安藤 研吾

建築や都市に関する仕事をしてました。 海外アトリエ→国内組織→国内アトリエ→外資コンサル

安藤 研吾

建築や都市に関する仕事をしてました。 海外アトリエ→国内組織→国内アトリエ→外資コンサル

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建築プロジェクトにおける、建築設計の周りのタスク

こんにちは。安藤研吾です。 コロナ禍で大きな社会変革を迎えるか、あるいは何事もなく忘れ去ってしまうか。いずれにせよ、現時点では大きな変化が起きている状況です。 建築業界に限らない話しですが、近年は社会環境の変化のスピードがあがっておりイノベーションが必要となる云々…といった背景から、自身の専門領域に固執せず周辺領域への分野横断型人材が必要‥というような言説も増えているかと感じております。 今回のブログでは、周辺領域への分野横断型人材が必要と仮定したときに、「建築設計の周

    • メディアに出る専門家についての雑感

      私用PCがお亡くなりになり、スマホのみでブログ作成してみました、安藤です。 今回のブログは、メディア露出についてです。 建築業界でも、新建築などのメディアに掲載されることはとても栄誉なことですし、TVへの出演やカーサブルータスへの掲載などなど、さまざまな形でのメディア露出があります。 そんなメディア露出について、「メディアに出ている専門家」に対する考え方が、学生時代から社会人10年程を経た後で大きく変わったなぁ。。とあらためて振り返り、考え方の変化をまとめてみました。

      • 建築デザインの可能性を拡げるために - 経営に貢献する建築デザインを目指して

        こんにちは。安藤研吾です。 今日は、自分自身のキャリアを振り返ってみたいと思います。 私は、国内外での組織やアトリエを経験してきましたが、現在は建築業界を離れています(建築愛は継続しているつもりです)。ふらついているとも揶揄されそうなキャリアですが、背景には建築デザインの可能性をどうすれば拡げていけるのかと自分なりに考え続けてきた問題意識と自分なりの実践がありました。今日のブログでは、そんな自分なりの考えと実践をまとめてみます。 建築デザインの可能性を拡張することに対して

        • 建築設計業界の財務分析@2021年

          あけましておめでとうございます。久しぶりの投稿です。 今までのブログの中で、最もいいね数の多い記事は、設計業界のポジショニングマップの記事なのですが、最もPVが多いのは財務分析の記事でした。 これは自分の中では意外なのですが、おそらく、財務分析の記事は幅広い層からの「ちょっと業界を調べてみよう」という検索にかかっていたのかと予想しています。 自分は単純なので、 「それなら、2021年度番の財務分析ブログを書いてみよう!」と、休暇中に考えたわけです(笑) それでは、見てい

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        建築プロジェクトにおける、建築設計の周りのタスク

          建築設計キャリアのバランスシート

          こんにちは!安藤です。 今回のブログテーマは建築設計キャリアの考え方についてです。僕自身、大手の組織事務所で5年、国内アトリエ系事務所で5年、海外事務所で1年という落ち着きのないキャリアを歩んできました。自分自身の経験を通して、自分なりに建築設計キャリアの考え方をまとめてみます。 キャリアと言えば、新卒時の就活にフォーカスが当たりがちですが、自分自身の経験から、新卒就活以降のキャリアの蓄積の方がよほど重要だと感じています。そこで今回のブログでは、就活の一発勝負をいかに乗り

          建築設計キャリアのバランスシート

          飲み会のバリュー

          緊急事態宣言以降急速に少なくなり、最近(2020年11月)は増えつつありましたが、感染者数の増加傾向から、また少なくなっていくことが予想される「飲み会」。 オンラインでは味わえない、リアルに酒を交わすことの独特の楽しさをあらためて感じている人は、僕だけではないはずです。 今日は三連休の最終日に徒然と、リアルに空間を共にする「飲み会」の楽しさはどこから来ているのか?飲み会の価値(バリュー)とは一体何なのかについて、自分なりに考えてみたいと思います。 バリューの構成要素飲み

          飲み会のバリュー

          建築業界における「理論と感性」

          こんにちは。安藤研吾です。 本日のブログでは、デザイン思考等を契機に経営分野においてもホットなテーマとなっている「理論と感性」について、その中でも建築業界における「理論と感性」について考えてみたいと思います。 数値や実績値を重視する理論と、好き嫌いや気持ちよさといった感性。サイエンス / アートや、左脳 / 右脳のような言い方もされており、多くの記事や論文において「イノベーションのためには理論と感性の統合が大事!」とまとめられているかと感じてます。 確かに説得力を感じる

          建築業界における「理論と感性」

          建築設計者が開拓するタスクについての考察

          こちらの記事は、以下のブログの続編:考察編となります。 前回のブログを読んでいただいた方、ありがとうございます!まだの方も、こちらのブログから読んで頂いても大丈夫です! (ご興味があれば前回のブログも読んで頂ければ嬉しいです!) さて、前回のブログでは建築プロジェクトの全体像と必要となるタスクを整理してみました。今回は、その全体像の整理を通しての自分なりの考察をまとめていきます。 考察は4部構成となっています。 01 素直な感想 / 事業主へのリスペクト僕は小・中・大

          建築設計者が開拓するタスクについての考察

          建築設計業界の財務分析

          あけましておめでとうございます。安藤研吾です。 この年末にかけて以下のブログのPVが急に伸びまして、「何事か!?」と思いましたら、Twitterにて様々な方からコメントを頂けていたようでした。 「面白い」とも身に余るお言葉… めちゃくちゃ嬉しいです!!コメント頂けた皆様、本当に有難うございます!! さて、上のブログは僕なりに「建築設計業界を他分野の見方で見るとどう見えるかの実験」であったのですが、そこにニーズがあるのではないかと考え、今回は年末の時間を使って、財務的な視

          建築設計業界の財務分析

          建築アイディアコンペのマーケティング

          就活を見据えたり自身の力試しのため、学生時代に建築のアイディアコンペに参加していました。コンペは提出するのもコストがかかるので、できるだけ高い勝率で勝つことで、きちんと収益を上げたいと考え、コンペを分析していました。実際に5つ提出し4つ何らか受賞することができましたので受賞率80%でした(最優秀は1つだけで他は優秀賞や佳作)。 今回の投稿では、僕がどのようにコンペを分析して受賞率を高めていたのかの方法を説明します。お役に立てるかはいささか不安ではありますが、こんな考え方の人

          建築アイディアコンペのマーケティング

          クリエイティブの生産性向上に向けた、海外事務所での5つの教訓

          こんにちは。建築の仕事をしている安藤研吾です。 「クリエイティブは効率化できないしするべきでない!」 「何度も徹夜して死ぬほど考えて、最後の最後に名案は生まれるんだ!!」 …というような考えから、毎日終電帰りで土日もどちらか片方が休み…日々怒鳴られながら、月の手取りは10万円台…ということが常態化しがちな日本のクリエイティブ業界。(一部の大手除く) 業界外の方々がイメージするような豊かで文化的なライフスタイルとは、実態は大きく乖離していることは業界内での暗黙の了解です

          クリエイティブの生産性向上に向けた、海外事務所での5つの教訓

          都市計画 5.0 / 都市も戦略が全て

          はい!流行りの「.0(テンゼロ)」シリーズです。 テンゼロで何かやってみたくてw、自分の馴染みある業界である「都市計画」について書いてみます。(安易…) 僕の仮説は、都市計画はその計画目的によって分類されるというものです。 ※今回の投稿内容の趣旨は「都市計画4.0 - 5.0」の箇所となりますので、そちらからお読み頂いても構いません。 都市計画 1.0 / 防衛主義目的:外敵や天災から都市を守ること キーワード:城郭、防衛、環濠集落、風水(アジア) 参照都市:古代

          都市計画 5.0 / 都市も戦略が全て

          建築デザイナーの目指すべきポジション

          3つめの記事も壮大ですw 建築や都市の勉強や仕事をしつつ、広告やビジネスなどの分野を学んでいますと、建築デザイナーにもったいなさを感じることが出てきました。 どんな点にもったいなさを感じるかというと、 ビジネスの成果にコミットしていない点です。 建築は実現のために、意匠や法律、環境、構造、使い方、等々の複雑な要素を調整し、まとめあげていく高度な職業だとつくづく感じており、それゆえにいつまで経っても半人前感を自覚しつづける職業だと感じてます(他の分野もそうなのでしょうが

          建築デザイナーの目指すべきポジション

          これまでの相場に合わせる都市開発と、新たなニーズを作りだす都市開発

          はい、2記事目にして大げさなタイトルで恐縮ですw 僕自身は業界での経験は10年程度ですが、大規模な都心の開発から中規模な地方の開発の都市計画や事業推進を経験しており、所属した組織も、大規模組織から国内外のアトリエ系と幅があります。それらの経験を通じて、今感じている都市開発 / 不動産開発の流れをまとめてみます。 縦軸:不動産開発の立地による分類。都心部(東京・大阪・名古屋・福岡など)、地方や郊外はそれ以外という考え方です。 横軸:不動産開発において、何を最重要の決定要因

          これまでの相場に合わせる都市開発と、新たなニーズを作りだす都市開発

          建築設計業界のポジショニング分析

          はじめまして。安藤 研吾です。 やれ、建築業界は斜陽産業だ~。設計だけでは食べていけないから、他の業界との掛け算が重要だ~。などなどが業界内でも叫ばれ始めている昨今です。 僕はと言いますと、何となく業界内での経験もそこそこに、華やかなイメージもあり、とりあえず広告・マーケティング業界の勉強を始めているところです。(単純ですいません。。) さて、そんなマーケティング業界では、競合と比べてどこが強み・弱みとなるのかを視覚化する「ポジショニング分析」なるものがあるということで

          建築設計業界のポジショニング分析