内野ライト

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マガジン

  • 少年野球の問題点

    少年野球(学童野球)の世界はなぜ問題だらけなのか。しかし掘り下げてみると「子どもの習い事」すべてに共通した問題であることが多い。大人のエゴが子どもをダメにする、それを皆さんと一緒に考えたい。

  • 「僕はベンチの16番」

    学童野球(少年野球)をがんばる子どもたちと、その成長を温かく見守る大人たちへ。

  • 謝罪メール 全17通

    ある学童野球チームで起きた「豚丼騒動」。係の母が送った必死の謝罪メールをあなたは笑うことができるか?少年野球(学童野球)にかかわるすべての大人たちに贈る苦笑必至の短編メール作品。

  • 【泣】少年野球に熱中した父親の末路(全28話)

    3人の息子との足かけ13年にわたる「少年野球生活」を振り返り、親が子どもの習い事にのめり込んでいく過程と、その愚かさ、切なさを等身大に描く。少年野球(学童野球)に関わるすべての大人へ。

最近の記事

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謝罪メール(1)

 日頃より大変お世話になっております。Aチーム6年生、國分翼の母です。  このたびの「豚丼問題」では、チーム関係者の皆様、OB選手とそのご家族に多大なるご迷惑をおかけしましたことを心よりお詫び申し上げます。  先日の幹部会議でこの問題の経緯を説明させていただきましたが、その際に改めて様々なご指摘をいただき、私たち「南野ブルースターズ」にとってカツ丼がとても大きな意味を持っていたことを再認識いたしました。  先日のOB紅白戦に参加された皆様だけでなく、多くのチーム関係者を巻き込

    • 野球に疲れちゃった君へ①

      • 「学童野球」の春。でも楽しくない保護者、関係者の皆さんへ。

         しばらくnoteから遠ざかっていました。 その間に桜も咲き、すっかり春ですね。  学童野球、少年野球も本格的にシーズンに突入し、試合が増えてきているところでしょうか。  しばらく「学童野球の問題点」についての投稿はしてませんが、私が昨年書き連ねた文章は簡単に古くなることはないと思っていますので、もしチームの古い体質や難しい人間関係にモヤモヤしている方がいらっしゃいましたら是非遡って読んでいただき、コメント(愚痴)をいただけたらと思います。  チームに直接言うことは難しくても

        • 学童野球でなにを経験したか?

           学童野球からようやく離れることができた。 非常に濃い経験をしたと感じる一方で「よくあること」だとも思う。そして同じような経験をした人としかこの憤りは共有できないことが良くわかった。さらに、時間が経つとその傷は(有り難いことに)ほとんどの場合癒えていくから当事者意識も当然薄れていく。「世間では良くあることだ」と片付けて記憶の奥底に閉じ込め、二度と取り出して眺めたくないと思ってしまう。  何ヶ月も前から「去り際に何を言ってやろうか」とずっと考えていたけれど、ちょうど良いタイミン

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        謝罪メール(1)

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        • 少年野球の問題点
          46本
        • 「僕はベンチの16番」
          1本
        • 謝罪メール 全17通
          17本
        • 【泣】少年野球に熱中した父親の末路(全28話)
          29本

        記事

          勝手に応援したい学童野球チーム①「横浜Jブルーウィンズ」

          https://www.yj-bluewinds.com/ もちろん、実際に入団して活動してみなければ分からないことはたくさんある。しかし最も大切なことは、問題が起きたとき「話し合いで前向きに解決しようとする土壌がある」ということだ。 私ごときがおこがましいが、「勝手に応援したい学童野球チーム①」としてご紹介させていただいた。

          勝手に応援したい学童野球チーム①「横浜Jブルーウィンズ」

          今年は本当に激動の一年でした。このnoteで出会えた同じ価値観の皆さん、志の高い皆さんが支えでした。心より感謝申し上げます。 最後の最後まで幹部に失望させられましたが、おかげで覚悟が決まりました。来年は大きな動きを見せます!よろしくお願いします。

          今年は本当に激動の一年でした。このnoteで出会えた同じ価値観の皆さん、志の高い皆さんが支えでした。心より感謝申し上げます。 最後の最後まで幹部に失望させられましたが、おかげで覚悟が決まりました。来年は大きな動きを見せます!よろしくお願いします。

          【まとめ】少年野球の問題は哀しい大人たちの問題だ(終)

           【まとめ】は今回で最終回だ。長々とお付き合いいただいた方には心からお礼を言いたい。そろそろ本当に、学童野球に関するポジティブな発信をしたいと自分でも思う(笑)  さて、最後に誤解のないように言っておきたいことがある。  まず私は、少年野球(学童野球)の競技人口が減ろうが増えようが興味がない。もし競技人口を劇的に回復させたいのであれば、タイパの悪い「野球」というスポーツのルールそのものを見直す必要もあると感じている。  また学童野球に限って言うならば、もっと細かくルール化

          【まとめ】少年野球の問題は哀しい大人たちの問題だ(終)

          【まとめ】少年野球の問題は哀しい大人たちの問題だ(9)

           この【まとめ】記事も残り2回となった。  最後の記事に行く前に、ここで改めて少年野球(学童野球)において「試合で勝つこと」がどんな意味を持つかを考察しておきたい。なぜなら、これまで書いてきた私の記事をもし全面的に受け入れるとすると、多くの指導者がこのように疑問を持つと予想できるからだ。 「確かに大人が楽しみすぎてはいけないだろうが、では練習も試合も、ただ子どもたちを楽しませ、ヘラヘラ笑ってやれば良いのか。負ければ子どもたちは泣くのに、勝つための厳しさは受け入れないなんて

          【まとめ】少年野球の問題は哀しい大人たちの問題だ(9)

          【まとめ】少年野球の問題は哀しい大人たちの問題だ(8)

           「なぜ自分はこの活動をしているのか」と自問自答ができる大人は、果たして少年野球(学童野球)の世界にどのぐらいいるだろうか。    疲れた中高年にとって仕事と家庭以外の居場所はとても貴重だ。  仕事の面では現役世代はストレスも多く、退職が見えてくる世代は寂しさしさと不安を抱えている。退職後なら自分が必要とされる居場所を切実に求めているだろう。そうした中高年のメンタルは休日の家庭では癒やされない。ゴロゴロしていれば疎まれたり、親の介護や自身の体調不安、お金の心配などが頭をかすめ

          【まとめ】少年野球の問題は哀しい大人たちの問題だ(8)

          【まとめ】少年野球の問題は哀しい大人たちの問題だ(7)

           少年野球(学童野球)の現場を改革したいのであれば、まずすべきことは指導者たちの意識改革だ。「それができれば苦労はない」と思うだろうが、肝心なのはアプローチの方向性と順番だ。  連盟が今年異例の通達を出したことは関係者なら周知の事実だろうが、あの程度の通達などなんの力も持たない。  なぜなら、今現場で好き放題やっている大人たちの多くは「説教されることが大嫌いだから少年野球で威張っている大人たち」だからだ。そんな彼らを上から目線で指導したり、講習会を開いてキレイごとを啓蒙しよ

          【まとめ】少年野球の問題は哀しい大人たちの問題だ(7)

          【まとめ】少年野球の問題は哀しい大人たちの問題だ(6)

           では、「身勝手な大人たちの快楽主義」によって子どもたちが犠牲になっているのは少年野球の世界だけだろうか。  もちろんそんなことはない。子どもの習い事の現場はどこも同じような問題を抱えているはずだ。剣道クラブでは誰が団体戦の主将をやるかで一喜一憂しているだろうし、小さなバレエ教室だって発表会で誰が主役をやるかでピリピリしているだろう。  チームスポーツだろうが個人競技だろうが武道だろうが芸術だろうが勉強だろうが、習い事をしたばかりに大人たちの身勝手な快楽主義の犠牲になってし

          【まとめ】少年野球の問題は哀しい大人たちの問題だ(6)

          【少年野球】「球数制限」ないってさ。

           「僕はベンチの16番」という4コママンガを始めた。学童野球で頑張る子どもたちを応援する、ほのぼのしたポジティブな発信をしたいからだ。  にもかかわらず、今日もこんなことを書かなければならない。本当に心底うんざりする。  最近ではめずらしく球数制限が大会規約に書かれていない大会だった。 同点で特別延長に入った試合は、審判によって投手の交代を促された。しかしよく調べてみると規約にその記載はない。 「球数制限ないそうです!」  調べたコーチが監督にそう伝えると、ピッチャー交

          【少年野球】「球数制限」ないってさ。

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          僕はベンチの16番(第1球)

          僕はベンチの16番(第1球)

          【まとめ】少年野球の問題は哀しい大人たちの問題だ(5)

           少年野球を取り巻く大人の問題は、チームの指導者や保護者に限ったことではない。審判や大会運営者のコミュニティにも大きな問題がある。  現場で切実に感じることだが、審判や大会運営者(特に地域の)の高齢化が著しい。にもかかわらず若い後継者が現れないことが少年野球の現場にも大きく影響してしまっている。  後継者が現れない原因の一つは、彼らの排他的なコミュニティにある。  若い人(といっても40代)が入っても、気難しくプライドの高い高齢者たちのコミュニティに居場所を作れずすぐに去

          【まとめ】少年野球の問題は哀しい大人たちの問題だ(5)

          【まとめ】少年野球の問題は哀しい大人たちの問題だ(4)

           わが子の活躍に一喜一憂し、のめり込んでしまう親の多くはレギュラーの子の親だ。  指導者の中にはそうした心理に漬け込んで「さあ、次の大会はどちらを4番にしようかな」などと飲み会の席で父親たちをけしかけてその反応を楽しむような人もいる。  指導者に取り入りたい親と、自分の優位性を誇示したい指導者は、結果的にWinWinな関係を築き、「なんとなくスルーされてきた悪」の伝統をしっかりと支えてきた。  ではその他の親はどうか。  レギュラーであろうとなかろうと、チームと必要最低限

          【まとめ】少年野球の問題は哀しい大人たちの問題だ(4)

          「大谷翔平が6万個のグローブを全小学校へ寄贈」は学童野球を変えるか

          大谷翔平 日本国内全ての小学校にグローブ6万個を寄贈「野球しようぜ!」直筆メッセージも公開 (msn.com)  大谷翔平選手のメッセージを読むとジンと来る。彼にこんなことを言われたら「野球をやってみたい」となんとなく思っていた子たちが背中を押され、野球チームに入りたいと強く思うようになるだろう。  お願いだから、そうやってキラキラした瞳で入団してきた子どもたちを失望させないで欲しい。小学生にとっての「野球を楽しむ」が何なのか、学童野球に関わる大人たちは今一度考えて欲しい

          「大谷翔平が6万個のグローブを全小学校へ寄贈」は学童野球を変えるか