三島事件とその周辺

私は三島由紀夫の熱心なファンである、

三島については、10代からその魅力に目覚め

以後、その著作から事件についての本や雑誌、インターネットやテレビ

など、諸々のマスメディアの情報から三島関連の情報を取得し

勿論、三島の著作についても10代の頃書かれた短編小説から、

最後の長編、天人五衰まで読み漁って来た

今回、その集大成として、自分なりに集めた情報を基に

最後の事件やその周辺に居た人

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イワン・デニーソヴィチの一日

オススメ564。"睡眠時間を別にすれば、ラーゲルの囚人たちが自分のために生きているのは、ただ朝飯の十分、昼飯の五分、晩飯の五分だけなのだから"1962年発表、世界的ベストセラーとして衝撃を与えた本書は、著者の実体験を下敷きにして収容所の圧縮された一日、各階層のあらゆる人々の姿を克明かつ淡々と物静かに描き印象に残ります。

個人的には、ドストエフスキーやトルストイといった誰もが知る大御所作家とは別に

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vol.53 G・ガルシア=マルケス「予告された殺人の記録」を読んで(野谷文昭訳)

今から68年前、日本から約13,000キロ以上離れたカリブ海沿岸の田舎町で、実際に起きた殺人事件に思いを巡らせた。

1982年度のノーベル文学賞を受賞したコロンビアの作家、G・ガルシア=マルケスの作品。

これは小説として作られているが、新潮解説によると、実際にあった事件を元々はルポルタージュとして世に出される予定だったとのこと。語り手の「わたし」が、人々の記憶や裁判所の調書を調べ、約30年前の

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特産階級のブルジョワなのでGWに旅行した

親の年収(平成18年度)が5億ジンバブエドル、かの有名なフランス王家の血をひく「ルイ」と言う名前の犬を飼い、親戚の従兄弟の姪っ子のご学友が悠仁様と言う3拍子揃ったブルジョワである私がノブレス・オブリージュとしてGWに東南アジアに行ったので無産市民の皆さんは清聴してください。

まず今回の行幸の流れですが

ベトナム▶︎カンボジア▶︎タイ▶︎ベトナム(トランジット)▶︎日本

と言う感じなんですけど

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vol.51「どっちかは昼間」(『日の名残り』カズオ・イシグロ 土屋政雄:訳/ハヤカワepi文庫/2001年刊)

vol.51「どっちかは昼間」

みなさんこんばんは。

そういえば今日は水曜日。

更新日でした。

おかしい。
今朝まではちゃんと覚えていたのに。

ちかごろたるんでいます。

カズオ・イシグロ、『日の名残り』。

友人から借りました。
では、どうぞ…。

主人公:スティーブンスは一流の執事です。

ダーリントン卿という主に全幅の信頼を寄せ、
ストイックに仕えております。

しかし、そのダーリ

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『浮世の画家』カズオ・イシグロ ②

物語の終盤に、小野の戦前からの知己・松田は言います。

「きみやおれみたいなのが昔やったことを問題にする人間なんてどこにもいない。みんなおれたちを見て、杖にすがったふたりの年寄りとしか思わんさ」

「気にしているのはおれたちだけだ。過去の人生を振り返り、そこに傷があるのを見て、いまだにくよくよ気に病んでいるのは、世の中できみやおれみたいな人間だけだよ」

と。

あきらめでも開き直りでもなく、また

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『浮世の画家』カズオ・イシグロ ①

『浮世の画家』は、ノーベル文学賞作家カズオ・イシグロが、1986年に英国で発表した長編小説です。(英題は『An Artist of the Floating World』。)

舞台は戦後の日本。太平洋戦争が終わり、あらゆる価値観が変わってゆく時代に、それに翻弄される或る老画家を描いた作品です。

戦中、画家・小野は日本人への「戦意高揚」的な作風で名を成しました。やがて敗戦を迎え、焼け野原の町

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125「魔の山」トーマス・マン

上下巻656グラム。重い。タイトルがおどろおどろしい上に、20世紀最大の教養小説、など言われてしまうとどれほど退屈か、と身構えるが、読むとイメージは違う。
 だいたいビルドゥングスロマン(成長小説、教養小説)なんて言われるわりには、いろいろあっても主人公がたいして賢くなるわけでもないのが、意外な安心どころだ。

 結核で療養中のいとこを見舞いにスイスのサナトリウムを訪れた青年ハンス・カストルプが、

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THE WIFE: アカデミー賞を逃したグレン・クロースはノーベル文学賞受賞者影武者役

そりゃ、The Favouriteにもつおいオンナが出てきたし、つおい女同士バトルしてるのを観るのは楽しいし、モノトーンでまとめたコスチュームも良かったですよ? でもオリビア・コールマンがアカデミー主演女優賞かなぁ? 体調悪くて不機嫌なオバサンならここにも1人いるしw しかもエマ・ストーンってララランドの時も思ったけどけっこう大根というか、野心があるんだか、根は優しいのか、わけのわかんないアビゲイ

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121「デミアン」ヘッセ

89グラム。「そんな人いないだろ」っていう感じの友人が出てきて、「そんなこと言わないだろ」っていう感じのことばかり言われる。だんだん変な気分になってきて、しまいには友達のお母さんにまで惚れてしまう。するとお母さんまで、なんとなくメーテルっぽい思わせぶりなことを言いだす始末。大変なのだ。

 高校生のときに読んでいたら語り手のシンクレール君に共感して、メンター的な賢いことを言って導いてくれるデミアン

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