり、再発しました。

12月末、卒論提出2週間前を切ったあたり、試行錯誤を繰り返し、毎日朝4〜5時まで取り組んでは寝て、9時に起きて執筆作業を再開するといった生活を、学生最

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日々の記録で自分を客観視する

日々の記録で自分を客観視する

2021年4月。まだまだうつ症状に悩まされて、自分が強迫性障害だと認識しておらず、苦しさに打ちのめされていた時。きれいな桜の写真が撮れて、いつもお世話になっている方に、その写真をシェアすると、こんなアドバイスを頂きました。

「〇〇(ニックネーム)の気づきや感性は面白いから、言葉でも写真でもいいから記録してみてごらん」

そのアドバイスをきっかけに、暫く遠ざけていた日記を再スタートさせ、バレットジ

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「生きること」は苦しくて尊い

「生きること」は苦しくて尊い

2020年は強迫性障害が発症した年でもありますが、私にとってはとても出会いとご縁の多い1年でもありました。

今まで関わってこなかった様々な方々と関わることが増え、刺激的な毎日の中、とても充実していたはずなのに、私の心はどんどん闇深く、、、。

当時、「目立った実務経験やこれといったスキルがない」と、自分を評価していました。そのうえ、「経験がないコンプレックス」から自分に断る資格がないように感じて

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感情と思考は自分にしかわからない

感情と思考は自分にしかわからない

強迫性障害の症状と、併発していたうつ症状がピークに達していた頃、大学は夏休みに入り、私は実家に帰省していました。そこで、「誰も私の苦しさなんて分かんないんだ」と塞ぎ込んでいた時、母から父が話していた言葉を伝えられました。

冷たいとも感じられるこの言葉。
しかし、タイトルの学びはこの言葉から始まり、私が2、3ヶ月間向き合い続けた言葉でした。

SNSで「#強迫性障害」や、「#うつ病」と調べると、た

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わたしの「今」

わたしの「今」

※「わたし」自身の記録です。1つの体験談として読んで頂けると嬉しいです。

①強迫性障害

他にも、自分でも不合理と感じているので、自分を責めて苦しくなったりします。
「こうしなきゃ、、。この順番じゃなきゃ、、。」とこだわったり、不安になる自分と、「何でこんなことするんだろ、、こんなことする自分はダメな人間だ、、」と自分を責めたり否定したりする自分の、2人の自分が自分の中にいるような感覚がわたしは

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はじめに

はじめに

※あくまでも、わたし自身の体験です。強迫性障害の全てでもないし、個人差も大きな疾患なので、1人の日常の記録として読んでいただけると嬉しいです🙇‍♀️

タイトルとプロフィールにもあるように、「強迫性障害とわたしの備忘録」というタイトルのエッセイに挑戦してみようと思います。

誰も予想できない1年だった2020年。
あのウイルスが第3波を迎えようとしている年末、私は「わたし」がわからなくなり、焦燥

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