阪口せりな|静岡6年目

都内から静岡へ引っ越しました。カメラで山と生き物を撮ることが喜び。静岡とFoveonへ…

阪口せりな|静岡6年目

都内から静岡へ引っ越しました。カメラで山と生き物を撮ることが喜び。静岡とFoveonへの愛強めです。 ふだんはメガネかけて公的機関向けにDX関連の調査研究(地域系シンクタンク)。 機材はSONY α7C/α7R5、SIGMA sd/dp1/dp3Quattro。

マガジン

  • しずおかの記事

    静岡にまつわる、大好きな記事たち

  • 学び

    学んだことや教育、人材育成に関連した内容を書いたnoteです。 仕事柄、IT人材育成やプログラミング教育などの話題が中心になりそう。

  • 何度も読み返す

    気づけばもう一度読むために探している記事。自分とは違う価値観や知らなかったことを勉強できたりしています。日常に戻るとまた忘れてしまうので。。

  • 登山

    山登りがすきなので、山について書いた記事をまとめます。

  • 旅の記録

    旅で出会ったこと、知ったことを書いた記事をまとめています。

最近の記事

  • 固定された記事

地方移住してみたら意外と平気だったこと。

 溜池山王で5年働いたあと、静岡市に移住、2年半が経ちました。  入社3年目あたりから漠然と東京を離れたいと思っていましたが、あまり現実感もなく不安も大きいし、と、行動するまで2年かかりました。でも、いざ引っ越すと意外と平気だったな、と思うことがあります。  誰彼構わず移住すべきなんて思っていません、ただ、例えば、ビル街で働いてはいるけど、渋谷の雑踏が苦手で、神楽坂にほっとして、喫茶店ではソファに隠れるように座るような、少し臆病でこだわりが強い人(器用な人のふりをしているあな

    • オレンジのダイヤと呼ばれた静岡みかんと150年のロマン。

      いま我々は、150年続く大温州ミカン時代に生きている。始まりは明治10年代。それ以前は、約300年の小ミカン時代、そして古代~室町時代までは橘時代だ。  温州ミカンはかつて「オレンジのダイヤ」と呼ばれるほど稼げる作物だったことをご存じだろうか。それがいまやこたつの上の定番ぐらいの、気軽な存在になっている。一体何があったのか。この大時代を牽引した静岡のみかん産業史を追いつつ、栄枯盛衰をともに感じてほしい。(年表を作ってみたのでみてほしい。) 斜面を彩る柑橘畑 静岡を歩いてい

      • アートへの苦手意識は手放さなくてよかった。UNMANNED無人駅の芸術祭

         「アートよくわからん」と思うたび、自分の感受性の乏しさや無教養を思い知らされるようで、うっすらと"アート界隈"を避けるようになっていました。私は自然が好きだし、と開き直ってもいた。  先日、ひょんなご縁で大井川の芸術祭を訪れたら、やっぱりアートはわからんかった。でも、森の中できらめく菌類に出会ったときだって同じぐらいよくわかってないことに気がつきました。未知との遭遇には気持ちが揺らぐ。たぶんその心の動きこそアートと芸術家が目指しているもの。 カメラマン、芸術祭おすすめされ

        • 伝統と継続のはざまを跳び越える加勢鳥たち|民俗行事

           「カッカッカーッのカッカッカーッ」と跳ね踊る奇習、加勢鳥。全国にファンのいる、知る人ぞ知る行事らしい。  蔵王のスノーモンスターを見るため泊まった町の居酒屋で、この行事の存在を告げられる。聞き慣れぬ「かせどり」なる単語に惹かれ検索すると、愉快な笛太鼓の音とともに麦藁が踊り町を練り歩く動画が面白く、そわそわと当日の朝を迎えました。知らなかった。こんなに胸躍る民俗行事があるなんて。 蔵王の麓、上山市 蔵王のスノーモンスターが目的の山形旅行で泊まった場所が、たまたま上山市でした

        • 固定された記事

        地方移住してみたら意外と平気だったこと。

        マガジン

        • 学び
          14本
        • しずおかの記事
          36本
        • 何度も読み返す
          33本
        • 登山
          4本
        • 旅の記録
          20本
        • カメラと写真
          6本

        記事

          そこに"土"があったから。千年瀬戸物が生まれる町で、おとな女子旅を満喫。

           美味しい参鶏湯を食べていたら、「瀬戸に素敵なゲストハウスがあるから」と誘われ決まった瀬戸旅行。ほとんど下調べなしに訪れましたが、土から焼き物になるまで全ての工程がギュギュっと詰まっていて、町歩きと工場見学が地続き。これまで訪れたどんな町とも違う、暮らしと産業がそのまま文化になっている素敵な場所でした。 瀬戸物とは 瀬戸物は陶磁器の総称として使われることもありますが、基本的には瀬戸市で作られる焼き物を指しています。良質な陶土がとれる瀬戸は、千年前から焼き物の産地として栄え、

          そこに"土"があったから。千年瀬戸物が生まれる町で、おとな女子旅を満喫。

          生きものの名前を言えるようになりたくて、近所の沼地に通ってみたら。

           鳥も虫も好きだけど詳しくない、そんな中途半端なレベルから脱したくて、2023年初、今年は近所の沼地にできるだけ通って、季節の巡りに目を配ろうと思った。できれば月に2回。  先日、おそらく年内最後となる沼地散策を終え、年間訪問回数を数えてみたところ17回でした。月2回は未達!それでも、ちょっとこの沼地の生き物のことは見れるようになった気がする。せっかくなので自分の備忘録がてら、スズメ、ハト、カラス以外の鳥の名前を知りたい方向けに、都市公園でよく出会える生き物[*1]たちを、写

          生きものの名前を言えるようになりたくて、近所の沼地に通ってみたら。

          毎月ほそぼそ続けてきた静岡の同人フリーペーパー、ついに一周年です! 表紙のデザインも一新(相変わらずパワポですが・・) よければ読んでください。 https://note.com/new_shizuoka/n/n814cb4916e4f

          毎月ほそぼそ続けてきた静岡の同人フリーペーパー、ついに一周年です! 表紙のデザインも一新(相変わらずパワポですが・・) よければ読んでください。 https://note.com/new_shizuoka/n/n814cb4916e4f

          この世のすべてのカメラは2つに分けられる。Foveonか、Foveon以外か。

           スマートフォンのカメラもドラレコも、監視カメラも、一眼レフも、この世の99.9%は「Foveonじゃない」。世界中のカメラのほとんどはベイヤーセンサーと呼ばれる撮像素子が搭載されている。  残る0.1%のFoveonセンサーの知名度は高くない。「フォビオン」と読めるだけで、あなたは0.1%の世界に踏み込むことになる(いらっしゃいませ)。Foveonを知れば世界の解像度が上がる。くもったメガネを磨くときがきたのです。 あの日の手触りと空気感 7月上旬、初めて"ゲストハウス"

          この世のすべてのカメラは2つに分けられる。Foveonか、Foveon以外か。

          【寄稿】#notethon 知らない街のことを知りたいときは、高台に登るのがすき。高草山の中腹から焼津をみてきました。 イシダテックを探しに行ったら、焼津をもっと好きになってた。 https://note.ishida-tec.co.jp/n/n79a6352a0eea

          【寄稿】#notethon 知らない街のことを知りたいときは、高台に登るのがすき。高草山の中腹から焼津をみてきました。 イシダテックを探しに行ったら、焼津をもっと好きになってた。 https://note.ishida-tec.co.jp/n/n79a6352a0eea

          静岡県のとんがり部分を3日がかりで見て来た。南アルプスをご覧じろ!

           横向きの金魚にユニコーンの角が生えたみたいな形をしている静岡県。その角(とんがり)は長野県と山梨県の県境に分け入るように刺さっています。静岡県民でもほとんどの方がいったことない場所。先日、縁あって訪れることができたのでご紹介しましょう。深山幽谷の趣きをとくとご覧あれ。 Q.静岡県のとんがり部分がどんな場所か知ってますか?? 住所的には、静岡県葵区。静岡県の県庁所在地で70万人が暮らす静岡市に属しています。ところが静岡市の街は沿岸に寄っていて、「まち」の北側(静岡市の大部分

          静岡県のとんがり部分を3日がかりで見て来た。南アルプスをご覧じろ!

          "地球探索鉄道"花咲線に乗って、ソフトクリームを食べて来た。

           湿原を渡る1両編成の列車の姿にあこがれて、突然決まった初夏の釧路旅行。釧路~根室を繋ぐ花咲線は、昆布漁、並走するアオサギ、湿原を渡ればエゾシカの影。そして気づけばルパン三世を追い越して…あっという間の90分でした。  停車駅のほとんどが無人駅で、駅から降りても観光地はないかもしれない。けれどもタタンットトンッと揺られる電車旅はそれだけでロマンが詰まっています。 JR釧路駅と根室駅をつなぐ、花咲線 広い北海道の東側・道東エリアはたぶん、観光地としてはあまり有名ではない。観光

          "地球探索鉄道"花咲線に乗って、ソフトクリームを食べて来た。

          400年続くお家、100年育む木、天空のミカン畑。青木農園のこと。

           「みかん畑みにいきましょう!400年の歴史ある土地で、ぜったい阪口さん好きだと思いますよ」と言われ、お伺いした青木農園さん。見事にはハマりました。オレンジ色のダイヤのロマンと手間暇を聞いてくれ。 清水の山の上で400年続くお家 静岡市清水区。海のイメージが強いけど、実は山側に広く、茶畑やみかん農園がたくさん点在する地域。清水港から新東名高速を越え、急坂を登り続けるとたどり着く場所に青木農園さんがあります。  お座敷にご案内いただき・・  青木農園さんのポンカンで作られ

          400年続くお家、100年育む木、天空のミカン畑。青木農園のこと。

          写真展で垣間見させる"究極の愛"。

           昆虫をFoveonで撮ってる5人でグループ展を開催しました。しかも、静岡で!日々コツコツと撮っている小さな生き物と、使いづらいけど最高のFoveonってセンサーを搭載してるカメラと、そして大好きな静岡での開催。  好きなものの3乗だったせいで、やりたいことをやり散らかした展示となりました。(他のメンバーも露骨にエゴとフェチが爆発していました。)ちょっとした旅行に行けるぐらいの散財だったのではないでしょうか。後悔はない! 展示したもの ”Foveon で撮影した虫”縛りの写

          写真展で垣間見させる"究極の愛"。

          静岡、ガンダムやタミヤなど、プラモデルの聖地なんですが、どうしてプラモデルの聖地になったかを紐解くと、徳川家康までつながってるのがすごく面白くて、別の場所に寄稿したので、お時間あるときぜひ読んでください👇 https://note.com/shizuoka_factory/n/n7ad3f05c403a

          静岡、ガンダムやタミヤなど、プラモデルの聖地なんですが、どうしてプラモデルの聖地になったかを紐解くと、徳川家康までつながってるのがすごく面白くて、別の場所に寄稿したので、お時間あるときぜひ読んでください👇 https://note.com/shizuoka_factory/n/n7ad3f05c403a

          旅慣れない旅人のウズベキスタン旅 [2]ヒヴァ

           シルクロードの終着点、ウズベキスタン。2018年、優しく敏いウズベキスタンの方々に助けられ、忘れられない思い出がたくさんできました。  タシケントを離れ、次に向かったのは美しい古都、ヒヴァ。 博物館都市、イチャンカラ 1世紀にはすでにオアシスとして町が成立していたヒヴァですが、16世紀にはヒヴァを新都とする国が興り、首都として急速に発展。イチャンカラと呼ばれる城壁の内側に、たくさんのモスク(イスラム教系の寺院)やミナレット(塔)、マドラサ(神学校)が集積するイスラムの聖都

          旅慣れない旅人のウズベキスタン旅 [2]ヒヴァ

          旅慣れない旅人のウズベキスタン旅 [1]首都・タシケント

           2018年の初夏、無職の私はシルクロードの終着点、ウズベキスタンにいました。海外経験の乏しかった私にとって、旅行が大好きになったきっかけの国。5年経っても色褪せない、美しい景色と優しい人達との思い出を、少しずつ書き溜めていこうと思います。  まずは空港からおりてはじめに辿り着く、タシケントのことから。 首都の街並み 空港に着き、初めて辿り着いたウズベキスタンの街は、首都・タシケント。現代的で美しいけれど、日本とは明らかに異なる街並み。真四角で構成された建物が目立つ。翌年、

          旅慣れない旅人のウズベキスタン旅 [1]首都・タシケント