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「オートフィクション」に触れよう

やはり私の妄想は外れました。

同じフランスでも、たとえばミシェル・ウエルベックなら「当たらずとも遠からず!」とドヤ顔で言えたのですが。

アニー・エルノー。今回の受賞で初めてお名前を知りました。勉強不足の書店員でスイマセン。でも昨年映画化された「シンプルな情熱」はちょっと興味あります。

フランスの女性作家。私の中で真っ先に浮かぶのは、やはりフランソワーズ・サガンです。「年下の男性との燃えるような恋愛」という点では物語の傾向が似ているかもしれない。でもサガンの小説に出てくる女性よりは生活が慎ましく(そりゃそうだ)、さほど破滅的でもない。あくまでも予告を見ただけの感想ですが。

166ページと短いし、これを機に読んでみようかな。

そういえば最後に見たフランスの映画は何だろう? 「アメリ」かな。だいぶ昔ですね。先日亡くなったゴダールも好きで「勝手にしやがれ」「気狂いピエロ」「はなればなれに」「中国女」のDVDを持っています(「女は女である」は入り込めなくて手放した)。あとトリュフォー「大人は判ってくれない」のシナリオを最近読み、円盤を買うか検討中です。

話を戻しましょう。アニー・エルノーの小説は他にも映画化しています。12月に日本で公開される「あのこと」の原作「事件」を収録した作品集が、11月にハヤカワepi文庫から出るとのこと。

彼女の小説は、ほとんどが「オートフィクション」らしいです。自伝の約束事を厳密に守りつつ創作要素を織り交ぜて膨らませたフィクション、といったところでしょうか。「れっきとした事実と虚構の禅的融合」みたいなイメージで捉えています。まあロジックでわかった気になるよりも、作品に触れてみる方が速いし楽しいかなと。

いろいろな意味で興味深い作家です。よかったら皆さんもぜひ。

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