やもり

あら還消化器外科病棟ナース。定年前に乳がん発症。 その日から患者側へ・・・。2023年…

やもり

あら還消化器外科病棟ナース。定年前に乳がん発症。 その日から患者側へ・・・。2023年12月全摘。 2024年2月から、抗がん剤と分子標的薬治療開始しました。

最近の記事

  • 固定された記事

アラ還HER2陽性乳がん

2023年、10月。 今思うと、あの時、なぜ クリニックに予約を入れたんだろうと思います。病院受診はどこか、避けていた事。でもなんとなく右胸の違和感があって・・・。 『明日、診てもらえるところ』を探して 乳腺外科の予約を取りました。行ったこともなくて初めて聞くけれど、乳腺外科を看板にあげているクリニック。 妻として、母として、このまま、子供を社会に送り出して、さあ、夫婦二人での老後を想像していたんですけれど。 『受診した当日に、癌の疑いがあるので、生検検査をしましょう』と

    • アラ還暦乳がん ドセ+フェスゴ③

      ドセタキセル+フェスゴ 3クール目から、10日。3日目から1週間ほどは、筋肉痛はあるが、鎮痛剤で何とか対処できる。1週間ほどして味覚障害が出て、色々美味しくなくなって凹むが、この時期だけ甘いものがおいしく思えるので、プリンやらゼリーやらでしのぐ。前回辛かった腹部膨満感と下痢は、ビオフェルミンとミヤBMの作用かどうか、軽減する。 一つ一つの副作用を抑えると 気持ちの問題か、本当にそうなのか、次々、気になる症状が出てくる。 体重は2㎏増加し、臥床すると顔がむくむようになった。抹消

      • アラ還暦乳がん 菜の花を見に行く

        2回目のドセタキセル・フェスゴの治療後。主治医から疼痛緩和のため、芍薬甘草湯の処方があり、飲み始める。3日目から筋肉痛の予感がしたのですぐにカロナールを1500㎎/日、服用。痛くてたまらんようになる前に飲むのがミソ。そのせいか、前回より、頭痛、肩こり、腰背部痛はまし。その後、便通のコントロールも難しくなり、下したり、出ずにお腹が張ったりにもなる。7日目には味覚障害が出て、お茶がまずくなり、10日目にはそれも回復し、何でもおいしくて涙が出る。食べ過ぎて、体重が増え、倦怠感が抜け

        • 2回目の抗がん剤投与後。前回が2週間ほどつらかったので覚悟していたのに2回目は症状がほとんど出ない。なぜ出ない。出ない方がいいんだけど。あまり出ないというと待ってましたとばかりに出てきても困るので、このくらいにしておきます。

        • 固定された記事

        アラ還HER2陽性乳がん

        • アラ還暦乳がん ドセ+フェスゴ③

        • アラ還暦乳がん 菜の花を見に行く

        • 2回目の抗がん剤投与後。前回が2週間ほどつらかったので覚悟していたのに2回目は症状がほとんど出ない。なぜ出ない。出ない方がいいんだけど。あまり出ないというと待ってましたとばかりに出てきても困るので、このくらいにしておきます。

          乳がんアラ還の妄想

          初回ドセタキセル投与から10日を過ぎ、週末には骨髄抑制具合を評価するため採血がある、という日の夕方に、前歯裏の歯茎が腫れているのに気づいた。20年前に、先天性嚢胞と言われ治療した門歯周辺。 ちょっと待て。このタイミングで。 ただでさえ、骨髄抑制状況で、易感染状態 敗血症・・・。その次は、ショック状態ではないか。自分が?救急カートもってこい状態になるのか? 一気に不安が押し寄せる。 そういえば、喉の痛みも時々あるし、咳も出るようになった。家族は、感染源を持ち込まないようにと

          乳がんアラ還の妄想

          乳がんアラ還  夫よ そうじゃない

          初回ドセタキセル投与から12日。投与2日目からの3日間の筋肉痛に始まり、便秘、次は下痢。1週間で味覚障害が出て、ご飯が湿ったダンボールかと思ったほどだった。それも2日で回復。倦怠感はこのころが最強。今度は、口唇が荒れて腫れてしまい、魅力的なアンジェリーナジョリー状態。ワセリンチューブが離せない。やっと腫れも引き、食べられると思ったら、今度は腹部膨満感が増強し、今日なんて朝から納豆1パック、昼は茶碗蒸ししか食べていないのに、以降腹部膨満感があって何も入らず。何も食べなければ膨満

          乳がんアラ還  夫よ そうじゃない

          乳がんアラ還 急浮上

          顔を洗って日焼け止めクリームだけ塗り、アイブローで眉位置だけ明記し、タクシーで20分、外来に到着。主治医の外来日だけれど、予約外受診になるため、いつ診てもらえるかわからない。 次の抗がん剤投与はもう・・・と主治医にどう伝えようかと何度も予行演習はしたし、こんなに体が痛いのに誰も説明もなく、主治医は鎮痛剤も提案しなかったことに不信感が残る。待ち時間が伸びるごとに恨み節も比例して・・・と思ったら、座って10分で診察室に呼ばれた。 『そんなに痛い?』と私の顔を覗き込みながら主治医

          乳がんアラ還 急浮上

          乳がんアラ還 底から見上げる

          初回抗がん剤と分子標的薬投与。 その後2日ほどは、何の音さたもなかったけれど、3日目あたりから、書いてある副作用がどんどん出てきて、正直、へこんだ。 見えない何に対して戦おうとしているのか、そのことに意味があるのか、自問。自分ではわかっているのに。 どんどんとゆっくりと、息を止めて水の底に沈んでいく。両手のひらで水の底を探っている。底はまだか、まだ、底ではないのか、ともがく。 もう結構ですと主治医に伝えようと心に決める。 副作用は、吐き気でもしびれでもなく、全身の痛み。

          乳がんアラ還 底から見上げる

          乳がんアラ還 胸を整える

          乳がん全摘の術後の傷がすっかり落ち着いたので、下着を新調したくなった。もともと、四十肩で腕が背中側に回らなったので、前開きのボタン式の下着を着用していたが、2か月お世話になってゆるゆるになった下着の役目は貧相で終盤の様子。リハビリの甲斐もあって、両手がしっかり挙上できるようになったのはよかったが、そうすると全摘した右胸には何も障害になるものがないのでブラは容易に上部へ移動し、残った左胸は、長年の重力により、私の希望より随分下に位置するようになったため、ブラのアンダーから解き放

          乳がんアラ還 胸を整える

          乳がんアラ還 髪はおんなの

          上半期 最後の散髪に行く。 若い頃行っていた美容院は、それなりに満足いく出来にしてくれていたけれど、ある日、年配のご婦人がカットとセットを終わって帰って行かれたあと、『帰りに遺影でも撮ってきたらいいのに』とスタッフ同士で笑っていたのを聞いて、すっぱり、行くのをやめてしまった。 それからすぐに、歩いて行ける近所の美容院に変わって、もう10年以上経つ。なんだ、かんだで、そこに通い続けている。アラフィフオーナーが一人でやっておられるせいか、話を振ると、よく自分のことを話してくれる

          乳がんアラ還 髪はおんなの

          乳がんアラ還 ザワザワと

          化学療法の先々の日程が、祝日と重なるからと、点滴のスタート日が1週間伸びてしまった。待っている時間がもどかしいし、考え事が増える。かといって、考え事をする暇もなく物事がどんどん進んで行くのを想像すると眉間にしわがよる。 遠くから聞こえてくる職場の混乱も 心をざわつかせる。すでに新型ではないだろうコロナに混乱する現場。休職する私に心配をかけたくないと、一切愚痴を言わなかった後輩が、『もうダメです』と ぐったりしたスヌーピーのスタンプを送ってくる。聞くしかできない。上司は『人が

          乳がんアラ還 ザワザワと

          乳がんアラ還 カツラをつけて泣く

          たくさんのウィッグが並べられた個室に通されて、落ち着かずあちこちを見渡す。大きな窓からは、四条通を行きかう人や車のルーフが見下ろせる。 ほどなくして入ってきて名乗る担当のMさん。落ち着いた様子の方。年期を感じる。問診の後、早速ウイッグを試してみることになる。 出番前の楽屋の歌舞伎役者のようなピタッとした帽子を被らされる。頭痛持ちの私は、先々のことを考えると気持ちがなえる。 Mさんは、以前の私の髪形を聞いて、手際よく、それに近いものをかぶせてくれた。 鏡に映ったウィッグを付

          乳がんアラ還 カツラをつけて泣く

          乳がんアラ還 カツラを考える 

          先日乳腺外科の受診時『もうウィッグは作りましたか?』と主治医が 聞いてきた。胸の排液がなくなるまで、抗がん剤の治療がおあずけになっていて、暇そうにしている私を見てのことだと思う。 やっぱり、抗がん剤、するのか。 毛が抜けない新薬は出ていないのか。 おばさんでも、年取って、薄毛になってくるだけで 何かしら対処はないのかとジタバタする。義理父は若くしてツルツルだったけど、血を引くオットはまだフサフサだ。いっそのこと、落ち込む私を勇気づけようと、僕も一緒だと坊主にしてくれないだ

          乳がんアラ還 カツラを考える 

          アラ還HER2陽性乳がん 術後42日

          乳房全摘の手術後、退院して約1か月。今日も外来受診だったけれど、私の平坦になった胸板と皮膚の間の液は、随分減ってきた。中央を押さえると 脇の方へチャプチャプと水気が移動し、まだしっかり引っ付いていない部分がはっきりする。 『わ、だいぶ減ってきましたね。』と主治医。笑顔がいい。主治医は、いつものように私の右胸の傷の下あたりを消毒し、50㏄シリンジを付けた18ゲージ針で穿刺する。いつもこういう時、『ちくっとしますね、痛いですね、麻酔追加しましょうね』などと 患者さんに声かけをして

          アラ還HER2陽性乳がん 術後42日

          アラ還HER2陽性乳がん 術後1か月

          乳房全摘後、1か月が経ちました。 術後、通して、痛みは我慢できる程度だったので、鎮痛剤は一度も服用せず過ごせています。肩周囲関節炎(いわゆる50肩ですが、もう60肩ですので)になっているので、腕は背中側に回りにくいですが、何とか、術後すぐに挙上はできるようになりました。それでも今はまだ、脇下は突っ張りますし、これ、改善するのかしらと思います。 早々に抜いてもらったドレーンですが、排液はまだまだ貯留し続け、ドレーン抜去後、1か月経っても、まだ、外来通院で穿刺し、抜いてもらって

          アラ還HER2陽性乳がん 術後1か月

          アラ還HER2陽性乳がん ⑤術後経過

          11月30日 手術を受けました。 昼前の手術開始となりました。麻酔ですぐに寝て、間の記憶はスコーンと抜けて、名前を呼ばれてすっきり目覚めました。 先生が、頭元で、『センチネルリンパ節への転移はなかったです』と電話で説明しているのが聞こえました。 手術した夜から、次の朝までが長いですね。夕方には水分の許可が出て、酸素マスクも外れましたが、胃痛と吐き気が強く、何度か嘔吐して、看護師さんに迷惑をかけました。プリンペランの注射をしてもらいました。 翌朝には、歩いたりできましたが、食

          アラ還HER2陽性乳がん ⑤術後経過