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AIの進化の前に考えておく「あなたのための物語」

<SF(21歩目)>
AIの進化の前に考える。AIの本質とは。

あなたのための物語
長谷 敏司 (著)
早川書房

「21歩目」は「2歩目」の「プロトコル・オブ・ヒューマニティ」の長谷敏司さんから、初期のAIの動く世界を考えさせてもらう作品です。

著者の長谷敏さんは、切ない「愛(love)」をうまく切り出す名手です。この作品もAIをテーマとしていますが、主題は「愛(love)」です。

2000年代の日本のSF界は、2000年代をけん引した伊藤計劃さん(2009年没)を契機に、「死」という無機質なものに取り組んでいます。

その中で、かすかにアメリカ西海岸から発信されていたAIを取り込んだ作品が多く出てきています。

この本は、そのうちの一つですが、AIの進化の初期段階で起こることを予想するのに役立つ作品になっています。

長谷さんは、技術的な部分を押さえながら、人間の「愛(love)」に重きを置いている方で、家族で読んでいます。

作中で繰り返す「人間なんて、そんなにたいしたものじゃないでしょう」の意味が、じわじわと心を突いてきます。

「死」と向き合いながら、「愛(love)」を感じるステキな時間を楽しめる作品です。

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