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差羽ナガレ
2024年5月20日 20:28
世界を創造した神はその両手を使い土くれから人を作ったやがて人は増え神の存在を忘れて天に届きそうな塔を作ったまるで自分達が全てを手に入れたと思い違えて人の驕りを嘆き神はその両手に雷と竜巻を携えて天に届きそうな塔を破壊しつくし人に見切りを付け天へと去ってしまったしばれる冬の夜に
2024年5月17日 23:41
孤独に慣れた夜の街を気違いの様に走るΓ500売れないパンクスが愛するあのガンマは燃えていた時は矢を放つように無常に駆け抜けて売れないパンクスは二度とΓ500に火を入れない鉄塊と化した単車は錆びて朽ちて逝くだけもう二度と走る事が叶わないのならせめて跡形もなく消し去ってくれないか夢の残骸など余りにも空しすぎるから
2024年5月15日 23:45
煤けた背中を晒す男夜の海を眺め泣く女赤過ぎるサイレンが二人を追い詰めても彼らは変わる事なく破滅へと歩んでいった
2024年5月12日 23:32
アダムの肋骨が掌から零れ落ちエバの背骨と混ざりきらなかった不完全な形で生まれた命はやがて大罪を犯すのだろう12枚の羽根を拡げたままこの世の終わりを目指しながら雷に包まれたケダモノに跨って
2024年5月10日 23:15
甘い夜空に浮かぶ赤い月がハズビンズ・モーテルを包み込んだなら悪魔達は歌い出す十字路のブルーズを失くした魂達をスポットライトにしてルシールの弾くギターが震え出したなら天使達が降臨するだろうハズビンズ・モーテルへ特別なカクテルキーモンヴェルガを注文する為にだけにハズビンズ・モーテルは決して客を選ばない定められた掟を守ればどんな者だろうが平等に扱い一時の夢を貸し出す
2024年5月7日 23:50
多人数の喧嘩の時は躊躇なく短鞭を振るう不良少年Z750FXを手足の様に扱い公道はまさに彼だけのステージだったロックンロールに合わせステップを踏めば朝が迎えに来てくれるその筈だった些細な事故で不良少年は死んだその體はもう二度と単車を瞬かせず季節外れの雪によく似た灰へと変わった
2024年5月4日 23:26
秘密を隠せない男何かに感づいた女言葉には出来ない感情を願い抱いて暗い海へ消えて逝く
2024年4月29日 23:30
深夜に開く秘密のダンスホールロカビリーに合わせ皆が踊り続ける本当の事は見えやしないけどパレードグロスで仕上げたブーツがミラーボールの光で輝いたなら愛しき人よ共に踊ろう手を取り合って
2024年4月26日 23:25
恋をしていた吹けば飛ぶよな恋をしていた私の為だけに恋をしていた遊びですらない恋をしていたサルベージ出来ない恋は唐突に終わりを告げた何のドラマも無く
2024年4月23日 23:40
審判の日を終え再生する世界の中鳴り響く美しい津軽三味線と燃える紙の蝶がゆらりゆらりと現れそっと消えた傷痕を癒すように
2024年4月20日 23:03
ラム酒を飲み過ぎた夜は白い朝がちらつきながら私を迎えに来るそれは遠い過去の様に曖昧で何時も思い出ずに私は独り白い朝の扉を開けるどんなに寂しかろうとも
2024年4月17日 22:17
うつろうものは何かに迷い絆されて移ろいながら死んで逝く散り褪める花弁と共に春を歩む修羅は涙を零さない振り返らずに突き進む雪駄をぐわぐわとかき鳴らしながら
2024年4月14日 23:36
太陽に裁かれる左目のジュリー退屈でろくでない世界を撃つヤマザキ情け容赦なく税を取り立てるザアカイ劫火に焼かれるのは誰だろうか僕は何も知らないまま今日も揺籃の中で怯え震えているだけ
2024年4月10日 22:15
完璧な人の様なグランドール達はストライキを起こす私達こそが本当の人なのだと奉仕する為だけに造られた人形がと吐き捨てる人の波が増長する中でグランドール達は反乱を始める幾千もの人を焼き尽くしてもその怒りは消える事無く全ての人をかき消した刹那にグランドール達は気付いてしまうだろう自分達もまた人に造られた命でしかないと