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「文庫が出ていても単行本が売れる」現象から学んだこと

少し前に↓が出ました。順調に売れています。

「自己啓発小説」の人気シリーズです。既刊は1~4で、4以外は文庫も出ています。

ビジネス書担当なので、0と併せて棚に1~4の単行本を並べています。すでに文庫化しているのに、わざわざ値段の高い方を買う人はいない。そう思いますよね? ところが単行本もいいペースで売れているのです。非常に興味深い、且つありがたい現象です。

字が大きくて読み易いから? そういう方はけっこう多いです。たしかに小さな紙に活字がびっしり詰まっていると、本の内容を吟味するまでに至らず、気後れして遠ざけがち。私自身、トルストイやドストエフスキーで何度も体験しました。現に不朽の名作「戦争と平和」をまだ読んでいない。。。

↓は新訳だし活字も従来より大きいはず。挑もうかな。

話を戻します。過去には「大事に読みたいからしっかりした装丁の単行本を買いたい」というお客様もいらっしゃいました。嬉しいお言葉です。

あと文庫があると知らずに単行本を選ぶケースも皆無ではないでしょう。申し訳ございません。スペースにゆとりがないのです。「1~3は文庫版も出ています!」みたいなPOPが必要かも。

もちろん単行本を買ってくれる方が店的には望ましい。でもそれはそれ。やっぱりフェアな商売をしたいです。と同時に、文庫が出ていると知っていても単行本を買ってくれた方に深く感謝いたします。

あとひとつ。2年前に↓を買ったら、数週間後に文庫が発売されたことを思い出しました。

もちろん「やっちまった!」なんて考えません。読みたい時にいち早く読むのがベストだから。ただ「今月こちらの文庫が出ますよ」とレジでお伝えできる己でいたいのも事実なのです。

さすがに出版状況をすべて把握するのは難しい。だから可能な範囲でやっていきます。ゼロか100かではなく、やるかやらないか。まずそこだと学ばせてもらった次第です。

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