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Legendary Jewelry

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12ヶ月の誕生石のシリーズです。ゆっくり描いている。
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Legendary jewelry 8

Legendary jewelry 8

1月から12月の誕生石のシリーズです。8月のペリドットです。

8月 ペリドット「Carlo Giuliano’s Pendant」

カルロ・ジュリアーノはイタリアからロンドンに移り、19世紀末に活躍したジュエリーデザイナーです。

中世と近世の雰囲気が混在しているこのデザインは、当時流行していた古代やルネッサンス期への憧れを表現するネオクラシックというスタイル。
この時期、古代遺跡の発掘など考

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Legendary jewelry 7

Legendary jewelry 7

1月から12月の誕生石のシリーズです。7月のルビーです。

7月 ルビー「golden fleece medal」

この「ゴールデンフリース勲章」は、ドレスデンの「緑の丸天井博物館(the green vaults)」の所蔵品です。
緑の丸天井博物館は、最高級の宝物を所蔵していることで世界的に有名なのだそうです。とはいえそれを記事のために調べて知ったので、日本ではあまり知られていないのかもしれま

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Legendary jewelry 6

Legendary jewelry 6

1月から12月の誕生石のシリーズです。6月のムーンストーンです。

6月 ムーンストーン「Doris Nossiter」

このデザインはアーツアンドクラフツ運動のジュエリーデザイナー、ドリー・ノシターによるものです。

アーツアンドクラフツ運動は、1880年代にイギリス人のウィリアム・モリスが提唱したものです。産業革命で大量生産の粗悪品が世にあふれたことに異を唱え、生活に芸術をとりいれ、中世以来

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Legendary jewelry 4

Legendary jewelry 4

1月から12月の誕生石のシリーズです。4月のダイヤモンドです。

4月 ダイヤモンド「Cullinan Ⅰ」

カリナン1世というダイヤモンドは、長らく世界最大のカットダイヤモンドとしてダイヤモンド界に君臨していました。「偉大なアフリカの星」という別名もあり、イギリス王室所有の王笏にはめ込まれ、ロンドン塔で永久展示されています。

そもそも「カリナン」は、アフリカのダイヤモンド鉱山で掘り出されたと

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Legendary jewelry 3

Legendary jewelry 3

1月から12月の誕生石のシリーズです。3月のアクアマリンです。

3月 アクアマリン「Despentes de corsage aquamarine」

“ベルエポックダイヤモンド、アクアマリン、ダイヤモンド。真珠入りの華麗な枝、フランス、19世紀後半から20世紀初頭。ワルシャワ国立博物館のコレクション。”
というのがこの宝石のプロフィールです。
「真珠と輝く枝のセット」という訳も出てきました。ア

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Legendary jewelry 2

Legendary jewelry 2

1月から12月の誕生石のシリーズです。2月のアメジストについて。

2月 アメジスト「Siberian Amethyst」

これは1月のガーネットのように由緒正しいものかどうか、はっきり調べ上げられなかったのですが、とても凝ったデザインですばらしかったので選びました。
微妙に違う色の3色の大変細かい金細工で、只者ではないものだと思うのですが、ロマノフ朝に伝わるもの、エドワード7世時代のイギリスの

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Legendary jewelry 1

Legendary jewelry 1

新しいかきおろしをやります。
読む人が「自分に関係ある」という感じで楽しめるような内容がいいかなと思ったので、1月から12月の誕生石のシリーズです。
有名な王家に伝わるもの、歴史上の著名人によって所有されたもの、奇妙な逸話があるもの、大きいもの、美しいデザインなどを選んで描きます。

1月 ガーネット「Hyacinth La Bella」
416カラットの巨大なガーネットです。
この宝物は、ハプス

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