同居人は安長則夫48歳。元々寡黙な男だが今日は一層静かな気がする。晩飯はカップ麺。麺を啜る音だけが部屋に響く。ふと食べ終えたカップ麺の蓋の上に安長が爪先立ちになった。「え」驚く俺の前で安長は浮かび上がり、そのまま空飛ぶ絨毯の如くベランダから飛び出していった。それきり彼を見てない…

水もしたたる真っ白い豆腐がひどく焦った様子で煙草屋の角を曲がっていくのが見えた。醤油か猫にでも追いかけられているのだろう。今日はいい日になりそうだ。 ありがとうございます。貴方のサポートでなけなしの脳が新たな世界を紡いでくれることでしょう。恩に着ます。より刺激的な日々を貴方に。